【バーティカルSaaSスタートアップ調査】 2022年12月第1,2週に調達している世界の注目事例5選!vol.23
こんにちは!
Gazelle Capital アソシエイトの近藤です!
皆さんお久しぶりです!
(まだ12月のnoteであることは見逃してください...最近このnoteを見てくださり連絡いただいた起業家の方と出会い、大変嬉しかったです😭)
今回は12月前半に資金調達を行った海外のバーティカルSaaSスタートアップの中から、5社ピックアップいたしました。
すぐに追いつきますので...どうぞ最後まで見てください!!
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
①顧客の行動にからエンゲージメント向上へ 「MoEngage」
設立🏢:2014
拠点🏠:アメリカ
調達日🕑:2021/12/7
調達額💰:$30M
ラウンド🚉:シリーズD
今回の投資家👤
(リード)
Steadview Capital、Multiples Alternate Asset Management Private Limited
(その他)
Eight Roads Ventures、Matrix Partners India、F-Prime Capital、VenturEast
【事業内容】
近年、多くのファッションブランドはそれぞれ独自のECサイトやアプリを構築し、その充実に力を入れています。ただOMOに取り組んでいる一方、まだまだ実店舗・ECサイト・アプリ上で得られる購買やお気に入りなどの行動に対しての提案はできていない、有効に情報を構築できていないのが現状です。
「MoEngage」は企業の顧客理解やアプリのエンゲージメント向上の支援をする企業です。なんと前回のシリーズCラウンド終了から、わずか4ヶ月で今回3000万ドルを調達しました。
「MoEngage」は、顧客がアプリやウェブサイトとどのように関わっているか、より深いインサイトを獲得することができます。これらのインサイトには、顧客の好みだけではなく、アプリ上の行動や、ユーザーが気になっているものなどがあります。
マーケティング担当者は「MoEngage」を使用することで、親和性やライフスタイルによって顧客を自動的にセグメント化し、それに応じてコミュニケーション・キャンペーンに情報を提供することができるようになるのです。
これにより顧客エンゲージメントとLTVの大幅な向上を実現していると言います!
②SaaSバンキングプラットフォーム 「Mambu」
設立🏢:2011
拠点🏠:ドイツ
調達日🕑:2021/12/9
調達額💰:€235M
ラウンド🚉:シリーズE
今回の投資家👤
(リード)EQT、TCV
(その他)Acton Capital、Bessemer Venture Partners、Tiger Global Management、Runa Capital、Arena Holdings、CommerzVentures、Point Nine
【事業内容】
皆さん『エンベデッドファイナンス』という言葉は知っていますか?『エンベデッドファイナンス』は金融以外のサービスを提供する事業者が金融サービスを既存サービスに組み込んで提供することをいいます。
『エンベデッドファイナンス』は、過去10年間のフィンテックの大きなトレンドの1つでした。こうしたAPIとその背後にあるバックエンド技術を構築しているスタートアップが「Mambu」です。「Mambu」は融資、預金、その他の銀行商品を動かす一連のAPIと、金融サービスを構築するための幅広い分析およびその他のツールを構築しています。
昔は預金の入出金、ローン申請書の記入、個人やビジネスへの融資を最終的に判断する審査役との面会のため、銀行のリアル店舗に行く必要がありました。現在その役割は、アプリやウェブサイト、オンデマンドサービスが取って代わっており、「Mambu」のプラットフォームは現在約7000種類の銀行商品をカバーしています。同社は現在、65カ国で事業を展開しており、200社以上の顧客と約5,300万人のユーザーベースを有しており今後も必見です!
③ESG投資を自分事に 「Deed」
設立🏢:2016
拠点🏠:アメリカ
調達日🕑:2021/12/9
調達額💰:$10M
ラウンド🚉:シリーズA
今回の投資家👤
(リード)Earlybird Venture Capital、Paua Ventures
(その他)WndrCo、PruVen Capital、Chris Murphy、David Clarke、Dara Khosrowshahi、Y Combinator、ACE & Company
【事業内容】
世界で進む「ESG投資」。
今企業は気候変動や世界的な労働環境の変化などのリスク対応を含めた企業の長期的な持続可能性を評価する投資が求められています。ESGは近年、企業投資の新しい判断基準として注目されており、企業は多額の資金を投じていますが、従業員の賛同を得られていないことが課題でした。
大企業が行う寄付 / チャリティ / ボランティアプログラムをより身近にする「Deed」は、シリーズAを調達しました。
「Deed」により従業員自身が自分の関心事について行動を起こせるようにすることで、企業が従業員の実際の関心事に耳を傾け、発見することができます。また、企業の社会貢献チームの責任者だけでなく、個々の従業員にプログラムや募金活動、ボランティアなどを作成・管理することができるようになるといいます。
Airbnb(エアービーアンドビー)、Stripe(ストライプ)、Box(ボックス)、Adidas(アディダス)などの大手企業を、ローンチ後すぐに顧客として獲得することができたのが市場の期待の表れに違いありません!
