【広島空港にて・・】
ゴールデンウィークを利用して里帰りをしていた娘が、2歳の孫娘 Eちゃんと共に仙台に帰ることになった。来る時は新幹線でやって来たのだが、帰りは飛行機だ。
僕はクルマで広島空港まで送って行くことにした。家内も一緒だ。
実は娘は飛行機が苦手なのだ。怖いと言うのだが、それにしては、新婚旅行で長時間飛行機に搭乗って、よくぞ〈モルディブ〉まで行ったものだと思う。
空港に着くと、愈々〈怖い〉をアピールする娘であった。
「母さん、私の手を触ってみてぇ」
言われた家内が娘の手に触れてみた。
「わっ❗️どうしたの❓️汗でジトジトじゃないの❗️大丈夫❓️」
「飛行機、怖い~~」
今日はお婿さんの K君が居ないから余計にビビっているようだ。それでも、容赦なく離陸時間が迫ってくる。
〈スーツケース〉を預けた後、手荷物検査を済ませた2人は、離陸時間が迫っていたので早々に搭乗口の方に消えて行ってしまった。
我々夫婦は手を振って娘と孫娘を見送った。
「もぉ涙が出る間も無かったわね。折角だから飛行機を見送ろうよ」
家内が展望デッキまで行って飛行機を見送ろうと言う。
「そうだな、そうするか❗️」
展望デッキに出ると〈JAL機〉の左隣りに、娘と孫娘が載っている〈IBEX〉の一回り小型の旅客機が待機している。
定刻16時10分になった。機体がゆっくりと動き始めると、離陸滑走路までタキシングして移動していく・・・
定位置に着いて離陸スタンバイOK❗️
少しの間の後、ジエットエンジンの音が大きくなり、機体は右から左に向けて滑るように離陸への助走を始めた。グングンと速度が増してきて、丁度我々の目の前を通過する時に機体がスーッ❗️と浮き上がった。
飛び立った機体が徐々に高度を上げていくに連れて機影がドンドン小さくなっていく。やがて左に大きく旋回すると、晴れた空の中に溶け込むように消えていったのであった。
見れば家内は手を振りながら、やはり涙を流していた。
・・・・・・・
娘から、無事に仙台空港に着陸した旨のLINEが入ったのは、17時20分頃であった。
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