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はじめてのレザークラフト
連休ですね!
我が家は、来る海外旅行のため、
今年は国内旅行へは行かず、
連休も家で過ごすと決めています。
夫が金曜に有給消化したので、
娘と三人、パスポートの申請を行いました。
実質的連休初日の土曜日は、
夫と「海外移住」について、
午前中、みっちりミーティングをしました。
ミーティング(会議)というと、
重苦しい空気の中、あらかじめ準備された
レジュメを見ながら…
というイメージをお持ちかもしれませんが、
我が家のミーティングは、
悪く言えば、盛り上がるけど話が飛びまくり、
よく言えば、自由で前のめりの楽しいもの。
今回も、夫と大きい枠組みの話から、
気になる細かいことについての話まで、
自由にあれこれ話しました。
今回は、話した内容を忘れないために、
Notionという情報共有アプリに
メモを残しながら進めました。
すると、これが効果抜群で、
どんどん話がまとまっていき、
いつの間にか、
レザーけん玉ホルダーを作ろう!
という話でまとまりました!(←なんで?)
以前から、自分用の
けん玉ホルダーを作りたい、
私に作って欲しいという話は出ていましたが、
ぼんやりした話のまま終わってしまっていました。
でも、今回は、その後の調査で
皮革を使ったけん玉ホルダーが
存在することが分かったのです。
それを共有していて、
この構造なら、私にも作れそうと
ビビビッときまして。
私が「これ作りたいな!」と言ったら、
夫がめちゃくちゃ喜んでくれ、
材料を買いに行こう!
という話に。
私たち二人とも、
「思い立ったが吉日」タイプでして、
閃いたら即実行しないと気が済まないのです。
でも、私たちはオジハンオバハンでもありまして、
計画性だって、多少は持ち合わせているのです。
私たちは、とりあえず家にあるコピー用紙で
ざっくりと型紙を作ってみました。
すると、なんとかなりそうなのです。
そこで、
とりあえず、娘と昼食を食べ、
娘に誘いを入れて、
いつも通り食い気味に断られるという
テンドンを繰り広げる流れを楽しんでから、
午後、夫といそいそ出かけました。
まず、訪れたのが、
レザークラフト用品の専門店。
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小ぶりなお店ながら、
レザークラフトをしたい人の欲しいものが
一通りそろった素晴らしいお店でした。
しかも、店員さんたちが親切で、
相談をすると、必要な物から
作る時のアドバイスまで、
初心者丸出しで、自作の型紙を握りしめてきた
私たちの、相談相手になってくださり、
本当にお世話になりました。
さらに、来店日は、そのお店のセール日!
割引価格で一通りの道具と
かなりお得で、良い皮革も調達できました。
ラッキー!
あと少し足らない道具や部品は、
手芸専門店に行き、追加で購入しました。
なぜ、レザーけん玉ホルダーか
夫は、皮革小物や革靴、革の洋服が大好きで、
その手入れをするのも大好き過ぎて、
レザーソムリエ検定中級を取得しています。
(現在、この検定では中級が最高位)
ですから、皮革について一通りの知識があり、
少し前にレザークラフトワークショップにも
参加したので、どんな感じかなんとなくわかっていて、
革の知識については申し分ないのです。
一方、私は皮革についての知識は全くありませんが、
物を作ることが昔から大好きでして、
手作りの物を見れば、だいたいどんな構造になっているか、
どういう工程で作ればよいか、
それぞれの物づくりの難易度がなんとなくわかります。
そして、夫はこどもの頃からの
けん玉ユーザーで、
私も、去年の秋に夫と訪れたけん玉ショップで
すっかりけん玉の魅力に憑りつかれています。
二人にとってwin-winなこの企画、
将来性も感じています。
帰ったら、すぐ型紙づくりと日焼けテスト
材料を買いに行って帰宅後、
本格的な型紙づくりに取り掛かりました。
夫は、買ってきた牛革の切れ端に
エイジングを進めるためのオイルを塗り、
天日に当てる作業をしてくれました。
夫は靴磨きも得意なので、
こういう作業が大好きなのです。
私は、ロゴマークや漫画制作に使っている
アイビスペイントという無料作画ツールで
型紙の試作品第2弾を作り、印刷しました。
型紙をハサミで切り取り、
実際のけん玉が収納できるかテストすると、
だいたいはOKだけど、
いくつか改良が必要だとわかりました。
改良点を試作型紙に書き入れた所で
晩ごはん準備の時間に。
土曜日は、そこで一旦切り上げることに。
型紙改良3回目で採用
翌日(日曜)は、型紙の改良と、
エイジングテストのつづきからスタートしました。
前日の改善点をもとに、
型紙を再度作り直し、印刷、テスト。
これを2回続けて、
やっと、「これだ!」という型紙が完成!
