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カードワースシナリオ「鳥の歌が聞こえない」(groupAsk様)感想

「教会の妖姫」の記事で、「Askシナリオでは一番の名作だと思う」みたいな話を書いたのですが、この「鳥の歌が聞こえない」もかなり名作だと思います。依頼としては少女シャルロッテの護衛で、色々あって森に薬草を摘みにいくことになるのですが、その森に閉じ込められるというお話です。

もう遠い昔の話になってしまいましたが、このシナリオを初めて遊んだ時は本当に怖かったのを覚えています。薬草を手に入れてから森に閉じ込められていることが発覚するまでの恐怖感の演出が圧巻ですよね。

当時の私は森を自力でマッピングしてどこにも逃げ場がないことを確認し、その上で森に火を放ったんですが、NPCであるラッツを助けるのを忘れて死なせてしまうというミスをしてしまったことを覚えています。いや、正確に言うなら、ラッツを助けるという発想すらなかったです。気が動転してたのもありますが、あの状況であのアイテムを使うというのはカードワース初心者には難しかったです。

また、このシナリオはやり方によっては冒険者たちに汚名が付与されるシナリオでもあります。シャルロッテを置き去りにして帰ると宿の親父が珍しく激怒するわけですが、いくらカードワースの冒険者が自由だからといって、何をやっても許されるわけではないことを教えてくれます。よく言われますが、自由には責任が伴うというやつですね。

シャルロッテの父であるマットは宿の親父の友人であることがシナリオの冒頭で説明されてますし、マットにとってシャルロッテはとてもかわいい一人娘だということも説明されるので、置き去りにするのは非常にまずい。そもそも、この依頼は本来シャルロッテの護衛ですからね。

腕に自信があれば強行突破も可能なのですが、多くのプレイヤーは初見だと森を焼き払って終わるでしょうね。でも、その割に妙に前向きな結末なところがいいですよね。「教会の妖姫」もそうですが、状況の重さに対して希望を失わないのがAskシナリオの好きなところです。


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