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野球における指導者の肩・肘の“痛みの判断”とセルフケア 7種の動画付き
こんにちは。柔道整復師でトレーナーの髙山です。
X: 高山 勇生【野球を動きで考えるトレーナー×枕作り】柔道整復師
Instagram:野球×動作トレーナー 髙山勇生
身体の動きを誰にでも分かるように簡単にお伝えしています。
このnoteは下記のような方に必要な知識・情報が書いてあります。
〇 なぜ痛いのかが分からない指導者
〇 野球における痛みを簡単に知りたい指導者
〇 怪我予防のセルフケアを知りたい指導者・選手・保護者
選手・保護者・指導者向けですが、これから投球障害を勉強していきたい
トレーナーや学生にもお勧めです。
あてはまる方はぜひ、最後まで読んでください。
ー痛みがある時の判断ー
まずは野球における肩・肘の痛みについておおまかに説明していきます。
投球障害とは投球動作で生じる痛みなどの総称です。痛み以外でも違和感・引っ掛かり・抜けそうな感覚なども含まれます。
肩であれば投球障害肩、肘であれば投球障害肘と言います。
※今回は障害=痛みとして解説していきます
投球障害の原因は
①〖 怪我 〗による痛み = 解剖学的破綻
②〖 使い方 〗による痛み = 機能的破綻
があります。
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解剖学的破綻とは骨や靭帯などが壊れている状態です。骨は身体を支える構造物です。
骨折していれば骨自体が折れていて何もしなくても痛みがでます。これが怪我です。
機能的破綻とは簡単に言えば、
使い方が悪くて痛みが出ている状態で、
構造物である骨や靭帯に異常が無いのに痛みが出ているようなものです。
痛みが出ている際に重要となるのは、
『解剖学的破綻=構造物の破綻』
があるかどうかです。
これは病院に行って、レントゲンやMRIで異常の有無を診てもらいます。
もしレントゲンやMRIで異常があれば、解剖学的破綻によって痛みが出ている可能性が非常に高くなります。
この場合、まずは怪我を治すことが最優先になります。特に骨の異常であれば、休めば治る可能性が高いので投球禁止が第一の選択になります。
※ここで気をつけるべきなのは、レントゲンで骨には異常がなく、「靭帯が痛んでいる」や「筋肉が炎症がおきている」などの診断を受けた場合です。
レントゲンでは骨の状態しか分からないので、靭帯や筋肉の炎症は分かりません。それを診断するにはMRIが必要になります。
レントゲンで異常がなければ、その痛みは
『悪い使い方=機能的破綻』
の可能性が高くなります。
悪い使い方によって、筋肉などの小さな損傷が溜まることで痛みを感じています。この状態になると、少しの負担でも痛みを感じやすくなってしまいます。長期間続くと骨や靭帯などの構造物が異常を起こします。
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なので、痛みを感じないレベルの負荷まで下げる必要があります。それが、使い方を改善したり投球フォームを改善することになります。
まとめると
・レントゲンやMRIで異常あり
⇒ 構造物が破綻しているので、
修復のための休止期間が必要
・レントゲンやMRIで異常なし
⇒ 身体の使い方やフォームが破綻しているので負荷が過剰になっている。その過剰な負荷を減らすための身体の使い方やフォームの修正が必要
ー機能的破綻による影響ー
痛みが出ていなくても、機能的破綻が起こっている状態で練習を続けると、「痛み」が出現し最終的には解剖学的破綻=骨や靭帯の怪我に繋がります。
簡単なイメージですが
① 悪い使い方をしている
② 悪い使い方が蓄積し、
レントゲンやMRIにはうつらない小さな怪我によって痛みがでる
③ さらに小さな怪我が蓄積し、
結果的に骨や靭帯の構造物に異常がでる
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このような悪い使い方が蓄積しないように、普段から身体のケアをする必要があります。
ケアをすることにより
➀ 悪い使い方が蓄積しない
➁ そもそも悪い使い方にならない(なりにくい)
というメリットがあります。
悪い使い方をしなければそもそも蓄積するものも少ないので、骨などの怪我に繋がりにくくなります。いかにして蓄積させないかが怪我の予防には重要となります。
ーセルフケアー
先程、普段からケアをした方が良いと述べましたが、「では何をすればいいのか?」
その疑問を解決するメニューがこちら!!
ケアのポイント
場所を選ばず一人で出来るケアとなると、ストレッチが中心になります。ストレッチをすることで筋肉が伸びやすくなり、関節の可動域が広がります。
ストレッチをする際は、どこの関節の可動域を広げたいのか?を意識して行うとより効果的になります。
可動域を広げるべき関節としては
① 股関節 ②胸郭(肩甲骨や胸周り含め)③ 肩・肘
これらの3つの関節のケアは怪我の防止に繋がります。
➀ 股関節のケア
股関節の動きの中でも、投球動作中に重要となる動きを軸足とステップ足に分けて考えていきます
・軸足
□ 足を外に広げる動き = 開脚
□ 股関節を捻る動き
・ステップ足
□ 股関節を捻る動き(特に内側に捻る動き)
□ 膝を伸ばして股関節を曲げる動き
・両足に共通する
□ 骨盤を立てて股関節を曲げる動き
これらの動きができる股関節を作るために、
ケアが必要になります。
では、股関節の可動域を広げるセルフケアをご紹介します。
投球動作で置き換えて、ステップした足の下半身の使い方を考えると、ステップした後は膝を伸ばしながら股関節を曲げる(体幹を倒す)動きになります。片足で前屈をしている状態になります。
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