書きたくなかったヘイトクライム・人種憎悪のこと
この手の話題は、海外に住んだこともないリアルな体験もそれほどしてない人間はSNS等で書くべきではない。
そう思って、正直、避けてきた。
でも、もうそんなことを言っている状況じゃないと、先月ぐらいから思っていた。
そのきっかけをくれたのは、フォロワーのicarinさんの記事だった。
■アメリカでナメられないために
アメリカでナメられないために、最近気を付けていたことで、icarinさんは、①~⑧まで、具体的な対策をとられていた。
①堂々と歩く②濃いめのメイク③おおぶりのピアス④インナーカラーをより明るく⑤髪にボリュームを⑥強めカラーのネイル⑦黒マスク⑧夜、不必要に出歩かない
どれも、頷けるものばかりだが、個人的には④⑤は目から鱗だった。
すごく面白いので、詳細はicarinさんの記事を読んで欲しい。
icarinさんは、反省点の中で、
「1番の反省点は、ヤバそうな雰囲気を感じながら逃げなかったこと」
と書かれていたが、私も同じような状況に遭遇したら、きっと私も同じようにヤバイなぁ、と思いながら、逃げないだろうな、と思った。
逃げるは逃げるで勇気が要るからだ。
よほどの覚悟と勇気がないと、身体が固まって動かないと思う。
icarinさんの記事で紹介されていた
井上ジョーさんのYouTubeチャンネルは、知っていたし、いくつかみたこともあった。でも、icarinさんが貼り付けてくれた動画は知らなかったので観ることにした。
うーん。おもしろかった。
彼の口調は独特だけど、慣れてしまえば、すごく分かりやすい説明をしてくれる人だと思う。
■アジア人に対するヘイトクライム(憎悪犯罪)
コロナが世界中に猛威をふるうようになってから、アメリカおよびヨーロッパ諸国でアジア人に対するヘイトクライム(憎悪犯罪)が急増した。
事件とまではいわれないもの(嫌がらせなど)を含めたら、アジア人に対するヘイトクライムがどこかしらで、毎日のように行われていたはずだ。
それらの出来事すべてを私は知らない。
ニュースになったような大きな事件も、詳細まで知っているか?と問われたら残念ながらNOである。
でも、そんな中途半端な私だけれども
昨日、目にしたニュースがあまりにも胸にひっかかっているので、日が経たないうちに書いておくことにする。
今年の2月、今度は、シアトルで、日本人女性が、ヘイトクライムの犠牲者になった。女性は、暴行を受け重傷を負った。
約2か月前、それぐらいの内容の記事を、見出しだけ、さらっと目を通していた記憶はある。
でも、それが
今年の2月、シアトルの公立高校の日本語教師の女性(44歳)が、
近づいてきた男に突然、石とみられる硬い物が入った靴下で顔面を強打された。鼻とほおの骨が折れ、歯も2本欠けた。パートナーである白人男性が、すぐ近くにいたにも関わらず。
という事件であることは、(すみません。)知らなかった。
知っておくべきだったのに、日々の生活に追われ、調べることを忘れてしまっていた。
でも、昨日のニュースに、この被害者女性の続報が載っていて、それで、詳細を知った。
今さらながら恥ずかしいが、大事なことなので、思ったことを書いていく。
まず、被害者の年齢が自分に近いこと。そして、彼女が地元の公立教師だったこと。
それが意外だった。
もっと高齢の方だと思っていたし、仕事ももっと違う職種だと思っていた。
次に驚いたのが、重傷の内容だ。
被害者の方が「頭蓋骨が割れたんじゃないか」と思うほど、
一般の女性が、成人男性に強打されることって、まぁ、普通はありえないこと。
いくら外国でも、それは普通ないよね。(と、今までは私も思っていた)
それに、鼻と頬の骨が折れるって、なに?
歯も数本折れるって、どういうこと?
そんなに強く、誰かに、他人に叩かれる筋合いないよね。
理由なく。
いや。加害者からしてみたら、理由はあるのか。
でも、そんなこと(人種に対する憎悪)が理由だとしたら、本当にアジア人は、西欧諸国に安心して住めないことになる。
住むことは勿論、気軽に旅行なんてできなくなる。
(きちんと本気の覚悟をして行くなら、行けるとは思うが)
それは、コロナが蔓延している間だけではない。
それから、何年も(私の予想では4、5年は)そういった状況が続くと思う。
下手したら、何十年も、という可能性だってありうると思っている。
そういうことを、リアルに考えている日本人がどれだけいるのかな?
