【色白】
僕は色白だ。
自分で言うのもなんだが、若い頃は体型も綺麗で〈脛毛〉も殆んど生えていなかったので、風呂に入った時などは、湯船の中の白く美しい、丸で女のような美脚に、自分がウットリとして興奮しかねないような有り様だった。
さてある時、友達の部屋で野郎たち数人と大酒を呑み、皆んな酔い潰れてゴロ寝をしたことがあった。
暑い夏の夜だったので、皆んなパンツとシャツだけになって寝ていたのであるが、ひとりが夜中にめを覚ました時、酔いでボ~ッとした視界の中に、色っぽい女の太腿を確認し、それにムシャブリついてきたのだった。
それは僕の太腿だった。
「わ~~っ❗️止めろ~っ❗️」
思わず声を挙げた。
皆んなも目を覚ました。
「えっ❗️なんだなんだっ❗️」
「おいっ!ウルセーなっ❗️」
「なにやってんだよっ❗️」
状況を説明する。
「コイツがさぁ、襲ってきたんだよ」
するとソイツはバツが悪そうに言うのだった。
「ゴメン、〇〇の太腿が女の太腿に見えちゃってさぁ・・・つい」
・・・・・・・
僕は危うく〈犯される〉ところだったのだ。
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