【11月号】山あり谷あり渋谷を歩く ~ゆにばーす~
総じて本が好きな男女コンビ・ゆにばーす。渋谷にある「森の図書室」で、それぞれオススメの本や気になる本をピックアップしてもらいつつ、ホームグラウンドとしての渋谷、そして後輩たちへの思いを語ってもらった。
――おふたりとも本は好きですか?
川瀬:好きですね。大学の文学部時代、指定本100冊を読むというノルマのおかげで、本を読む癖がつきました。
はら:私は小説よりマンガのほうが好き。特に『NARUTO』と『ONE PIECE』が大好き!
川瀬:その2作は、みんな好きやから(笑)。読書は一番コスパのいい趣味。本1冊の値段もまずまずやし、時間も潰せるし、教養が得られて漢字の勉強にもなるのでオススメです。
――ふたりにとって、渋谷はどんな場所ですか?
川瀬:芸歴1年目から数えると、信じられないくらい足を運んでいる場所ではありますよね。
はら:5000回くらい来てるんじゃない?
川瀬:いやいや(笑)。芸歴9年で毎日来ても5000回にはならんやろ?
はら:本当だ。未来まで数えちゃってた!
川瀬:僕にとって、渋谷は因縁の地。就職活動で、大手広告代理店の小会社の最終面接を受けに来て。結局、落ちたことが芸人になる決め手になりました。劇場でいうと、東京NSC19期生以下の後輩が育ってないのが心配。大阪はからし蓮根、コウテイ、フースーヤ……先輩達とのライブに出ても遜色ない若手が揃ってますけど、東京はそこまで到達してない。ただ、今後の成長を見守れるという意味では、売れてない今がチャンス。観に来てくれる人たちには、お気に入りの1組を見つけて追っかけてほしいですね。
――オススメの超若手芸人は?
はら:ぼる塾。しんぼると猫塾・田辺っていう面白い女芸人3人が組んでるんですけど、猫塾・酒寄が産休中の今しか見られない限定のユニットなので、ぜひ観に来てもらえたら!
川瀬:個人的に頑張ってもらいたいのは、サンプルとほるもんズ。褒めるとハードルも上がるし、本人たちも調子に乗っちゃうからあんまり言いたくないんですけど、2組とも天才的。才能を守るためには、みなさんの応援が必要です。一刻も早く囲ってください!
PICK UP TITLES
<川瀬>
『竜馬が行く』作:司馬遼太郎
高校生の頃、友達がまったくいなくて暇だった僕を助けてくれた1冊。今作が今みんなが抱いている坂本龍馬像を作ったといっても間違いない。大河ドラマ化してほしいです!
『青の炎』作:貴志祐介
秀才である主人公が、むちゃくちゃ嫌いな親父を殺す話。殺す動機と殺したあとがメインに描かれているんですけど、高校生の自分には心情描写がリアルに感じられました。
『かもめのジョナサン』作:リチャード・バック 訳:五木寛之
シンプルな物語だからこそ、翻訳による表現力を実感できる本。翻訳をする過程で生まれた表現が詰まっているという点で、物書きを目指している人へ勧めたい1冊です。
<はら>
『ハリーポッターと賢者の石』作:J・K・ローリング
小学校5~6年生の時に公開された映画がきっかけで、全巻読みました。初めて「先が気になるから寝たくない!って思ったくらい面白いシリーズ。読んでない人はぜひ!
『アライバル』作:ショーン・タン
お店に置いてある中で目を引いた1作。絵が好きんですけど、デッサンの絵だけで表しているので、読む人によって感想が違うんだろうなぁ。じっくりと読んでみたいですね。
■ゆにばーす PROFILE
NSC東京校16期生のはら(左)と、川瀬名人(右)のコンビ。
はら 特技:自撮りで自分を最大限に可愛くとれる、顔マネ、ジャイアントスイングされながらピタゴラスイッチを演奏。
川瀬名人 特技:剣道初段、漫才、実演販売、応援演説、スピーチ
■今回のスポット: 森の図書館
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ライター/高本亜紀 撮影/藤澤孝代