芸能人吹き替え映画の頂点「ビートルジュース」をレビュー
さあ、体が痛いぞ!季節の変わり目だぁ!
ってなわけで、今回はこういううざったい季節におすすめなカラッと爽やかな爆笑映画をご紹介するぜ!…ってどんなノリだ。
そんなわけで今作紹介する映画は「ビートルジュース」です!
今作「ビートルジュース」なのだが…まあぶっちゃけ絶望的に面白くない。
というのも、初期のティム・バートン作品だからかなのかどことなく垢ぬけてない感じがプンプンする。
本作のあらすじは、わかりやすく言えば幽霊物であるが、不幸な事故で死んでしまった優しい夫婦が呪縛霊として居座る家に空気の読めないバカ一家がやってきてしまい平穏な生活をしていた夫婦たちは困ってしまう。
そこで彼らは生きてる人間を追い払う専門家の悪霊ビートルジュースを雇うのだが、コイツがスケベで自堕落でおまけに性格が悪いやつで次第に暴走していってしまう…というコメディ映画である。
そんな本作だが、ホラーコメディというのに怖くはないし笑えないのだ。
これがもしも清水崇とかだったら絶妙に黒いギャグを入れるんだが…。
初期のバートンはどこかイマイチ冴えている物がなく、良くも悪くも俳優のキャラで頼っている作品が多かった。
ちなみに、夫婦役はブレイクするちょっと前のアレック・ボールドウィンとジーナ・デイビスである。
あと本作の悪役兼トリックスターとして出てくるビートルジュースだが、後にバットマンを演じるマイケル・キートンが奇天烈に動き回るが…われわれポンニチジャップマンとしては「どこが面白いねんこいつ…」となってしまうのである。
え、じゃあ今回は駄作じゃないの!とお思いの皆さん。
本作は日本語吹き替えにおいては超絶傑作となっているのだ!
なんといっても、ビートルジュース役の吹き替え声優はあのレジェンド芸人の西川のりお師父であるのだ!!!
ネットで拾った画像だがVHSがこの自己主張っぷりである…。
凄いでしょう!!!
バブル時代ですね!!!
そんなわけで本作は吹き替えでみるとまあ爆笑の限りになる。
薄味なギャグシーンの中でも大阪弁でビートルジュースがまくしたてる。
これを普通のキャラがツッコむのだからここで、漫才が成立しているのだ。
これぞジャパニーズ漫才でございますよ!
例のギャグである「ツッタカタ―」まで披露し、べらべらギトギトの大阪弁で薄味な初期バートン作品をあれよあれよと、西川のりお劇場に変えてしまうのだ。
最終的にはビートルジュースが「西川のりおって死んで地獄きてしもうてんて…ええやつやったのに」となんと西川のりお風味を隠さないでいるのだ。
もうここまでくれば芸能人吹き替えも芸である。
ここに芸能人吹き替えは極まったといっていいだろう。
頂点の中の頂点だよこれは…。
そんなわけで、本作はまあ珍しい事に芸能人吹き替えで救われた映画であったりする。
まあなんでこんな記事を書いたのかというとだね…。
何と続編が作られるそうだ…。
こんな映画の新作がでるってもんだからまあ、そろそろネタ切れの極致に来てしまった感があるなハリウッドよ…。
まあ、そんなわけで日本公開するときは、ぜひ西川のりお大先生に再チャレンジをしてほしい限りである。