場のエネルギーを体感する女川
2017年9月、社外役員の茂木くんに連れられて、はじめて宮城県の女川町に行きました。
3.11の震災で全国で一番被害率が高かった町です。1万人の人口の1割近くが亡くなり、7割の建物が流され、現在は6000人の町になっています。
当時僕は、会社の組織作りに迷い、西洋的なギブアンドテイクの真反対にある「ボランティア」をする人の行動原理の本質には何があるのだろう?という問いを立てていました。
実際に、凄い人数のボランティアが被災地に行っていたことは皆さんご存知の通りです。
そして、震災から6年が過ぎた2017年になっても、全国から集まったボランティアの人が様々な事業を進めていることを知り、有名な人に片っ端から会いに行くという活動をしていました。
支援という名目で、世界中の大企業から驚くような優秀な人が東北に派遣されている事もその時知りました。
そんな中で、僕が関心を持ったのは市町村による復興スピードの明らかな違いです。(企業経営に通じるところがあると思ったからです。)
実際に内部に詳しい人と話を聞いていると、
国から降りてきたお金の権利争い。
市町村民同士の感情のもつれによって玉虫色の無難な計画に。
結果全員不満で他人事。(責任者不在)
というような、ダメな会社のような空気が蔓延している市町村がほとんどでした。
世界中の優秀な頭脳が集合しても、そのプランニングによって素晴らしい町ができるわけではないことは明らかでした。
問題は組織と場のエネルギーだと思いました。
そんな中で発見したことは「僻地こそ面白い」という事実です。実際女川は、東京から仙台まで新幹線で2時間近い移動したあと、乗り継ぎも含めると、さらに2時間近い時間がかかります。(車だと1時間)
行く途中に漁師町的に有名な塩釜や石巻、さらに松島がありますので、わざわざ僻地の女川に行く合理的な理由は見つかりません。
その後、東北以外でも面白いと言われている町に行っていますが、ほとんどが、「なんでここが?」という僻地です。
そこに共通しているひとつの側面は「危機感」だと思います。余裕があると、利権争いや感情の忖度が横行し前に進まない町が、危機感によって、前に進むエネルギーを持つのだと確信するようになりました。では、どうしたら外的な危機感を持たない中で会社を変えていけるのか。そんな事を考えています。
戦後の日本ってきっとこういう雰囲気だったんだろうな。と感じさせるエネルギーがそこにはあります。
場にはエネルギーがあると思います。
会社でも、その会社のエネルギーというものがあると思います。
エネルギーは人を呼び込みますが、実際にこの僻地の町にたくさんの起業家が吸引され、非合理な判断で本社を構えています。
会社でも人や仕事はそのエネルギーに吸引されますし、その傾向は今後さらに強くなると感じています。
人はエネルギー、波動の生き物だと思っています。みんな波動の高い状況と、低い状況があるものです。
僕は会社経営で、「どうやったら高い波動の会社になるのか?」という問いを持っています。
それは一人一人の波動をあげることです。では、一人一人の波動をあげるにはどうしたら良いか?
色々手法はあると思いますが、一番分かりやすくて本質的だと思っているのが、「高い波動の場所に行く」事だと思います。
前向きでポジティブで良い人と時間を過ごせば元気になり、逆ならどっと疲れる。そんな経験は誰にもあると思います。
女川に一度行っただけで、その波動が自分に移るのか?というと保証はできませんが、(波動にはまって人生変えている人もたくさんいます。)
少なくとも場のエネルギーを感じることで、自組織との対比ができるようになると思います。その理由の一端が分かると思います。
また、違う波動に触れることで、意識の変容が起きることも分かってきました。
その後自社の、「場のエネルギーに責任を持つ幹部」から順に社員を女川に連れていくようになりました。
明らかに変わったのは、「自律性」です。
女川に行くと多くの町の人が話しかけてくれます。そして会社でのくだらない愚痴でも語ろうものなら、深い経験をもとにした深い愛で、「お前はどう生きたいんだ?」というような問いを投げ掛けてくれます。
興味を持ってくれた友人の経営者も連れていくようになり、
その経営者に頼まれて、その幹部や次世代リーダーの意識の変容をできるような研修を提供するようになりました。
言葉では伝えきれない、僻地の女川にあなたも行きませんか?
経営者向け5月8日に行います!!僕なりに、女川から学んだ良い組織の秘訣や、街づくりの中心を担った町長や、中心人物に登壇してもらってセミナーを開催しますので、興味のある方はご参加ください!