すべては戦略。アナログゲームプランナー志望 椎津ライカ氏にインタビュー!
学生クリエイターにフォーカスしたインタビュー企画!
―学生クリエイターがどんなことを考えて、何に熱中しているのか―
今回は日本電子専門学校 ゲーム企画科 1年生の椎津ライカさんにインタビューを行いました。
アナログゲームが好きだと言うプランナー志望の椎津さんはどんな思いでゲーム業界を目指すのでしょうか。
ボドゲ夜会にも参加した椎津くん(左)
苦い経験から打開策を見出す
― 自己紹介をお願いします。
椎津:日本電子専門学校 ゲーム企画科 プランナー志望の椎津ライカと申します。
― 2019年はどんなゲーム作品を作りましたか。
椎津:東京ゲームショウ2019に自分含めた3人チームで挑みましたがゲームを出展することは出来ませんでした。
― どんなゲームを作ろうとしたのでしょうか。
椎津:打ち合って先に何点先取した方が勝ちというテニスのようなゲームを考えて作りました。どうして出展できなかったのかと言うと、1人用モードの実装ができていなかったことや、ビジュアル面もまだまだではというところが理由かと思っています。
― そのゲーム制作で一番頑張ったことはなんでしょうか。
椎津:自分は絵やサウンドエフェクトを担当していました。絵は背景を描いてみたり、色々試行錯誤しました。
― どんなところが難しかったですか。
椎津:難しかった点としては、これまで絵を描いてこなかったので自分の中では結構大変で、荒削り感がありました。ゲームを作る上で絵や視覚的な部分は必要だから多少勉強はしないといけないとは思いました。
― エクセルは得意なんでしょうか。
椎津:エクセルは資格で1級を取りました。データをみるのは得意だと思います。
―今まで辛かったことってなんでしょうか。
椎津:12月にゲーム制作イベントがあり、α版・β版・マスター版と締め切りに追われながら作業するのが結構苦難でした。1人だけだったら自分でペース配分できるんですが、チームメンバーの都合を考えながら、自分のこともやらないといけないので、そこでうまく時間が取れなかった時もあって、苦労した思い出があります。
― 自分が追われているのが大変というよりかは?
椎津:チーム全体ですね。チーム全体で追われているっていうのも。
― それをなんとかするのが?
椎津:ゲームプランナー。辛かったけど、頑張りました。
― やりがいはそこには?
椎津:ありますね。
― 締め切りに追われた時に大変だったことってなんでしょうか。
椎津:メンバーと連絡が取れないっていうのが一番なんですけど。それ以外にも、連絡を確認するタイミングが人それぞれ違って、情報共有できていないことがあったので、そこを調整するのは大変でした。
― 次の打開策はなんでしょうか。
椎津:その後にあった報告会で、今後どうしていけばいいか、あらかじめ時間を宣告して、この時間には絶対連絡を見なさいというルールを決めて実行しました。
― いいですね。それは次に生かされていますか。
椎津:結構生かされています。自分自身にもこの日は絶対やる、この日はやらないというオンオフを切り替えられるようになったので、バランスの取り方を掴みました。
アナログゲーム プランナーへ
椎津:僕はボードゲームやカードゲームといったアナログ方面で就職を考えています。
― どうしてアナログ方面なんでしょうか。
椎津:アナログならではなのが、人と人が会って話し合いながら遊ぶことができます。対面だからこそ相手の考え方を間近で見れますし、自分は駆け引きが好きなので、それでアナログが好きです。
― アナログゲームにハマったきっかけはなんですか。
椎津:バンダイさんの『バトルスピリッツ』というカードゲームがきっかけです。自分が小学4年生のときにバンダイさんの撮影イベントに出演して、色々なお話を聞けたので、そこでこういう方面に行きたいと思った点が志望動機ですね。
― アナログゲームに関われれば、プランナーじゃなくてもいいという考えはありますか。
椎津:うーん……。考えることが好きなので、1から作るというところをやりたいです。なので職種としてはゲームプランナーなのかなと思います。
― プランナーになりたいという思いが強いんですね。
椎津:そうですね。色々な人とお話ししながら仕事がしたいです。プランナーって、デザイナーさんやプログラマーさんと連絡を取ると思うんですが、人柄とか色々知れて、楽しいんじゃないかなと思っています。そういうところは自分に合っていますね。
― 人とお話ししたり、調整したりするのが得意なんでしょうか。
椎津:得意というより好きですね。
―『バトルスピリッツ』の良さを語ってください。
椎津:『バトルスピリッツ』というカードゲームは、他のカードゲームと違ってコアを使いながら、相手のライフを全て削りきるというカードゲームです。良さとしては、そのコアが、色々重要になってくるコストの部類に入っており、それをうまく残しつつ、相手の攻撃を防いで、いかに勝つかというところがゲームの魅力です。
― 戦略を自分で練りたい?
