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孤独な芸術家は逸話すら残らない

ジョヴァンニ・サルヴィアーティ(1490~1553)はフィレンツェ出身のインテリで、ローマに移り住み、枢機卿となって主に外交問題を担当した有能な外交官でした。ローマ教皇は教皇領というものを持つ世俗の君主のような存在だったので、枢機卿が外交官として活動します。

サルヴィアーティの肖像

サルヴィアーティ枢機卿は故郷フィレンツェの外交官で『君主論』の著者マキャベリ(発音はマキアベッリのほうがまだ近い。マキャベリでは現地で伝わりにくい)との手紙のやり取りが残っており親友としても知られています。また彼は同じく同郷でローマにいたミケランジェロとも親友でした。

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