N-011 男子解剖座像
石膏像サイズ: H.27×W.13×D.15cm
制作年代 :
収蔵美術館 : ベルリン・ボーデ美術館
作者 : ピエール・ピュジェ(Pierre Puget 1620-1694)
この解剖像については、一部の資料でミケランジェロとの関連が指摘されていましたが、現状では17世紀フランスの画家・彫刻家ピュジェ作とする説が有力です。
マルセイユ出身のピュジェは、10代で海軍の見習いとなり木彫りの技術を習得し、その後ローマへと渡りバルベリーニ宮、ピッティ宮の装飾などを手掛けました。ジェノヴァ、トゥーロン、マルセイユなどにバロック様式の影響下の作品を多数残したピュジェは、「フランスのミケランジェロ」として後世の芸術家から賞賛されました。ルーブル美術館リシュリー翼にある17~19世紀彫刻の展示スペースは「ピュジェの中庭」と呼ばれています。
19世紀後半のヨーロッパでは広く知られていた石膏像のようです。セザンヌ作品のモチーフとして登場していますし、ゴッホは1886年にこの解剖像をモチーフにした作品を描きました。またマティスは1903年にこの石膏像の模刻作品を作りました。
アムステルダム・ゴッホ美術館収蔵 解剖坐像(Kneeling écorché) ゴッホが所有していた石膏像 (写真はWikimedia commonsより)
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?