【スナネズミの臭腺癌②〜再発〜】
《基本情報》
⚫︎動物: スナネズミ
⚫︎名前: 金太
⚫︎性別: オス(未去勢)
⚫︎毛色: レッドフォックス
⚫︎体重: 約80g
⚫︎誕生日: 2022年10月10日
⚫︎性格: 臆病、自由奔放、甘えん坊
⚫︎ペット保険: なし (保護個体のため)
⚫︎寿命: 3〜5年
⚫︎備考: 兄弟の銀太と喧嘩後別居中
【前回のあらすじ】
《2024年8月23日》
金太 1歳10ヶ月。臭腺にできもの発見。後日、臭腺癌と判明。
《2024年9月11日》
金太 1歳11ヶ月。臭腺癌摘出手術。病理検査の結果、リンパ節に癌が浸潤しているため再発の可能性あり。
◾️2024年10月22日: できもの発見
臭腺の横腹あたりに小さいイボのようなできものを発見。翌日病院へ。
23日に診察。小さすぎて判断がつかず。この時点で出来る事は以下である。
❶針で刺して内容物を取り出し検査へ回す。できものが小さいため検査できるほど取れるか分からない。
❷手術で摘出する。その後検査へ回す。
どちらも全身麻酔のため高リスクである。
検査に出さないと何か分からない。触ると固いので炎症ではない。薬では治らないとの診断。
金太はできものを全く気にしていなかった。
獣医師もどうするか迷っておられたので判断は私に委ねられる。とりあえず5日後に手術の予約をし帰宅。(金太 2歳)
◾️2024年10月24日: 手術はキャンセル
手術をキャンセルするため病院へ電話を入れる。
キャンセルをした理由は以下である。
❶金太ができものを全く気にしていない。
❷前回の手術から1ヶ月しか経っていないため金太の体力が心配。
❸癌でなかった場合リスクを負わせるだけでは?
❹他に治療する術はないか?
できものが出来るスピードが速く相当ショックを受けていて正常な判断ができていたか怪しい。
結果的に判断を間違えた。でも当時はどうしても手術をする決断が出来なかった。
この時点でできものは小さいままである。
(金太 2歳)
◾️2024年10月31日: セカンドオピニオン
できものを見つけてから9日目。
今までの病理検査結果と金太を連れて、エキゾチックアニマル専門の獣医師が在籍している別の病院へ。
診察の結果は、かかりつけ病院と同じ。麻酔のリスクはあるが、まだ元気なうちに手術することを勧められる。相談に乗ってくださって感謝しかない。この時点でできものは少し大きくなっていた。
翌日、銀太の健康診断でかかりつけ病院へ行った際、謝罪をし再度手術の予約を入れる。1週間後。
(金太 2歳)
◾️2024年11月8日: 2回目腫瘍摘出手術
できものを見つけてから17日目。
手術は無事に成功。
金太のお腹の毛を刈っている際、もうひとつ小さいできものを見つけたらしく一緒に取ってもらった。できるスピードが速くてゾッとした。
痛み止めのメタカムと抗生剤のバイトリルを処方してもらい帰宅。
今回は負担が少なかったのか金太は翌日から元気だった。食欲・排泄に問題なし。
【手術日当日】
7:00 絶食。水やサプリはOK。
11:00 病院へ金太を預ける。(金太のお弁当持参)
〜今回は仕事だったため電話はお願いせず〜
17:00 お迎え。腫瘍は病理検査へ。
・金額: 約65,000円
(金太 2歳)
◾️2024年11月18日: 臭腺癌の再発
病理検査結果が出たので金太を連れて再診。手術跡は綺麗に治ったので問題なし。
検査結果は、摘出したふたつのできものはどちらも悪性の腫瘍だった。臭腺癌の再発だとこの時点でようやく判明。
新たに末梢神経に浸潤していて今後、体のどこかに症状が出る可能性あり。例えば足を動かしずらくなるなど。再発部分は取り切れているものの不安が残る結果に。(金太2歳1ヶ月)
◾️分子標的薬の開始
今後について獣医師と相談。
1ヶ月〜2ヶ月と再発のスピードが速くその度に手術をしていると金太がもたないので、再発防止として分子標的薬での治療を提案され了承。
※分子標的薬とは、病原の特定の分子に作用する薬で主に癌に使用される。副作用があり、素人でも分かりやすいよう抗がん剤として説明を受ける。
副作用は消化器系に出る。食欲不振、嘔吐、下痢。
内臓への副作用もある。人や犬猫は血液検査で調べられるが、スナネズミは血液検査ができないので上記で判断する。副作用が出れば一旦中止しそれに対してのケアをする。
◾️種類: 分子標的薬
◾️品名: パラディア
