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スリランカ一人旅③|過酷!シーギリヤ・ミンネリヤ・ダンブッラを一日で回る無謀なツアー & 禁酒デーに飲むビール!
9/16(月)
シーギリヤ・ミンネリヤ・ダンブッラ
ホテル: Radisson Kandy
今日は今回の旅で一番忙しい、過酷な日。シーギリヤ、ミンネリヤ、ダンブッラを1日で回ると言う荒業なのだ。朝8時にドライバーが迎えが来て、最初はハーバル・ガーデンというよくわからんハーブ庭園で、頼んでもいないがツアーに組み込まれた場所で、現地のものをうやうやしく見せて買わせる商法だけど、そんなものも軽くすり抜け、最初の観光スポット・シーギリヤロックへ。
シーギリヤは、まあ疲れた。何がかって?この日は祝日だったのです。イスラムに関する祝日らしいのですが、おそらくツアーでは1時間半くらいの滞在予定が、地元民観光客多めのため、上まで登るのに2時間半、上の滞在時間20分。暑さ、湿度、人ごみ、動かない列・・・時折り列を割って入る人が多く(特に外国人かな)、なんだよー(怒)と自分は思いましたが、それでもなんも言わないこの国の人々の懐の深さよ。
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やっとの思いで頂上まで登ったところの景色がこんな感じ。なかなかの景色だけど、正直人生で初めて見て感動する景色というほどでもない・・・。あとで色々調べたり聞いたりしたら、割と近くに同じようなナントカロックがあり、そちらは世界遺産登録されていないというだけで、ほぼ同様の景色、旅程、感動レベルを体験できるらしい。とは言え、この列から抜け出して、さ、諦めてもう一つのロックを見に行こう!と考えるのは一人旅では非常に難しい判断で・・・できませんでした。
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帰り道、途中まで降りたところで、ツアードライバーが心配したようで待っててくれました。よほど心配したようで、普通はお金を払わなければならないエントランス(なんせ日本円で5,000円以上もする!)を、なんとか交渉して途中まで無料で登って来たみたいだし。そこからさらに降りること1時間・・・大幅に予定がずれこみましたが、でもなんとかサファリには間に合わせる!とドライバーが頑張ってくれました。ミンネリヤに行く途中、普通の道路で象二頭遭遇。これが普通なん?
道すがら、ドライバーと二、三会話をしました。なんでも彼は、本業は米のセールスマンで、ツアードライバーはバイトらしい。一つの仕事だけでは家族を養えないらしい。これがこの国の大半の人にとっての現実だよね。つかず離れずくらいの絶妙な距離感で接してくれた彼、バイトとは思えないくらいの心遣いで、ますますこの国の人たちの優しさを感じずにはいられませんでした。
ミンネリアではたくさんの自然、たくさんの象に心踊らされました。象以上にいるジープ&人間たちにはちょい辟易したけど、まあしかたないね、自分もその1人だもの。
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ミンネリアが終わったところでもう5時を過ぎており、ツアー予定終了時間は過ぎそうな感じ。でもドライバーの計らいで、ダンブッラの仏像の外観だけ見せてもらい、ツアー終了、ホテルに戻れたのは結局夜の9時でした。彼に多めのチップを払い、その日を終える。
過酷な一日の夜だ、丸太のように寝てしまいたい。と歌ったのはビートルズか…。
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9/17(火)
キャンディ → ウナワトゥナ
ホテル: Ayaliya Beach Resort
