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ルイーズ・ブルジョワ展へ

3年生のワカハラです。先日、土日で東京へ行ってきました。今回は主に美術館を回ってきました。いつものことながら貧乏旅ではありましたが、とても充実した2日間でした。

今回の目的は森美術館で開催中の『ルイーズ・ブルジョワ展:地獄から帰ってきたところ 言っとくけど、素晴らしかったわ』2024.9.25(水)~ 2025.1.19(日)を見ることでした。この展覧会の副題は印象的ですが、これはルイーズ・ブルジョワの作品の一つで、下に掲載したハンカチを使用した作品に登場する言葉です。


《無題(地獄から帰ってきたところ)》 1996年 刺繍、ハンカチ

ルイーズ・ブルジョワ(1911ー2010)はフランス出身で、1938年の結婚を機にニューヨークへと渡り作品制作を続けました。あの森美術館前に常設されている蜘蛛の作品はブルジョワが手がけています。彼女の作品の根底にあるのは、「トラウマ」です。幼少期に体験した出来事から、その記憶と感情を作品に昇華しているものが多く見られます。身体やジェンダーをテーマにした作品もあり、フェミニズムの観点からも評価されている作家です。

《無口な子》2003
《カップル》2003
《蜘蛛》1997

とにかくブルジョワの彫刻作品は気高く強かったです。その強さゆえ、場所に左右されたりしないのだと思われます。しかし、彼女の布を使用した柔らかそうな作品群も印象的でした。柔軟であるのに彼女の表現によりそれら作品は質量を増していて、そこには眠る肉体(もしくは屍?)がとても重く感じるのに似た恐怖がありました。でも布の表面に目をやると、たちまちそれがふんわりとした優しいものになり、恐怖からひと時逃れられます。そんな不思議な作品です。

同時に東京都現代美術館(MOT)で開催していた『日本現代美術私観:高橋龍太郎コレクション』にも行ってきました。これは2024.11.10(日)までなので、そろそろ終わってしまいますが、ボリュームのある展示でとても楽しかったです。第3章に展示されていた、加藤美佳(1975ー)の少女を描いた作品は究極の具象で、とてもありきたりな感想になってしまうかもしれませんが、その繊細な描写に目を見張りました。実際に見るとやはりすごいなと…。

ちなみに日曜日には赤坂蚤の市にも顔を出してきました。すごく整然として綺麗な蚤の市でした。方向性が全く違うので比べるものではないかもしれませんが、個人的には京都の東寺のガラクタ市などが好きです。古道具たちが雑多に風呂敷に並べられたりして、まさに「蚤の市」ってスタイルが生きているのがいいのです。

今度東京に行く際はギャラリーを巡りたいのですが、どこに行こうか思案中。
楽しみだなぁ。

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