椎津:そうですね。
― 初めて遊んだのはいつ頃ですか。
椎津:多分、小学1年生か2年生ぐらいなので、10年以上前ですかね。今も遊んでいます。
― 遊んだきっかけはなんでしょうか。
椎津:始めたきっかけは友人から勧められてやってみました。最初は全然弱くて勝てないなというときにテレビに出演させてもらったり、その後にショップバトルという店のイベントに行ったりして段々と上手くなったんです。戦略の必要性を知ってからだいぶハマったんです。
― 自分から応募して出演したのでしょうか。
椎津:そうですね。自分で応募して本社に行って対決をしました。
― すごいですね。どうして出たいと思ったんですか。
椎津:元々インドア派でしたが、こういったイベントに出て楽しみたいなっていうのが素直な思いです。
―『バトルスピリッツ』が僕を外に出してくれた(笑)
椎津:そんな感じになりますね(笑)
― 人生変わるような出会いでしたか。
椎津:どうしてゲームプランナーかという理由はそこに繋がるのではないかと思っています。
― 「バトルスピリッツ」以外だと何が好きですか。
椎津:ボードゲームだと『カタン』です。あのゲームって物々交換ができて、例えば、木と石炭をプレイヤー間で交換するときに自分から木3つを出すのに、相手から石炭1つをもらうんです。どう考えてもデメリットじゃないのかと思う交換の仕組みなのに、その石炭をもらっただけで行動が広がってすごく楽しいです。だからこそ相手が持っている資源を予想しながら、これ渡して大丈夫なのかを考えるってのが自分は結構好きです。
― 負けず嫌い?
椎津:負けず嫌いですね(笑)
人の考え、経験、歴史
― 自分を構成しているものにある’アットホームな人間関係’とはなんでしょうか。
椎津:僕は少人数が好きで4人~6人ぐらいが僕の思う少人数と言える範囲で、うるさすぎず、かつ静かすぎずな関係で、いつメンって言われる感じがとても好きです。いつも一緒にいるけど、お互いに飽きない感じが自分はとても好きです。
― そこから飛び出そうという思いはありますか。
椎津:人間関係は広げすぎて名前誰だっけとなるより、狭く深くという感じが好きです。とある人からは深く話を聞いて、その人の歴史を聞くのが結構好きです。
― 自分を構成するものに書いてくれた’生活’というのは?
椎津:安心してちゃんと暮らせれば、そうするといつでも落ち着いて仕事や遊びができるなという最低限な部分です。
― 心を落ち着かせておいて。
椎津:生きていきたいですね。
― 仕事が始まりましたとなったら。
椎津:自分のルーティンがあって、平日ちゃんと朝から夜まで働いて、土日に休んで、平日働いて、土日休んで、働いてが自分好きな、一週間の流れなので、それができれば基本的にはいいかなって。
― 最後に自己PRをお願いします。
椎津:自分の生活を第一に、その次に仕事をしてお金を稼ぐのは自分に合っているって確信しているので、そこをちゃんとできれば社会貢献できると思っています。安定志向と言っても、人と話さないというわけではなく、人の考え方や経験談を元に、今後どうすべきかを練って、自分で行動しています。
『ギアーズコネクト』のプレゼン発表をした椎津くん
日本電子専門学校 ゲーム企画科の進級制作発表会。 「ワールドワイドに通用する」をテーマに各チームが企画・制作した作品をプレゼン発表した。
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