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本当の自己紹介、できますか?

あなたは、自己紹介できますか?

そりゃできるでしょ。自分のことだもの。

でも、それって、実はすごいことだと思うんですよ。

あなたの、それは、本当の自己紹介ですか?

【自分のことを知るというのは,価値あること】

クロスメディアしまだの絵美さんのインタビューから、自分のことを知ることは価値だなと感じました。

自分を知ることはすべての始まりだと、私は思うのです。

世界にはいろんな正解があふれている。見方切り口が変われば事実の解釈は何通りにもなる。自分の大切にしたいものや、自分ができる事や得意なことがわからないと、どれが自分にとっての正解かわからなくなってしまう。

絶対の真実なんて、この世界には存在しないのですから、自分がこれでいいと思える物差しが無ければ、いろんな物差しが入って来て、翻弄されて、疲弊してしまいます。

その一方で、自分の物差しが世界を測るすべてではないことも肝に銘じておきたいところですが。

けれど、そうは思わない人もいるのかもしれませんね。

先日、オトナの部活動にも参加いただいているジブンゴト新聞部部長小野寺さんにお話を聞いてもらったときにそんな話が出ました。


【自分の事を知りたいと思わない人】

題名に戻りますがあなたは本当の自己紹介、できる人ですか?

職業、住んでいる場所、名前

ではなく、自分が何が得意で、何が好きで、何が嫌いで、何ができて、どういう価値観の人間なのか。

人に言えますか?

こういった事は、普段生きていると、就職や進学の面接あたりで薄くまとめて話すことはあっても、それ以外の日常で話すことはありませんね。だから自己紹介できないと分かっていても、困らない人が多いのかもしれません。

しかも、自分の事を知るって、面倒だし、しんどいのです。自分の中ですごくもやもや問いかけて、押し問答するかんじ。

困っていないなら、そんなしんどいことをしてまで自分を知りたいなんて思わないでしょう。

【自分を知りたいと思うとき】

私は、社会人になって初めて、自分は本当の自己紹介ができない人間だと気が付きました。

そのきっかけは、自分が拠り所にしていた専門職であるというアイデンティティを奪われたことでした。

私は大学で管理栄養士の勉強をしてきました。その時は、自分は管理栄養士になって沢山の人たちを救うのだと思っていました。

今思えば、何という傲慢でしょう。

社会は自分を必要としていて、だから雇ってもらえたし、その場所で人の役に立てるよう、大事に育ててもらえると思い込んでいたのです。

けれど、そこで見た現実は、ただの穴埋め人材である自分。

管理栄養士のあなたなんて、必要ない。

その事実をつきつけられたのです。

今は、それは本当に幸運だったと思っています。絵美さんの言う「ワイルドサイド」というやつに似た道を辿ることになったのですから。人に奪われるようなアイデンティティは、その程度のもの。そこに依存していた私が必要とされるなんて、甘かったのです。

管理栄養士という指標を奪われ、自分という人間として思考しろと言われて私は混乱しました。何をしたら正解かわからないのです。進先は真っ暗で、居るのは、誰からも価値が無いと捨てられる自分。どうしたら、認めてもらえる?自分を見てもらえる?

真っ暗な中でとにかくヒントを探してやみくもに走り続けました。

色んな人達に出会う中で私がかっこいいと思う人は「自分の言葉」を持っていることに気が付きました。

自分のやっていることや、やりたいこと、思考を的確に示す言葉。

私もその言葉が欲しい。他の何かからの借り物ではない、自分だけの言葉。

そこで初めて、私は自分が自分の事を知らないことに気が付き、自分をもっと知りたいと思ったのです。

それから、自分を見つけ出すまで、迷走を繰り返し、ぐるぐると苦しみながら、いろんな人たちの助けを借りて、今、ようやく私は本当の自己紹介ができる人になりました。

【自分のことを知りたい人の条件】

自分を知ることに価値を感じるひとは、本当の自己紹介ができないことの恐怖を味わったことがあるひとなのではないでしょうか。

枠の外にはじき出されて、自分という人間ただそれだけ、という状況になったことがある人。

自分の価値判断を他の何にもゆだねる事ができなくなったひと。

きっとそれは、私と同じように苦しい経験だったのではないかと想像します。けれどそういった人は、自分を知ることの価値を身を持って体感しているはず。

自分を知って本当の自己紹介ができれば、おのずと、自分ができることが周りに集まってくる。自分の好きだったり、得意だったりすることは上手にできるから、人の役に立てる。

何が正解なのかわからない中でも、翻弄されることなく、自分なりの物差しを持って進むことで、自分にとって大切な何かをなすことができる。

他の何にも取って代わられない自分になることができる。

自分の事を知りたいと思わないひとは、それはそれでいいのかもしれないけれど、なんだか、勿体ないなと思うのです。

【自分を知るための方法】

私が迷走している間に言われた、自分の事を知る方法は、とにかく人に話すことでした。話しているうちに、自分がほんとにやりたいこと以外は煩瑣無くなっていく。いや、話さなくてもいいから、ブログや、自分しか見ない日記でもいいから、自分のことを書いてみることから始めてみたらどうかとも言われました。

とはいっても、何にもない時にそんな重い話をするのは難しいもの。

そして、いざ話すにしてもどう話したらいいかわからないものです。

そこで、3月のオトナの部活動では、本当の自己紹介をする時に使えるbeの肩書という、自分の在り方を示す肩書を作るワークショップを予定しています。また、ジブンゴト新聞部も似通ったところがあり、どちらも、他者との対話を通して自分を知ることができる活動です。

私自身も、本当の自己紹介ができるようになったとはいえ、まだまだ自分を知っていく途中。皆さんとお話ししながら、自分を見つめなおす時間を過ごしていきたいと思います。

http://unmanned.jp/event_page/






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