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【悪役】帰ってきた素晴らしき悪役列伝 第11回 「土紋」
漫画「忍空 セカンドステージ」に登場。
性格は非常に残酷で卑劣、自分の手を汚さずに利益をかすめ取り弱者を殺すことに躊躇がない卑劣な男である。
仲間や部下についても試し斬りをしたり、日常的にパワハラを行ったりろくでもないやつである。
目はうつろで、黒色しかなく白色の部分がみれない独自の濁った眼をしているのが特徴的。
しかし、武人としての誇りをどこかで捨てておらず宝物である「源闇丸」に心酔し撫でながら磨いている。
ROKUDA軍に使える武士であり、部隊長を務めているのでそこそこ権力がある。
しかし、武士というのは名ばかりで仕事らしいことはしておらず、正規の武士らしい活動は何一つおこなっていない。
一応ROKUDA軍は別の勢力であるMIMURA軍と争っているようであるため、いわゆる基地を防衛するために派遣された存在にすぎないのだろう。
主人公風助に目をつけ最初は仲間に引き込もうとするが、忍空が幕府に狙われていることを知り彼を狙おうとする。
かつては野盗をしており、偶然押し入った民家で痣刃族といわれる伝説の一族の住処であることがわかり、愛刀の「源闇丸」もそこで奪った物であることがわかる。
彼らの子供であり、生き残りのアルーベに目をつけ刀を持つと狂暴な人格が目覚める痣刃族の特徴を利用し、また本当はアルーベの家族を殺したのは自分でありながら忍空こそが家族の仇であると嘯き吹き込むことで殺しあわせようと仕向ける。
アルーベは土紋が自身の家族を殺したということは知っておらず、むしろ野盗から自分を救った恩人であると信じ込んでいる。
しかし、アルーベを愛する女性忍空の秘術のおかげで洗脳は解けてしまったことで自身が戦いに向かおうとするが風助から「お前の心は黒すぎて戦う気にもならない」と言われ戦意喪失してしまう。
するとそんな中、部下たちが取り囲みROKUDAからMIMURAに寝返ったことを知る。
ここで部下たちは残念そうな顔をしているので、本意ではなく半分以上脅されて寝返りを強要されたことがうかがえる。
部下たちは土紋を人質にすることで、MIMURAに寝返ろうとしていたのだ。
そんな中部下の一人が「あなたはクソ野郎だった、だがその誇りの高さ・プライドの高さは尊敬していた…。」「だからあきらめて投降してくれ」と発した言葉に土紋は少し沈黙した。
彼は愛刀をみつめながら、部下たちに対してこんな言葉を発した。
「お前らごときに俺の首はやれねえな・・・じゃあな。」
「先にあの世でまってるぜ。」
最後まで誇りを捨てなかった土紋は自身で自分の首を刺して、ケジメをつけた。
最期の言葉も部下たちへの皮肉も兼ねた別れの言葉だったのだ。
部下たちはそんな彼の最期をみて大いに泣きながら彼を見送っていったのだった・・・・。
見た目はきもく、戦い方は卑劣で残忍なサイコパスであった土紋。
だが、彼には間違いなく武士としての誇りはあったのだった。
1発屋のたかが中ボスだったが、その散り際・最後の姿は間違いなく武士のそれだった彼の最期は俺も正直涙を禁じえなかった。
彼は誇りを抱いて死を選んだのだ。
ジャンプの悪役には様々な死に方をするキャラクターがいるが、本作の土紋の死に方は問答無用で悪役のカッコイイ死にざまベスト5に入るだろう。
単純に死にざまだけでいえばラオウよりかっこいいのではないだろうか。
陰湿性:A(部下はおろか自分を慕う若者も利用するもの)
頭脳:A(様々な作戦を考えたり、だまし討ちをしたり機転がきき、知恵が回る)
強さ:B(民間人よりは上)
主張:B(武士としての誇りだけはあったのだと思う)
人望:B(部下からも嫌われていたが、内心では憧れられていた)
権力:A(中間管理職とはいえ、権力はある様子)