それを使って、
革の切り出し、型押し
レザークラフトショップで購入した
分厚く重いゴム台の上で
皮革用ナイフで型紙通りに切り出しました。
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革は2mmと厚め(丈夫)なので、
一度では、完全に切れません。
かつて、娘に段ボールハウスを作った際の
段ボールを切り出している時のコツを思い出し、
丁寧に切り出し完了。
けん玉の玉がきれいに収めるための
真円は、専用の丸い型でくり抜きました。
これがなかなか気持ちよく、
あんまりきれいに型抜きできるもので、
癖になりそうです。
断面の処理
そうして切り出した革の端を
ヤスリでならし、専用の塗り薬を爪楊枝で
断面だけに少量のせ、布で磨く作業が必要です。
最初、夫は私にその方法を教えてくれ、
私が少しだけやっていたら、
まるで、横でテレビゲームをしている友だちを
「自分もやりたい!」とウズウズ待っている
子どものようにソワソワしていたので、
思わず吹き出しそうになりました。
「もしかして、この作業やりたい?」
とじらして聞いてみると、
「わかる?」と、
予想通りの返事(笑)
夫は、やはり、こういった細かく、
革をより美しい状態にする作業が
好きなのだなと確認できました。
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そこからは夫に作業を任せて、
私は洗濯物を干しに。
ちょうど終わる頃に、
夫が「終わったよ!」と
うれしそうに報告してくれました。
ヤスリをかけ、荒ぶっていた断面が
ツヤを放ち美しく変わっていました。
次は、
革削ぎ、接着、ハトメ打ち
の作業。ホルダーの形をつくる作業の
最終工程です。
2ミリ厚の牛革が3枚重なると、
単純計算で6ミリになって
余計な厚みになり不格好なので、
革裏を重なる部分だけ削ぎ、
厚みを減らす作業をしました。
これがなかなか集中力を要する、
私が大好きな作業でして、
私が自分の指を切らないか
ハラハラしている夫に見守られながら、
着々と作業。
削ぎ終わり位置決めをする時に
刃が深く入ってしまい、
危うく革を切り落としそうになりましたが、
なんとか皮(革?)一枚で繋がったまま完了!
削いだ部分をきれいに重ねて
ゴム接着剤で仮止めし、クリップで固定。
その後、ハトメ打ちのための穴あけをしました。
布製品では、ハトメを直接布に当て、
留めてしまいますが、
革は分厚く硬いので、そうもいかないのです。
専用の穴あけツールで穴をあけて、
ベルト穴や、バッグに引っかけるための金具を通し、
ハトメを2組、両面から入れて、
ハトメ打ちをあてがい、
ゴムハンマーでコンコンと打って留めました。
初号機、完成!
そうして、ついに、
レザーけん玉ホルダーの初号機が完成しました!
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これが、なかなかいい感じで、
けん玉の形をうまく伝えつつも、
革のしなりで、わりとしっかり固定されており、
気にせず歩いても、
けん玉がポロンと落ちることがなさそうです。
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今後の制作に必要な物が出てきた際の
買い増しでレザークラフトショップに行く時には、
この初号機を持って行き、
お礼を言おうと思います。
エイジング作業は始めたばかり
ただ、このホルダーは、カラーリングされた
革で作っていないヌメ革製のため、
エイジングの作業が必要となるそうで、
形ができてもそこで完成というのでなく、
そこからエイジングを進めるオイルを塗って、
日光に当てて、良い色に育てる作業を
夫が担当してくれています。
どのくらいになったら
「一応の完成」になるのかな?
夫がゴーサインを出してくれたら、
XやInstagramの方に写真を投稿しますので、
気になる方は、遊びにいらしてください。
革は、さらにそこから使えば使うほど、
経年変化をして、味が増すのが魅力。
この初号機が良い色に育って、
マイけん玉の形になじんでいるころには、
けん玉の技もいろいろできるようになって
世界中のけん玉仲間と遊んでいたいなぁ。
物作りも、歌も、けん玉も、パン作りも、
集中力マックスでの練習在りき。
何事も、遊び心を忘れず無理せず、
コツコツ練習して、前進あるのみですね。
思い立ったが吉日な人生って、
案外、楽しいです♪