【スピード違反のクルマ】
友人に誘われてドライブを楽しんでいたら、後ろから物凄いスピードでクルマが迫ってきた。と思ったら、そのクルマはウィンカーも出さずに黄色い中央線を越えて我々のクルマを追い越していったのだ。後ろからはサイレンを鳴らしながら白バイがそのクルマを追いかけていく。
「バカだなぁ、あのクルマ捕まるわ!可哀想によぉ」
「逃げてもムダだよ!ハハハ」
すると白バイは我々のクルマの前で速度を落として左手を伸ばし停止せよという合図をしてきた。
警官はバイクから降りてきて運転席の窓をノックする。怪訝な顔をしながら友人は窓を開けた。
「おまわりさん、さっきのクルマ逃げましたよ」
「免許証!」
「はぁ?さっきのクルマ捕まえてくださいよ」
「免許証を出してください。ここの制限速度はご存知ですか?」
「ん~と、60キロです。」
「あなたはなんキロで走っていましたか?」
「80キロくらいです」
「20キロオーバーです。キップを切りますからクルマを路肩に移動してください」
「ええ~っ!」
キップを切られたあとは、無論ドライブは中止となって、制限速度を守りながらの無言の帰路となったことは言うまでもない。
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