「貢献」意味のアップデート
2022年の最初のnoteで、
「10年後を予測できる社会」→「10年後を予測できない社会」で大切な事は、変わった前提に対して、
「考え方、パラダイムのアップデート」だと述べました。
今日は弊社の社名になっている「貢献のための成長」の「貢献」について。
前提が変わることで、どのようにアップデートされるのか?について書きたいのですが
もう少し前提を書いてから、本題に入りたいと思います。
「10年後を予測できる社会」→「10年後を予測できない社会」とはなにか?
個人にとって、予測できる社会と、予測できない社会では何が変わるのか?
経営者という視点から個人が求められるようになることを紐解くと
「画一的」→「多様」
「保護的」→「自己責任」
というのがキーワードだと思います。
会社が利益を上げ続ける事を宿命としている団体だと割り切って考えたとき
10年後を予想できるなら、
「言われたとおり、画一的に働いてくれる社員を保護する」
10年後を予想できないなら、
「変化する時代に対応する多様な人材に自己責任で働いてもらう。」
と、変化するのは必然です。
「自己責任の時代」この厳しいキーワードを聞いて不安になる方も多いのではないでしょうか?僕もなんか嫌な感じがします。
「そんな事言わないでよ。」って言いたくなります(笑)
冒頭で「考え方、パラダイムのアップデート」が必要だと述べました。
たぶん、「自己責任の時代」と言われてネガティブな感情を持つのが
「古い考え方、パラダイム」なんだと思うのです。
「画一的」→「多様」
「保護的」→「自己責任」
これを見た時に、アップデートされた新しい考え方、パラダイムで見ると
「みんなが多様に自分らしく表現ができ、当事者意識を持つ」ポジティブな感情を持つのだと思います。
保護され、画一である古い社会の在り方にこそネガティブな感情を持つはずです。
「考え方、パラダイム」は今まで刷り込まれたものなので、簡単には変わりません。ですが、その土台を見直し、1つ1つの「考え方、パラダイム」をアップデートするには
「自分を俯瞰してみる」という行為が重要だと思います。
それでは、本論の「貢献のアップデート」について書きますが、今後10年後が分かっている
古い前提の考え方、パラダイムの事を、「画一メガネ」
10年後が分からない
新しい前提の考え方、パラダイムのことを、「多様メガネ」
と、統一して表現していこうと思います。
貢献とは何か?時間軸が変わる
辞書で調べてみると
「何かのために力を尽くして寄与すること。」書いてあります。
「役に立つこと」と表現しても良いと思います。
誰かに対して「役に立つ」事を考えてみた時に、一番純粋な「役に立つ」を
考える為に、「子育て」で考えてみたいと思います。
自分の子供は大切で、その子供が幸福になってほしいと純粋に思っている。その為に「役に立ちたい。貢献したい。」
そう考えたとき、
「画一メガネ」であれば、正解に向けて支援(良い学校、良い就職)するのは必然であるのかもしれません。
では、「多様メガネ」になった時、どのように貢献しようとするでしょうか?
これは皆さん一人一人に託す課題ではありますが
僕自身は「時間軸の中長期化」を感じます。
すなわち、画一メガネであれば、短期的な分かりやすいゴールへの支援に目が向きますが
多様メガネになると、中長期で子供が幸せであるために必要な
「無条件の存在肯定や生き抜く自信、大切な人間関係」のようなものに目が向くのが必然ではないでしょうか?
子育てという一番シンプルな事例で考えて見ましたが
「対人」における「画一メガネ」→「多様メガネ」の
「貢献についての考え方、パラダイムのアップデート」には、
短期的な視点→中長期的な視点という着眼点があるように思います。
古いパラダイムで、短期的、目先の視点で、しかし熱心に「役に立ちたい」と一生懸命な方は多いと思います。
お正月、実家のご両親はいかがでしたでしょうか?
善意はあるが、新しい考え方、パラダイムにアップデートされていない方。客観的に見るとたくさんいると思います。
コミュニティや組織の中での貢献、美学
あなた自身が、属しているコミュニティや組織の中で
「貢献したい、役に立ちたい」
と考える時
「画一メガネ」の世界では
「求められる役割」を十分に満たすことが、貢献する事になります。
学校であれば、成績を上げること
プロのスポーツ選手であれば勝つこと
会社で働いているならば、成果を出すこと、評価制度に従うこと
全て、10年後が見えているトップが、「だからこうなるのが正しい」と決めている画一的な正解の姿です。画一メガネの世界です。
あなたの得意なことが、
人に優しく寄り添う力だったとしても
みんなを常に明るく元気づける力だったとしても
自分の内面を独特な表現で文章やデザインで表現できる力だったとしても
自然の中で生き抜く力だとしても
それは関係なく、画一メガネで貢献は定義されていました。それはしょうがない事でした。
だから、しょうがないって諦めている人がたくさんいるように思います。
「多様のメガネ」で貢献について考えてみてください。
自分の事だと、ついつい「画一メガネ」に戻ってしまうので人の事を考えてみましょう。
10年後が見えない社会
人に優しく寄り添う力を持った人
みんなを常に明るく元気づける力を持った人自分
の内面を独特な表現で文章やデザインで表現できる力を持った人
自然の中で生き抜く力を持った人
彼らが貢献するためにはどうしたら良いか?あなたはどう思いますか?これも皆さんが、前提の中でどのようにアップデートするのか?の話ですが
私は
「自分らしく」、自分らしさを大切に高めて欲しいと思います。
その人が大切にしている「美学」を追求して欲しいと思うのです。
神様や輪廻の世界があるならば、生まれてきた意味、与えられた役割を果たして欲しいと思うのです。
そして、つまり多様メガネの世界であなたが「貢献」するという事は
あなたが「自分らしい美学を貫いて生きること」だと思うのです。
貢献の動機を見つめる
最後に少し分かりづらいかもしれませんが、私達自身の「意識変容」について、考えてみます。
僕自身はマズローの5段階欲求や成人発達理論、認識拡大によって、人の意識が変容する事が組織や社会の本質的な解決につながると信じて、自社の組織づくりや他社支援をしています。
分かりやすく、マズローの欲求の変化を
安全欲求→社会的欲求(承認欲求)→自己実現欲求
と整理するならば
10年後が読める。10年後が読めない。以前、
「いつ餓死するか分からない。」という時代背景で生きている人は
安全欲求で生きるしかなかった。
という事は容易に相談できるのではないでしょうか?
コミュニティで助け合い、餓死はしない。という時代背景の変化の中で
「社会的欲求(承認欲求)」のような考え方が強くなって来ることは必然です。
画一のメガネの時代→多様なメガネの時代への変化は
特定のコミュニティに頼ることなく、餓死することはない。という前提の変化ですから、
社会的欲求→自己実現欲求へ、考え方が変わることが必然ではないかと思うのです。
貢献という意味のアップデートを整理してみると
短期的視点→中長期的視点
表面的(役割)→本質的(美学) と整理できるように思います。
これは
社会的欲求→自己実現欲求という文脈にのせて理解しようとすることで腹落ちする気がします。
社会が求める短期的な成果、SNSのイイね数(社会的欲求、承認欲求)
→中長期の大切なこと(自己実現欲求)
表面的な求められていること(社会的欲求、承認欲求)
→本質的、美学の追求(自己実現欲求)
つまり、新しい時代への、「考え方、パラダイムのアップデート」とはすなわち、「自分自身の意識のアップデート」だと思うのです。