製作ノート(68)オンライン生配信に向けて
劇団衛星プロデューサーの植村です。
『珠光の庵〜転生譚〜』の配信公演が、今週末に迫ってきました。
ここ数日、私自身はいろいろな種類のやることがあって、さすがに大変だよ・・という忙しさなのですが、その裏で、役者達がしっかり稽古してくれてるのが、とても心強い。
明日からはテクニカルスタッフさん達も来て、いよいよ明後日はリハーサルです。生配信公演は、劇団衛星にとっても初めての挑戦なので、どのように仕上がるか・・ドキドキワクワクしています。
「珠光の庵」は、前半は闘茶場の客として、後半はお茶会の参加者として、その体験を味わってもらう作品です。いわゆる舞台と客席が分かれた劇場の空間ではないので、それを映像で撮影してご覧いただこうとしても、どのように観ていただくことができるのか・・。
劇団衛星の作品は、そういう、映像で記録するのが難しいものが多く(演劇上演を映像で記録するのはそもそも難しいのはもちろんなのですが、その中でも特に難しいタイプの作品が多いと思います)、さらにさらにその中でも、「珠光の庵」は、特殊な作品です。
学校公演など大人数にご覧いただく際に上演する『草の巻』では、観客の中の代表の数名だけが舞台上に上がり、お茶会に参加していただく形で上演しますが、基本的には、観客の皆さん全員に、参加いただきます。
和室やそれを模した空間の、中央に上演スペースがあり、それを取り囲むように観客が座る形で上演します。観客は登場人物と同じ目線で物語を体験する構造になっているのですが、これを、複数のカメラを使い、なるべく実際の観客が味わうものに近い感覚を、画面越しに想像してもらえるようにご覧いただきたい、と考えています。
作品の雰囲気をよりお伝えできるように、観客役のエキストラにも参加してもらいます。
予断を許さない感染状況もあり、今回、会場に来ていただけるのは、そういった関係者だけなのですが、少しでも珠光の庵の世界を味わっていただけるように・・と、演出を試行錯誤しています。
週末のプレ配信を経て、さらに検証を重ね、1月4日の『遣の巻』英語版に臨んでいきたいと思います。この私たちの挑戦のあゆみも、ぜひ一緒に楽しんでもらいたいと思います。
プレ配信公演『珠光の庵〜転生譚〜』
2020年12月13日(日)15:00〜(上演時間45分程度)
●鑑賞無料! 当日、こちらのページで配信いたします。
http://www.jukou.info/online20201213/
●投げ銭”おひねり”は、こちらで受け付けております。
https://eiseistores.stores.jp
『遣の巻』英語版のチラシもできました。今日、制作チームで発送作業をしました。今週末からは皆さんの近くでもご覧いただけるかもしれません。(ご希望の方はKAIKAにお問い合わせ頂ければ・・差し上げます。)
2020年12月9日
劇団衛星プロデューサー 植村純子