ジャニーズが好きすぎてまさかのゲーム業界!?デザイナー志望 土谷真優氏にインタビュー!
学生クリエイターにフォーカスしたインタビュー企画!
― 学生クリエイターがどんなことを考えて、何に熱中しているのか。―
今回は名古屋デザイン&テクノロジー専門学校の土谷真優さんにインタビューを行いました。
残業はへっちゃら! 指摘はどんどんほしいと逞しさを感じさせる土谷さんはどんな思いでゲーム業界を目指すのでしょうか。
ゲーム業界へのきっかけはジャニーズ!?
― 自己紹介をお願いします。
土谷:名古屋デザイン&テクノロジー専門学校 CG&映像クリエイター専攻の3年生、土谷真優です。よろしくお願いします。
― 3年で卒業ですか。
土谷:3年で卒業です。
― どんなことを勉強するのですか。
土谷:MayaやZBurushを使って、CGモデルを作ったりしつつ、After Effectで映像も学んでいる専攻です。
― ゲームを作ることもあるんですか。
土谷:ゲームを想定したキャラクターのモデルを作っていて、違う専攻でプログラマーの人もいますが、めちゃくちゃ一緒に共同で制作したことはないですね。
― どんなソフトを使いますか。
土谷:使えるソフトは、MayaとZBrushと、Substance Painter、Unreal Engineで、Adobe系だとAfter EffectとPremiere Pro、Illustrator、Photoshopですね。
― たくさんソフトがあるんですね。今までゲームを作った経験とかはありますか。
土谷:高校で1度ゲーム制作をしました。商業系の学校でしたが、地元の企業と学校が協力してiPhone用のアプリゲームを作りました。
― そのときはどんなことを担当しましたか。
土谷:ひたすらプログラムをみんなで考えて、打ち込んで、毎週のようにやっていました。
― プログラムもできるんですか。
土谷:一応、全国商業高校の資格で、情報処理のJavaの資格は持っています。
― 志望する業種は何ですか。
土谷:志望する業種は、3Dキャラモデラーを目指しています。
― いつごろからそうなりたいと考えていましたか。
土谷:結構悩んでいて、最初に専門学校に入ったときは映像寄りで、テレビ方面を目指していましたが、ZBrushを触り始めたらモデルを作る楽しさを知ってしまって(笑)。そしたら先輩がモデラーで就職されたのをすごく身近で見て、自分もモデラーに興味が湧いて、モデラーになりたいなと思いました。でも、考え始めたのが2年生の後半ぐらいすごく遅かったですね。
― ゲーム業界に行きたい理由はありますか。
土谷:私、ジャニーズが好きで、ジャニーズの人って意外とゲーマーの人が多いんです。もし自分が作ったゲームが好きな人たちに遊んでもらえたら、そういうのを想像すると、すごく作りたいという思いが強くなりました。『どうぶつの森』は芸能人がたくさん遊んでいるじゃないですか。そういうのを見ると、ゲーム1つでいろんな人と繋がれるのってすごく良いコンテンツだなと思いまして、ゲームを作りたいです。
― モチベーションが維持できるなら、良いと思いますよ。では、今まで受賞経験などはありますか。
土谷:高校生の頃は写真部に所属していて、地元のコンテストで毎年賞をもらっていました。
― 写真は今でも好きなんですか。
土谷:写真はすごく好きで、今でも春に桜が咲いたときは撮りに行ったり、お祭りがあったら撮りに行ったり、たくさん撮るようにしています。
― 人物ですか、背景ですか。
土谷:両方とも撮ります。
― カメラを扱うことは作品作りにも活かせていたりしますか。
土谷:そうですね、背景をぼかしたいなって思ったり、たまに自主制作で企業プロジェクトがあって、企業さんから学校にお願いが来たときに実写で撮ることがあると、指示も出しやすいほうかなと思っています。
― どういった経緯で、今の学校に行こうと決めたんですか。
土谷:高校生のとき、自分の進路を考える授業があって、映像が学べる学校を検索すると、1番最初に今の専門学校が出てきたので、その一瞬で決めました(笑)。
― 体験入学には行きましたか。
土谷:行きました。もう1つの学校にも見学へ行きましたが、やっぱり最初に決めたほうかなと思って、そっちにしました。
― 直感タイプですね(笑)。分かります。なぜ映像をやりたいと思ったんですか。
土谷:それも、理由はジャニーズが好きだったので、中学生ぐらいから思っていたのが「テレビ局に入れば会えるんじゃないか」と考えて、ずっと映像制作を目指していました。でも、後々考えたら「編集だと会えなくない?」って思いまして(笑)。
― 会えないと思います(笑)。
土谷:そう思いましたが、オンエアより早く見れるので、夢のある仕事だなと思って、映像を目指していました。
「気持ち悪い作品」は褒め言葉
― これまでで辛かった経験を教えてください。
