道草を食わずに踏んでオリオンをなぞった

11月7日の日記

寒すぎて北海道に秋なんてないもんだと思っていたが、気温以外は未だ札幌は秋の装いであると気づく。
 久しぶり5限が終わってから北図書に残った。読書をして、課題をやって、寝て、課題をやって、帰る。20時を回っていた。昼は観光客で賑わうメインストリートも人影がなく、私は犬っころのように落ち葉を踏むのを楽しむ。蹴りあげて歩き蹴りあげて歩き、辺りを見回して誰もいないことを確認して落ち葉の中へジャンプして飛び入る。深い。ひとしきり楽しんだあと、歩いていると土臭い匂いが染み付いているのを感じる。
 まだ秋だ。地元静岡の私が住んでいたド田舎では、こんな寒い時期にはもうオリオン座が出ていて、綺麗に見えたのを覚えている。今ふと空を見上げても、オリオン座はない。これから、本当の冬が来たら見えるのかなあとか思ったり自分が1人北の地に来てしまったことを実感したりでノスタルジックな感傷に浸る。ああ家に帰りたい、家族でいるのがしんどくて、出たくてたまらなかったのに、なんでだろう。泣きそうになって大きく息を吸い込む。鼻の奥にツンとくる空気が、これ、冬じゃね?と思わせる。でもオリオン座はいない。本当に、まだ秋なんだなあと思う。
 ノスタルジックな感傷に浸りながらも次に思い出したのは オリオン座の下で〜セックス🎶の歌である。なんやねん、あの歌。と思っていたが今思えば何と幻想的だろうとかオリオン座に思いを馳せていたせいで訳の分からない感想が出る。

変なの。はーあ ただいまです。

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