過酷な一日を終え、今日は移動日。ゆったり目の朝10時にプライベートタクシーを予約した。キャンディからウナワトゥナまでは5時間ほど。途中ドライバーと色々話をしました。昨日のツアードライバーとは別の人。なんでも彼は以前韓国に14年ほど住んでいたらしく、英語も堪能で、彼なりの自国への思いや日本、韓国など経済発展した東アジア諸国との違いを語ってくれました。かなり長く語っていたので、端折ると、日本や韓国は労働環境や労働時間など、社会の熾烈な戦いを感じるが、それゆえここまでの発展を遂げた。一方スリランカは、やる気がなく庶民の実情をわかっていない公務員(特に特権クラスの)が、ただでさえ庶民について考えていないのに、ヨーロッパ型のワークライフバランスの取れた労働スタイルを目指そうとして労働時間を少なくし、休暇を増やす措置をしようと目指しているらしく、それじゃあいつまで経ってもこの国は発展しないよ、と嘆いていた。そうかもね、昨日のドライバーも仕事掛け持ちだもの…。彼は、僕に対するリップサービスなのか、いかに日本は素晴らしい国で(特にスリランカにとって)いかに韓国は技術泥棒な国なのかを語ってくれました。14年も住んだんだもの。色々ストレスもあっただろうね。外国人から見て、正直日本と韓国の違いってそれほどあるのかなあ、と思ったけど、スリランカにいると、なんとなく日本と言う国や日本人に対する敬意を感じることがありました。それは同じ仏教国だからなのか。現に、あなたは仏教?と聞かれることも多かった。逆に、僕にとっても、この国は仏教国であり、ちゃんとお参り、お祈りをするところとか、どことなく親近感を感じられました。また、それが仏教国の教えなのか、人々の争い事が少なく、互いへのリスペクトを感じるのも居心地が良かったポイントです。
なんだかんだで、キャンディ出発から5時間、午後3時くらいにウナワトゥナのリゾートへ到着。チェックイン後、とりあえずプール&ビーチへ。昨日はムスリムの祝日だったらしいけど、この日は仏教の?祝日、Poya Dayと言う満月に関する休みらしい。だからか、ビーチが地元民で一杯、プールも子供たちでいっぱいでした。割と人の多さに呆気にとられていると、救いの神かのように、スヌープドッグ風な地元ニキが近づいてきた。ネットで読んだことある、いわゆる何でもオファーします型のビーチ男で、まずはマリンスポーツ(No)、次にマッサージ(No)を勧めて来て、次にハ〇シシは?と禁断のワードが・・・!こういう国ではよくあることと想像はしていたのだけど、そんなすぐ来ると思わなかったので、多少面食らってしまい、ちょい考えてみるわ、とゆー曖昧な(日本人だねえ)をし、丁重にお断りして別れました。ああいう類のモノは、「ダメ!絶対!」ですね!
ウナワトゥナビーチの夕焼けは素晴らしいものでした。ちょうど涼しくなり始め、途中降った雨もすっかり上がり、少し残った雲から差し込む夕暮れの太陽。椰子の木や古くなった建物に日差しを落とすと、どこか懐かしいオレンジの光が全てのものを同色に染めていました。またこれでこの国への恋心がひとつ強くなりました!
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前日のツアー、今日のドライブの疲れもあり、早めにご飯、とビーチフロントの青空食堂に入る。Poya Dayはアルコール販売一切禁止、と聞いていたけど、試しに店の人に「今日はビールなんてないようねえ?」と聞いたら、No Problemだとさ。コーヒーポットに入れ替えて、ビールを提供してくれました。どんな法律にも必ず抜道はありますからね。都合二杯ビール飲んだら割とへべれけで、まあ今日はこんな感じで終わればよい、明日に期待、と思い、引きずる疲れのせいで、夜の8時過ぎには寝てしまいました。
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ここで、スリランカの悪い点をちょい追加。
国内の電車のネットワークがコロンボ中心すぎて、地方都市間の電車や空路があまりない(バスに乗ればいいのかもだけど、電車より時間の読めないバスは、時間の短い旅行客にはハードルが高すぎる)
9月の祝日(日本もスリランカも)は旅行に適していない。地元民の観光客が多すぎる
航空会社がほぼ一社のみ。国内にLCCを飛ばして欲しい
(ゴール・コロンボ・ニゴンボと巡る怒涛の後半戦に続きます)