土谷:専門学校は個性的な人が多くて、グループ制作をする際には、意見が割れて、みんなの考えがバラバラになって大変でした。よく私はディレクターのようなまとめる役になることが多く、なかなか話さない子に話を聞くのが大変でした。その経験を通して、意見をちゃんと聞いてホワイトボードなどに書き出してまとめることの大切さに気付きました。
― ゲーム会社に入ったら、どういうゲームに携わりたいと思いますか。
土谷:好きなゲームに近いものを作ってみたいです。好きなゲームがホラーゲームです。バイオハザードとかすごく好きで、今作っているモデルもそういうリアルなものを作るのが大好きなので、リアル系のものに携われたら頑張りたいです。
― ホラー系の作品を作るのが得意なんですか。
土谷:そうですね。リアルな生き物のモデルやクリーチャー、人間が多いです。
― どこを作っているときが楽しいですか。
土谷:顔はめちゃくちゃ楽しいですし、筋肉など凹凸が激しめなものだと作り甲斐があって、テンションが上がります!
― 何で、そこでテンションが上がるんですか。
土谷:1回作ったモデルで、唇だけのクリーチャーを作ったんです、たらこ唇の。自分的には大好きなんですが、周りからは気持ち悪いって言われまくりました(笑)。
(土谷さん制作:Tarakochan)
― でも、気持ち悪いほうが良いんですよね。
土谷:めちゃくちゃいいです。最高の褒め言葉です。
― 将来像はありますか。
土谷:残業とか、休みがないとかは全然気にしていなくて、後悔しないように生きたいと思っています。自分のやりたいことをちゃんとやって、いい仕事の職場環境で、すごい人たちに恵まれながら働けたらな、という夢を描いています。
― 残業はしたくないという人もいますからね(笑)。
土谷:学校ではいつもラストまで残っていて。夜8時まで残って、そこから2時間かけて自宅に帰っているので。
― 2時間!
土谷:高校のときからずっとそうだったので、遅くまで残るのは慣れています。
― 生まれながらのブラック体質みたいですね。
土谷:ホントに、そうです(笑)。
― お仕事するとしたら……。
土谷:どこでもいいです。どこでも働けます、本当に。日本でなくてもいいです(笑)。生きていければいいと思っているので。
― 強いですね! もしかしたらどこでも寝れるみたいなタイプですか?
土谷:極限状態だったら、どこでも寝れますね。
人付き合いを学んだコスプレ
― 趣味でめちゃくちゃハマっているものはなんですか。
土谷:趣味がすごく多いんですが、中でもコスプレでしたら1番話ができます。中学3生のときに、友達に誘われてコスプレを始めました。初めてイベントに行って衝撃を受けたことがあって、上手い人たちのが恰好よすぎて! そこから自分も趣味なのに本気でやりたいなと思って、メイクは突き詰めました。髪のセットや、衣装を布から自分で縫うことなど、いろんな知識はすごく付きました。
― コスプレをやっていて良い経験など何かエピソードはありますか。
土谷:コスプレをやっていると沢山の人と繋がれます。年齢の幅が広くて大人な人と一緒にいても楽しくて、人との付き合い方を特にコスプレから学べました。
― 1番好きなゲームは何ですか。
土谷:1番好きなゲームは『ゼルダの伝説』です。YouTubeで動画を見たらゲームがすごく面白そうで。それから家にWiiがあったので、『トワイライトプリンセス』や『スカイウォードソード』をプレイしました。
― どんなところが面白くて遊んでいましたか。
土谷:ゲームの中に出てくるキャラクターごとに個性があふれていて、そこに感動して、引き込まれますし、敵を倒すのも難しさが段階的にあるので、そこで死んでしまったりしても、何回でもトライしようと引き込まれていく感じがします。『ゼルダ』は何回でも飽きないので、1番熱中したゲームです。
― 他のゲームにはない『ゼルダ』にしかないところはどんなところですか。
土谷:最初にリンクの顔を見たときに、めちゃくちゃカッコ良くて、まずリンクからハマり、その後めちゃくちゃゲームをやり込みまして、すごく感動するストーリーです。シリーズで新しい作品が出るたびに、びっくりさせられます。なんと『ブレス・オブ・ザ・ワイルド』で懐かしい場所が出てきて、シリーズで遊んできた人のためにも作ってくれているのが『ゼルダ』ならではの感じが出ていて、また世界に引き込まれる感じがします。
― 顔が好きなんですね(笑)。
土谷:顔が好きです(笑)。
― ゲーム以外のコンテンツで好きな物は何でしょうか。。
土谷:YouTubeですね。ゲーム実況やYouTuber、たまにお笑いの動画を見ることもあります。毎日チェックしていますね。
― 選ぶ基準はありますか。
土谷:動画を見てみて、面白かったり自分の感性に合っていたり、好きな人とコラボしている人を見て、その人にハマっていってチャンネル登録するのが多いです。
― テレビみたいな感覚で見るという感じですか?