◾️投与: 週3回 (月・水・金)
◾️保管: 冷蔵庫
◾️費用: 3〜4週間分で2,500円
◾️副作用: 食欲不振・嘔吐・下痢
◾️注意事項: 絶対に素手で触らない。
⚠️注意点⚠️
摂取している動物の糞尿に薬の成分が残るので、曝露防止のため排泄物を処理する際は手袋をする。スナネズミの糞尿は人間からすると少量のためそこまで気にしなくていいみたいだが念の為。
ただし同居スナネズミには影響があるため、薬を服用している個体の糞尿に触れないよう細心の注意を払う。ケージを別にする、道具の共有はしない、遊び場の掃除など。
◾️費用と移動について
【1ヶ月でかかった費用】
・期間: 2024年10月22日〜2024年11月18日
・通院回数: 4回
・動物病院代: 70,000円
・タクシー代: 21,900円
・遊び道具追加購入費: 20,000円
⚫︎合計: 111,900円
⚫︎総額: 279,300円/ 2ヶ月
【移動について】
スナネズミ負担軽減のため移動は全て最短で済むタクシーを利用。(片道10分-15分)
【使用しているタクシー会社アプリ】
・(往路) MK: 別途時間指定料金500円
・(復路) TAXI Goes Next: 別途迎車料金200円必要
時間指定は追加料金がかかるが、必ず時間通りに迎えに来てもらえるためスナネズミの負担軽減になる。
TAXI GOは契約会社が多いためすぐに来てくれるので早く帰れる。
MKは人気会社のため混む時間帯(昼・夕・雨天時)はつかまらない。
支払いはアプリ決済にしているのですぐ降りらる。
▶︎次回: スナネズミのエリザベスカラーについて
【まとめ】
❶腫瘍ができたら早めに手術の選択をする。
❷獣医師以外で相談する場合は必ず経験豊富な人を選ぶ。
❸自分が落ち込んでいる時に重大な決断はしない。
❹スナネズミの生きるスピードは速いので迅速に行動する。
❺ペットのQOLを大切にする。
❻お金は大事に使う。
※私は医療従事者ではありません。この記事は私たちの体験談です。必ずかかりつけの獣医師にご相談ください。
皮膚癌は内臓への転移は稀ですが、絶対にないとは言えないようで注意が必要です。
セカンドオピニオンをする場合は迅速に行動しましょう。診察の時間や手術枠がいつでも空いているとは限らないからです。
獣医師以外で相談する相手は、動物飼育の経験豊富な人や、数人に意見を求めましょう。
特に自分が正常な精神状態にない場合は鵜呑みにせず、慎重に行動するように心がけてください。
動物は言葉を話せません。毎日接している飼い主さんがその子のちょっとした違和感や不調に気づくことができます。心配な場合は電話での相談や、動物病院で診察してくださいね。
【感想】
金太は相変わらず元気です。
現在、分子標的薬を開始して1週間が経ちました。今のところ副作用は出ていません。
副作用は個体差があるようです。なんとかお薬だけ効いてほしいものです。
部屋んぽする場所は共有のため、銀太が先、金太が後。金太終了後、2回拭き掃除をし翌日銀太を出す前に拭き掃除と掃き掃除をしています。
スナネズミの寿命を考えると再発のスピードは速くて当然ですね。私に迷ってる暇はなかったのです。当時はだいぶショックを受けていて、無意識に見たいものだけ見て判断を誤ったのが反省点です。
ある程度、こうなったらこうしようと決めてはいたのですが上手くいきませんでした。私の場合は、腫瘍ができたらすぐに手術をすると決めていたのにこのザマです。
手術の決断は難しいですが、信頼できる獣医師と相談し元気なうちにお願いいたします。
小さい体に次から次へと負担がかかる治療をして本当に正しい選択だろうかと考えています。毎日お腹をチェックしながら、今日はできものなかったと胸を撫で下ろす日々です。また判断を誤って金太にもしもの事があると思うと怖いです。
でも金太は毎日楽しそうに遊んでご飯もよく食べてぐっすり寝て元気でいてくれています。一緒にいられる事がとても嬉しいです。QOLを優先にしっかり向き合っていきます。
もし同じような症状を経験された方がいらっしゃいましたら体験談やアドバイスなどお聞かせ願えますでしょうか。
最後に、いつもお世話になっている動物病院の院長、獣医師の先生、看護師の皆さま、セカンドオピニオン先の獣医師の先生方、応援していただいている皆さま、ありがとうございます。
最後まで読んでくださってありがとうございました。