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Yasunori Takahashi
2022年1月26日 14:25
中国領内のキン(京)族の言葉、京語を探る特集。過去2回の記事はこちら。第3回では音声と文法を見ていこう。と、その前に京族の歴史について、なんと現地にまで行ったことがあるCà cmn Cuốngさんからすごく参考になるツイートがあった。特に重要なのは2枚目の写真。現在、京族の人たちは広西省チワン族自治区東興市の海岸沿いに集住しているが、清代に書かれた当地の郷約(村の規約)によると16世紀始め
2022年1月22日 13:39
前回の記事では「中国領内で話される少数民族言語としての京語(=ベトナム語)の会話集を東方書店で購入した」という話をした。今回から京語とベトナム語を具体的に比較して、どのような違いがあるのかを見ていこう。言語学の専門的な研究では、異なる言語を比較する際には「音声→語彙→文法」の順に着手するのがセオリーだ。しかし、音声や文法の比較は(特にベトナム語が分からない)専門外の人にはやや退屈なので、専門外
2022年1月20日 22:42
いきなりだが、私は中国の本屋がとても好きだ。私の専門である言語学は日本の書店ではやたらと影が薄く、下手をすると語学コーナーの片隅に押しやられている。でも中国では言語学の棚に気合が入っている本屋が多く、本のラインナップを一通りチェックするだけで2〜3時間くらいかかることも珍しくない。兎にも角にも中国の本屋は言語学に優しい。言語学の棚を見て一息ついたら、今度は隣の「少数民族言語」の棚に移る。日本で