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【 ラノベ「リゼロ」 】 誰も知らない未来と痛みの先に

小説家になろう

Re:ゼロから始める異世界生活、通称「リゼロ」は、小説投稿サイトへの投稿から始まった物語である。2012年に投稿が始まった今作の概要欄にはこう添えられる。

突如、コンビニ帰りに異世界へ召喚されたひきこもり学生の菜月昴。
知識も技術も武力もコミュ能力もない、ないない尽くしの凡人が、チートボーナスを与えられることもなく放り込まれた異世界で必死こいて生き抜く。彼に与えられたたった一個の祝福は、『死んだら巻き戻ります』という痛みを伴う『死に戻り』のみ!
頼れるもののいない異世界で、いったい彼は何度死に、なにを掴み取るのか。

アニメ化もされ、人気絶頂の作品だ。まだまだ、追いつけるのでぜひ見て欲しい。

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最悪の未来と最良の結末

17歳の引きこもり、ナツキスバルはある日突然、何の能力も無く異世界に転移させられる。唯一持っていたのはコンビニで買い物をした残りの小銭、カップ麺、コンポタスナック、そして今では懐かしい分厚いガラケーだけ。
右も左も分からない世界に突然飛ばされ、理由もわからないまま目的もなく彷徨っていたところで綺麗なハーフエルフの少女、エミリアに助けられて、その子に一目惚れしてしまう。

そのエミリアが、世界に嫌われる「魔女」と呼ばれる人物と全く同じ容姿を持って生まれてしまった事。その子が、ナツキスバルが飛ばされた異世界の国の王様候補の一人である事。それらによって少女は何度も命の危機にさらされる。ナツキスバルはそれに立ち向かうが、魔法は未熟、剣も使えず、決して賢いわけでも無い。

与えられたのはたった一つ、自分が死んだらある時点まで巻き戻る能力。
 何度も殺され、時間が巻き戻り、重ねた時間も、築いた関係もリセットされ、誰に記憶されることもない苦しみの中で、それでもたった一人の少女のため、何度だって死んでいく。

誰も知らない最悪の未来と戦って
誰もが思い描いた最良の未来を掴むための、平凡な少年の戦いの物語。

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断末魔の先に

この作品を見ていると、とてつもない絶望感に襲われます。
物語の大半はナツキスバルの断末魔か絶望で埋められており、結末を読むまでそもそも救いがあるのかさえ分からない。だからこそ、ナツキスバルが最良の未来に辿り着いた時の感動も計り知れない。

物語の暗さを中和してくれているのも、主人公である彼の図太さや図々しさ、ある種の痛々しい所であり、不器用ながらも頑張っている彼がいつか報われる日を願ってしまう

また物語を彩るキャラクター達にも底知れない暗い過去がある。エミリアを含めて、彼女たちは過去に戻れないためにその過去を引きずって今日まで来ている。そんな彼女たちを過去から引っ張り上げてしまうナツキスバルはやはり凄い。

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彼女たちが望む救いを与えられるわけではないのに、過去を引きずる人達に今を生きろと示す彼の姿が、普段は虚勢や軽口の痛々しさに隠れたナツキスバルなのだと、そう思っている。
そんな彼の強さを、自分も見習いたい。

画像出典:『Re:ゼロから始まる異世界生活』アニメ公式サイトより


公演/劇団情報

劇団いちいち
Twitter:https://twitter.com/gekidan_11
Mail:theater111999@gmail.com
※お問い合わせやご依頼は各SNSのDMまたはメールまでお願い致します。

劇団いちいち 春ごもり公演
吐息のおもかげ』脚本・演出:豊田莉子
【日時】2022年
    3月5日(土)14:00 / 18:00
      6日(日)12:00
    ※開場は開演の30分前です。
    ※上演時間は80分を予定しております。
【場所】東山青少年活動センター 創造活動室
【料金】※当日券は各+300円です。
    学生前売:1000円(要証明)
    一般前売:1500円
【予約】カルテットオンライン

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編集後記

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感想に限らず、文を書く方は苦手ですが、少しでも、ご興味を引けたのなら幸いです。
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ついでに私ども「いちいち」にもご興味を持ってくださると感涙です。

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