受け取らない
そうか、人の言葉って、必ずしもちゃんと受け取らなくていいんだ。
たとえば、人のふとした言葉に傷付いたとして。
それって受け取る側が、相手の言葉を受け止めてしまったからこそ、起きることなんだよね。
受け止めなければ、言葉は推力を失い、地面に落ちて消えるだけ。
その瞬間に、“言葉”という現象がただ、立ち現れたに過ぎなくなる。
なのに私はバカ正直に、人から投げられたあらゆる言葉を、何でもかんでも受け取ってきて。
しかも、瞬間的な現象に過ぎないのに、後々までひきずって。
自分の傷口を一生懸命、広げようとしてた。
そんなこと、する必要ないんだ。
ラグビーでゴールに駆け込んだ選手が、ボールを地面に置くみたいに。
言葉が発せられたその場所に、置いてくればいいんだね。
それと、もうひとつ。
人の表面的な意識は、言葉にばかり注目するようにできてしまっているけど。
実は私たち、言葉の前に相手のエネルギーを受け取っていて。
敵対するエネルギーを受け取った直後に耳にした言葉には、過剰反応しがちなんだよね。
で、反射的に、対抗するエネルギーを出しちゃう。
そうすると、「やられたらやり返すモード」に突入しちゃって。
対抗し合う構図ができると、争いへと容易に発展してしまう。
でもそれってやっぱり、受け取る側が相手のエネルギーを受け取ったからこそ、起きることなんだよね。
だから、バカ正直に受け取る必要なんてない。
受け取らなければ、こちらに向かって来ていたエネルギーは、やっぱり推力を失って消えていってくれるから。
争いになんて、なりようがないわけ。
そうなれば、後には言葉しか残らないわけだから、発せられた場所に置いてきちゃえばいい。
つまり、何が言いたいのかっていうと。(私自身に、ね)
その瞬間に出現したに過ぎない、人の言葉やエネルギーを受け取らず、スルーできるようになれってこと。
そして、意識的に、その場に残して来なさいってこと。
インゴールにボールを置いくるみたいに、ね。