パリ・オペラ座の日々1993~1994:5月11、12日 勉強・レッスン・八百屋さん
5月11日(火)
今日もちゃんと早起き。午前は二人とも勉強。午後は雪はマレのスタジオへ。新しい先生のレッスンに出てみたところ気に入ったとのこと。値段も安く決定という感じ。
その後IENAの古本屋へ行き本を2冊買う。シャンゼリゼまで歩き、コーヒー豆、靴下など買って帰る。家主のNさんからTelあり。手紙への返答。Tちゃんから手紙あり、相変わらずの調子だった。
古本2冊 50F
靴下 45F
水 6F
パン 5F
スーパー 42F
コーヒー豆 22F
八百屋 15F
パン 4F
5月12日(水)
このところ手紙がたくさん届いて嬉しい。今朝は会社時代のSさんから。午後は勉強。雪はまたバレエレッスンへ。上手な人が多いらしく怖気づく。帰りはサムソンのカフェで待ち合わせて帰った。サムソンと話しているときに、少しだけ言葉がスムーズに出てきたような気がした。勉強の成果か。
カフェ 23F
スーパー 60F
八百屋 12F
バレエレッスンチケット 795F
落ち着いた日々を過ごしています。淡々とフランス語の勉強。妻はマレのバレエスタジオに慣れてきてよく通うようになりました。
日々の買い物の中に「八百屋」とあるのは、野菜がスーパーのものより断然おいしかったから。サン・マンデの駅前にはPrisunic(プリズュニク パリ中にいっぱい店舗がある)というヨーカードー的なスーパーがあったのですが、ここは中規模でなんでも買えるんだけど価格も品質も今一つというお店でした。一階が衣類と雑貨・簡単な家電みたいな品ぞろえで、地下が食品売り場。レジのオバちゃんたちが無愛想で身勝手で…そういう様子も面白かったです。とにかくこちらに対して「お客様」という感覚はゼロな対応。
(Wikiの写真が古いのしかなかった… まあ大体こんな感じです)
なんでも買えるスーパーは便利なんですけど、フランスは個人商店が頑張っている国です(少なくとも90年代前半はそうだった)。野菜も肉もチーズもワインも、スーパーのものよりは個人商店の方が断然美味しい。週に2回駅前に出る移動市場ならもっともっと美味しいのです!
(画像はGoogleストリートビューから)
そうそう、この場所が八百屋さんでした。今はフルーツ専門みたいですね。薄いブルーの制服(研究者の白衣みたいな形の)を着たオジサンが小さなメモを片手に何人も待ち構えていて、お願いします!というとひとつづつ注文を取ってくれます。ジャガイモ1㎏、ニンジン3本、レタス一個…みたいなやりとりをして、ひとつお願いするたびに「et avec ceci?」とか返してくれて、最後に「C'est tout」と伝えると会計してくれます。小学生のお使いみたいなやり取りなんだけど、最初のころはこの会話が上手く行くだけでずいぶん嬉しかったものです(オジサンたちは総じて無愛想、ぶっきらぼう…笑)
普段の買い物は、パン、野菜、肉、チーズはほとんど専門店で。それ以外のものをスーパーでという切り分けでした。週に2回のマルシェはとにかく美味しいものだらけで、こちらは特別扱い。
25年経った今もそれほど認識は変わらないんですけど、フランスはとにかく食べ物が美味しい。国によって品種や環境が違うからという面を差し引いても、圧倒的に食は豊かなように思います。流通の問題、そして生産者+消費者の農作物に対する考え方がずいぶん違うような気がします。例えばリンゴは顕著に味が違います。日本のリンゴはとにかく甘味+水分。だけどフランスのリンゴはちゃんとリンゴの味がする。言葉では上手く言えませんけど、僕にはフランスのリンゴはものすごく美味しく感じられました。
不思議なのは、アフリカ大陸から輸入したようなライチとかアンズもすごく美味しいことです。これは流通の問題でしょうね。
(写真はこちらのサイトから→https://www.tousvoisins.fr/saint-mande/agenda/1503207-marche-de-la-tourelle)
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?