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ベトナム革命志士 潘佩珠(ファン・ボイ・チャウ)自伝『自判』⑩『年表・第三期(1905年~)・ベトナム帰国/親切な日本人車夫の話』

ベトナム革命志士 潘佩珠(ファン・ボイ・チャウ)自伝『自判』
ベトナム志士義人伝シリーズ
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ベトナム帰国


 乙巳(1905)年6月下旬。
 タン・バッ・ホー氏が横浜に残り、ダン・トゥ・キン氏と私2人で印刷が終わったばかりの『ベトナム亡国史』50冊を引提げ横浜を発ち、祖国へ向かった。 この時の帰国目的は、1)クオン・デ候の出洋を謀る、2)優秀な人材を先に出洋させて、今後の留学生への旗印にすることだった。留学生募集には、何と言っても金銭が必要だ、金銭募集は何を置いてもクオン・デ候出国が必須だ、これで体裁が整う筈だ等々、その時の頭の中は、そんな計画とも言えぬ無思慮な考えだけがあった。

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