記事リンク:https://techcrunch.com/2021/12/09/deed-raises-10m-for-its-workplace-giving-platform/
④ 美容業界版Shopify 「Fresha」
設立🏢:2015
拠点🏠:イギリス
調達日🕑:2021/12/14
調達額💰:$52.5M
ラウンド🚉:シリーズC
今回の投資家👤
(リード)Michael Lahyani、BECO Capital、General Atlantic
(その他)Target Global、Partech、FMZ Ventures、Lugard Road Capital
【事業内容】
美容・健康産業は、年間約4兆円の規模で、何万もの企業や何百万人もの美容師さんがヘアカットやトリートメントなどを行うことで支えられています。
美容業界版Shopifyと呼ばれる「Fresha」は、美容室などを営む個人事業主、サイト上で予約及び決済システムを構築し、マーケティングメッセージなど集客できる一連の機能を提供しています。
現在6万人の顧客を抱えているサブスクリプション・モデルのサービスとなっています。
美容室などを営む個人事業主が、Freshaのサイト上に予約及び決済システムを構築して集客できる一連の機能を提供しています。今後はShopifyのような自社サイト独立式のSaaS構築を目指していくそうです。詳細は明かされていませんが、ウェブサイト・ビルダー機能を強化し、各々の事業者がFreshaが提供する美容事業向け機能を組み合わせることで手軽に予約サービスを展開できる「ビジネス・イン・ザ・ボックス」を実現させると予想されています。
日本の美容業界もとても特異な業界だと考えています!個人にお客さんが付くようになり、多くの美容師はインスタやLINE公式アカウントなどを使って自身でブランディングすることを必要とされているのです。
そんなバーティカル領域で挑戦する日本のスタートアップに出会えることが大変待ち遠しいです!
⑤顧客調査やフィードバックデータを使いやすく 「Reveall」
設立🏢:2021
拠点🏠:ニュージーランド
調達日🕑:2021/12/14
調達額💰:€1.5M
ラウンド🚉:プレシード
今回の投資家👤
(リード)Fortino Capital
(その他)Dutch Founders Fund
【事業内容】
企業が提供する製品やサービスは日々多くの顧客に使用されています。その製品やサービスを使い続けてもらうにはその顧客が本当必要としているものは何かを捉えることが必要です。多くの企業が日々の顧客との関わりの中でフィードバックやユーザーリサーチを得ていますが、その情報は担当者単位で止まっており適切に情報共有がなされていません。
「Reveall」は企業が顧客調査やフィードバックデータを利用可能な情報に変換することを支援するプラットフォームです。すべての顧客のインサイトを1つの場所に収集して共有し、誰もがアクセスできるようにすることで顧客の真のニーズを理解することができるようになると言います。またこのプラットフォームにより顧客の要望の見逃しを減らせるだけでなく、部署間のギャップを埋めたり、情報収集の時間を削減できたりします。
これによりさらに優れたカスタマーエクスピアリエンスが提供できるに違いありません!
記事リンク:https://saasindustry.com/news/reveall-receives-pre-seed-funding-of-e1-5-million-from-fortino-capital-and-the-dutch-founders-fund/
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
今週も最後までご覧くださりありがとうございます🙇♂️
以上が2022年12月第1,2週に調達している世界の注目事例5選でした!
Gazelle Capitalは、既存産業に対するソリューションとしてSaaSを提供しているスタートアップに多く投資をしております。
起業を検討中、または資金調達をされるご予定の起業家の皆さんはぜひGazelle Capitalの 問い合わせフォーム または 近藤のTwitter にてDMでご連絡くさだい!