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「名画」という悪夢

見るだけで吐き気がするほど忌々しい単語に「名画」というものがありますが、実際に名画がずらりと並ぶ殿堂という文句で紹介される美術館や展覧会に行こうが、すべての作品に感動することは絶対ないですし、一二点めぼしいのがあればラッキーくらいではないでしょうか。

少なくとも「名画」は相対的なものであり、その空間に他の有名作品があれば隠れてしまう儚い宣伝文句です。とはいえ「名画」がある種の権威を持って盤石な価値と普遍性を持っているかのように紹介されることが多いのは気になります。そんなことはなく、初心者向けの美術史本でもそうですが、何がが「名画」かは日々変動していると考えた方がいいと思います。

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