自分らは日本人は、差別なんてされないと、今でも思っているのかな?
私は、差別は、いじめと同じように、悲しいかな、絶対なくならないと諦めている。
だって、人間の中にある差別意識なんて、もともと根っこにあるもんだと思っているし、
それが、きちんとした(嘘であっても捏造であっても構わない)理由付けをされたことによって、
人は堂々と人種差別もできてしまうから。
少数民族・他民族への排斥行為は、同民族との連帯感も味わえて、
ある意味、国もまとまりやすい。戦前のドイツのように。
■シアトルでヘイトクライムの被害に遭った日本人女性スピーチの中から(抜粋)
本当は全文読んでほしいけど、時間のない人たちへ向けて。
スピーチの中で特に印象に残った箇所を、以下、抜粋します。
**********************************これは、容疑者が容易にできたにもかかわらず奪われなかったバッグです。
これは、彼が欲しがらなかった車のキーです。
彼はただ、私の顔を思いっきり殴りたかったのです。
私は小さい頃から、礼儀正しく人に親切に、そして謙虚でありなさいと言われて育ちました。不平不満を言うよりも、いまあるものに感謝しなさいという文化で育ちました...。ここにいる多くの人たちも同じ価値観を共有していることと思います。
私は、もう我慢の限界だと言いたい。私たちはいま、怒るべき時期に来ています。私たちの声を聞くよう要求するべき時期に来ています。
そして、正しいことがなされるよう求めるべき時なのです。
**********************************
■アジア人蔑視に対する私の心の中の声(暴言含む)
私から見るとさ。
日本にいると美男美女と言われている人でも、海外では人種差別うけてるように思えるんだよね。
アーティストとかモデルとか容姿端麗でファッションにお金をかけている人でも、差別体験をしたことある。って人は、かなり多い。
それはどうして?単純にアジア人だから?
それか、もう、どうしても、アジア人らしい見た目(骨格や体型や顔の造り)が、不細工で許せないの?
非アジア人に、本音を聞いてみたい。
コロナ渦になる遥か昔から、アジア人蔑視の思想は、ずっとあったと聞く。
いわゆる黄禍論というやつですわ。
もしかして、人間の最下層とか害虫とか思ってるわけ?
そんな醜い感情、受け入れていいわけないやん。
百歩譲って、思い浮かんでしまったとしても、肯定してはいけないでしょ。
それが、まともな大人の人間ちゃうんか!?
ストリートには色んな人がいるよね。日本でも外国でも同じように。
日本では、まともじゃない危ない奴には近づかないようにすれば、まぁ、身の危険を感じることは、まずないだろう。
でも、今の西欧では、ただ道を歩いているだけで、まともじゃない人から、いきなりボコボコにされる可能性が、女・子どもでもあるんだよ。実際されてるんだからさ。
想像してみてよ。
毎朝起きて、どこかに出かける時に、
「今日は、私大丈夫かな?誰かに襲われたりしないかな?」って緊張して。
無事、目的地についたとしても、「今度帰り道はどうかな?無事、家に帰れるかな?」
って不安になる毎日って。
そんな状況で日々過ごしていたら、あっという間にメンタルやられてしまうよ。
とにかく早く、アジア人がひとりで外を気軽に歩けるような社会になって欲しい。
それには有効な防御策を自分たちで考えるしかない。
日本に住んでる人も、自分の想像力というものを駆使してみて。
深刻さが、少しは分かるはず。
■人間ってなに?
21世紀の今、
人間は、成長をとげる・進歩している生物だと思っていた。
思いたかった。
でも、そんなことなかった。
訂正しよう。
成長をとげる・進歩している人間もいる。
成長しない・進歩もしない人間もいる。
ただ、そういうこと。
悲しい。認めたくない。こんなこと子どもにも伝えたくない。
でも、これが現実なんだ。
こんな現実の中で、なんとかsurviveしていくしかない。
自棄になるのではなく、何か別の方法をあみだしていこう。
まだ試していない何かがあるはずだ。
考えることを、動くことを、発言することを、やめるな。
それが、自分の尊厳を守るための第一歩かもしれないから。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?