土谷:それもあります。テレビも見ますしAmazon Primeも見ています。
― 好きな映画はありますか。
土谷:『TAXi(タクシー)』です。弟の影響で。弟は車が大好きで、家で一緒に映画を見たら、もう腹を抱えるほど面白くて、それはもう1発でハマりました。
― まさかの『TAXi』! ホラー系が好きなんですよね? 映画でもゲームでもこの作品のこのキャラクター好きというのはありますか。
土谷:ある時『バイオハザード』にめちゃくちゃハマって、今まで全然知らなかったんですが、『RE2』のレオンがめちゃくちゃカッコよくて、レオンにハマりました。
― 基本、面食いなんですね(笑)。作りたい作品はありますか。
土谷:グロいキャラがものすごく好きで、作っているうちにどんどん好きになってしまうんです。テーマパークにもシーズンでゾンビとかがいるじゃないですか。普通の人は逃げるのに、私は好きすぎて向かっていってしまいます。だから、グロいキャラを作るのが好きで、結構こだわって作ります。
― いいですね。自分でゼロからキャラクターを作ることはありますか。
土谷:ゼロから作ったのもあります。
― それは何から着想を得て、どのように作るのですか。
土谷:ゼロから作ったのは人間です。参考本と小さい人体模型を横に置いて、おじいちゃんを作りました。
表に出さない負けず嫌い
― 自己PRをお願いします。
土谷:自己PRは、とにかく負けず嫌いです。中学生のときにテニス部で部長をやっていました。部長として他の部員に絶対に負けたくないという気持ちがあって、結構練習をして、常に上にいれるようにすごく努力しました。高校では、1年生のときに簿記の教科で1位をとってからは1位の座を譲りたくないと思って、ずっと簿記だけは頑張りました。負けたくないので、学校に残って勉強をしました。専門学校に入ってからも、みんなゼロからスタートするから負けたくないと思って、授業が終わっても学校に残って、他の人よりも作品を増やしています。あまり表に出さないタイプの負けず嫌いで、それをずっと頑張ってきました。
― 自分のとんでもないポイントとかありますか。
土谷:あんまり友達とかにきついことを言われてもめげません。
― いいじゃないですか。
土谷:それこそ、学校の先生にポートフォリオを添削してもらっても、最初褒められることしかなくて、もっとズカズカ言ってくれないと、直しようもないし、自分も成長できないのにって思っていました。
― メンタル、強いですね。どうやって育ったらメンタルが強くなるのかは知りたいところですよね。
土谷:小学校のときに、少年野球に入っていて、周りが男子ばっかりだったんですよ。近所も仲が良い子は男の子だったし、それで男っぽくなってしまって、めちゃくちゃ強いです。
― すごく面白いですね。最後に何か言い足りないところとかありますか。
土谷:基本なんでも楽しめるし、誰とでも打ち解けるのが早いです。例えば入学してすぐは友達が出来るかなってみんな不安だと思うんですが、隣にいた人にすぐ話しかけて、共通の話題ですぐに打ち解けます。ですから、会社に入っても全く躊躇しないですし、誰とでも打ち解けられるかな、という自信だけはあります!
― ありがとうございます。
ゲームクリエイターが生涯現役でいられる世界を目指して、
ノウハウ還流の場やクリエイター同士のコミュニケーション機会など、
クリエイターの生涯活躍を支援する活動をしています。
会社の垣根を越えて、業界全体が協力してクリエイター育成が出来る
仕組みづくりを日々模索しています。
公式HP: https://game.creators-guild.com/