目に見えない価値が大切な時代
10年前の震災の時、自分がどんな気持ちで何をしていたのか?
覚えています。
誰かがとった行動、感動したことも幻滅したことも覚えています。
10年たった今でも、その時の印象が僕にとってのその人の目に見えない価値になっています。
今でも感動させてくれた相手が、困っていたら助けます。
そして、その逆も冷酷な事実としてあると思います。
コロナによって、実体経済は大きくダメージを受けているのに株価は高いままです。
実体経済と、金融経済の乖離がさらに広がっています。
お金を中心とした、「目に見える価値」があてにならない時代に進んでいくと思います。
つまり、目に見えない価値がより重要な時代に進むと思います。
損か得かのパラダイム
損か得か?
人が様々な選択をする時に比較の軸になるのが「損か得か?」
という考え方だと思います。
得というのは、お金のことか?成長出来る事?またはそれ以外?
時間的には、目先の得?将来の得?
どの視点で、損得を考えるか?によって全く意味が違います。
結論的に言ってしまえば、10年前「損か得か?」で動いていた人に僕は幻滅しました。
そして、その人は、その目に見えない価値でどのくらいの「損」をしているのか気付いていないのです。
人は損か得かで考えがちです。もちろん得になりたいから考えるわけですが、損か得かで考えることで、残念ながら損になることも多いように思います。
目に見えない価値のパワー
約20年前、創業当時の僕は一生懸命仕事をしていたと思います。
しかし、お金がありませんでした。
知り合いの経営者に、出資を打診したところ、10人くらいの知人の経営者から、5000万近い「応援してやる」というお言葉を頂きました。
結局そこから2500万円くらいまで、額を下げてもらって(出資の問題)会社を立ち上げました。
単純に30歳前後の「西坂」という人間に出してもらったお金です。
その後、どこかの偉い社長の講演を聞いたときに、「なるほど」と思った話があります。
目に見えない「信用」という価値は
0~100点まである。
例えばあなたが、ある人間を100%信用するなら、自分の全財産を提供するだろう。
ビジネスの世界において、あなたの価値は「信用」の総量である。
信用の預け入れと引き出し
ビジネスにおける信用の預け入れは「約束を守る事」
引き出しは「約束を破る事」
預け入れは少しずつしか貯まらないが、引き出しは一発で大きなマイナスになる。
特に「いざという時」
ピンチの時、会社を辞めるとき、大きなトラブルの時、10年前の震災の時、現在のコロナ、こういう緊急事態。
何を考え、どんな行動をとったか?自分の行動は一生残るのです。
10年後20年後に、必ず人生に影響します。
危機的な環境で、ついつい「損か得か?」で考えてしまいます。
そうすると、本人は気付かないところで損をしてしまいます。
経営者として20年やってきました。
長く経営している経営者ほど「目に見えない価値」を冷静に見ているように感じます。
こういう局面であなたがどんな行動をとるのか?
経営者は、感動したり、幻滅しても感じたことを言語化する事はありません。きっとあなたもそうだと思います。
自分の人生で得をしたいなら、
こういう時に、損得で考えた行動を取ることが最も損なのかもしれませんね。
目に見えない価値の損得を考えたらよいのかもしれませんね。
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