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大野城市心のふるさと館で資料調査
西の都古代フェス開催決定
2023年6/17(土)18(日)の2日間、アクロス福岡で、西の都古代フェスを開催します。※6/12(月)〜18(日)西の都ウィーク内
そもそも西の都とは…
これまでの古代フェスの主なテーマは「古墳時代」次いで「弥生時代」でした。いつもの古代フェス作品に加えて「西の都」作品も登場する予定です。
時代でいうと奈良時代、飛鳥時代あたり。太宰府を中心に大陸からの文化が花開き、賑やかな西の都。福岡県の日本遺産テーマでもあります。
考古グッズになりそうな文化財さーーん
西の都を構成する文化財を持つ大野城市といえば、市民ミュージアムという名前がしっくりとくる大野城心のふるさと館。
開館5周年を記念した日本遺産バスツアーに参加して、窯跡や水城を周ってきました。当日案内してくださった学芸員の山元さんの専門を伺うと、なんと須恵器!西の都を調べる上で欠かせない須恵器ではないですか。「西の都古代フェスに向けて、もっと詳しく教えてください!」ということで、別日に資料調査として対応してくださることになりました。
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どばーーーー!
大野城心のふるさと館の常設展示エリアに展示されている土馬くんです。
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背中にある2本の線は、何か鞍のようなものがついていた跡のようです。柄じゃないのね。尻尾が恐竜のよう。作った人は馬を見たことがなかったのかな。イマジナリー馬。
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土馬の多くは、井戸や川など水に関連する場所から見つかるそうです。そのため雨乞いや祓いなどの祭祀に使われていたと考えられるとのこと。当時の人々の想いをその背中に載せていたのか…と愛着が湧きます。
須恵器のターンにはいります
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続いて須恵器です。
須恵器は古墳時代から平安時代にかけて作られた焼き物。大野城市などに窯跡が残っているように、登り窯を使って焼いています。強度が強い!薄い!なんかカッコいい!
理想の坏身・坏フタをみつけた
牛頸小田浦窯跡群から出土した須恵器の中から、理想の坏身・坏フタを見つけるのは、今回の大きなミッション。
なぜなら、古代フェス内で藤吉窯さんによる陶芸ワークショップを計画しているのです。せっかく作るのならば、どこのこれ!という明確なモデルが欲しい。
これも素敵、あれも素敵…と陶器市のお客さん状態になりつつ、やっと見つけました理想の子。
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窯ごとに違う印があったのか、須恵器に刻まれているヘラ記号も気になります。「ヘラ記号一覧があったらいいのに…」とダメ元で言ってみたら、出していただきました。山元さん、ありがとうございます!
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西の都には、文字があるんだよなぁ…
古墳時代を主に愛好している身として、改めて驚くこと「文字がある!」
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左側の大きな台のようなものは、役人たちのあこがれ、円面硯(えんめんけん)です。真ん中は、日常的につかう須恵器を転用したもの。右は、携帯用硯ではないかとのこと。
円面硯を再現したもので、書き初め大会がしたいです。今回のイベントには関係ないけれど、西の都古代フェスの次の企画としてあたためておきましょう。
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大野城心のふるさと館について
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市民ミュージアムとして2018年に誕生した大野城心のふるさと館。こんなものがあればいいな…が揃う夢の館なのです。(個人の感想だけど、同意してくれる方多数のはず)1階のここふるショップでは、大野城市の文化財をモチーフにしたグッズが並び、カフェには地域の美味しい豆香洞コーヒーと太平閣の豚まんだけでなく、水城カレーなどの考古フードも揃っています。イベント時じゃなくても、食べられるってすごい。
2階には、大野城跡最大の石垣「百間石垣」の高さに設置された百間石垣ウォール・クライミングがあります。行くたび、誰かが登っていて羨ましく眺めています。
牛頸須恵器ファクトリーには、窯跡の一部が原寸大で再現されていて、須恵器がどのようにして焼成されていたのか見ることができます。須恵器が気になってきているので、一番わくわくする場所。
以前、内覧会に伺った時に赤司館長が「年に1度、国の重要文化財を展示する特別展を開催する」と仰っているのを聞きました。大野城市の文化レベルをグイグイ引き上げる施設だなぁと感じました。今後の展示にも注目ですね。
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大野城心のふるさと館
福岡県大野城市曙町3-8-3
電話番号:092-558-5000
開館時間:午前9時から午後7時
休館日:月曜日(月曜日が祝日の場合、翌平日)、12月28日から1月4日
入館料:無料
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![古墳中心の生活](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/22877666/profile_a448634092e0dc5f98a747c11a481d42.png?width=600&crop=1:1,smart)