カードワースシナリオ「墓守の苦悩」(groupAsk様)感想
今まで紹介してきたgroupAsk様のシナリオは齋藤氏の作品でしたが、今回はAskの御三方のお一人である倉貫氏の作品です。ストーリーは「お墓から死体が消える事件を何とかしてほしい」というものです。依頼人は、墓守のガルシアという男です。
このシナリオ、正直に言うと、最初に遊んだ時は「公式ギルドでホラーのタグが付いてるのにあまり怖くないな……」と思った記憶があります。ただ、今思うと、このシナリオの魅力は「怖さ」ではないんですよね。このシナリオで冒険者たちが戦うのはゾンビーなので、ホラー要素はあるといえばあるのですが、舞台となるのが満月の夜ということもあり、ゾンビーと満月の対比が見事だなと思います。
あとこのシナリオはタイトルの理由を考えると面白いです。つまり、このシナリオで本当に「苦悩」していたのは、悪党であるマハガスに脅迫されていたデュソー司教であるはずなのに、何故「墓守の苦悩」というタイトルになっているのか?
その理由は、このシナリオで最も重要な役割を演じているのが、最初に言及した墓守のガルシアだからだと思います。彼が死体が消える事件を怖がって冒険者に依頼したからこの事件が解決したのであって、マハガスに脅迫されていたデュソーでは冒険者に依頼することはできなかった。だからガルシアの役割が誰より重要なんですね。
マハガスにとってはガルシアの存在など頭の中になかったと思います。いや存在は認識してたとしても、取るに足らない墓守に過ぎなかったはず。だからデュソーが冒険者を雇うことは警戒していても、ガルシアが冒険者を雇うのは完全に計算外だったと思います。そういう意味で、マハガスは運がない男だったのかもしれません。
このシナリオはシナリオ内で入手できる「聖印」を取っておかないと戦闘の難易度がやや高めです。ボスであるマハガスは「聖印」があっても強いです(HP毎ターン回復があるので)。挑戦する時はくれぐれも油断しないように。
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