処理か、創造か
部屋が散らかっている人のほうが、実は「優秀」だった。(…?)
“散らかった環境は古い習慣から脱却させ、新しい考え方を生み出すためのインスピレーションを与えます。 いっぽう、整理整頓された環境は習慣を大切にし、失敗しないよう促す傾向にあります。”
上の記事、面白い発見。
私は優劣の話というより傾向の話かと思いますが、片付けの苦手な人にとっては朗報ですね。あと、どちらよりの作業に今取り組んでいるのかを考えた上で自らそのような環境設定をしておくことで有効に使えそう。
「レゴ型」か、「パズル型」か
この話を聞いて、藤原和博さんが思考タイプを分類する際に最近よく言っている「パズル型」と「レゴ型」を思い出した。
「パズル型」とは、ジグソーパズルのように最初から答えや枠があるものに対していかに効率よく要領よく正確に答えまでの道筋を埋めていくかという、いわば情報処理型タイプ。
一方「レゴ型」とは、レゴブロックのように答えや枠はなく、自分で好きなように新しいものを作り出していく、いわば創造型タイプ。
単純に二つに分けられるものではないかと思いますが、皆さんはどちらよりでしょうか?こちらも「サッカーと野球どちらが優れているか?」ということで議論が成り立たないように優劣の話ではなく、というあくまでも特徴の問題ではないかと思います。
整理整頓優位?
なので、「整理整頓や持ち物忘れがない方が優秀」という一面的な方向からの見方だけで評価してしまうような一部の教育価値観に対しては私はまったをかけたい。それだけで評価してしまうのはもう一方の長所を消した評価にしかならないことでしょう。
実はこの間も「レゴ型」傾向の子供が、自分の創造性や自分の意見を持ち自ら行動していく主体性は見てもらえず、親からきっちりとしたスケジュール遂行や整理整頓ができないことを理由に「落第者」のレッテルを貼られているケースがあった。もちろん本人にあった環境設定ややり方を考えていくことでそのような弱点を補っていくことは大切だ。しかしどうか処理系が苦手でも、ゼロから新しく何かを生み出せる創造性豊かな個性を持った人達に、一面的な見え方のみで「落第者」のレッテルだけは貼らないで欲しい。
スーツとカジュアルのメリット
また、上の整理整頓やレゴ、パズル問題を踏まえて、私はこの傾向は「スーツ」と「カジュアル」の、服装の問題にも当てはまるのではないかと思うのです。
スーツは既に型が出来上がった服装であり、いわば「コンサバ系」(伝統、保守)の代表格。
一方、私服などのいわゆる「カジュアル」は基本的にその名の通り格式ばらない自由な服装だ。
つまり、自由奔放で柔軟な発想が出やすい私服(カジュアル=自由)と、気持ちがピリッと引き締まりきっちり整えたくなる堅固なスーツ(コンサバ=保守)という違いにとして当てはまるのではないかと思うのです。
そう考えると、どの業界や業種によってスーツを着るか着ないかという問題はなかなか大きいような。個人的には、着たければ着てもいいが、失敗しないことに評価や成果の重きが置かれている業界や、「きちっとしてる」、「真面目」などの外見のイメージで信頼を勝ち取れるような仕事(事務や、銀行などの金融や法務、法曹界系?)は良さそうだけど、それ以外は上の機能的な面を考慮に入れるとカジュアルでも良いような気が私はする。(ヤフーCSOの安宅さんは、妄想力の鍛え方で「この服装(スーツ)で新産業構造ビジョン考えるの無理だ!」と冗談交じり言っていた(笑)。しかし私には割としっくりくる考えだった)
そんなわけで最後に話を戻すと、優劣の話ではなく用途に応じて変えられる柔軟性が欲しいものだ。と、雑なまとめ方で終わる。
鈴木
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