我が映画人生最初の映画「ゴジラvsモスラ」について
皆さん、人生で最も最初に観た映画ってなんでしょうか?
自分は「ゴジラvsモスラ」が一番の原初体験の映画である。
しかしながら…この映画割と人気がないんだな…。
平成VS世代からは「ゴジラvsビオランテ」だとかが人気になるが、本作となると「…」という人が多い。
モスラという題材で敬遠されるのだろうか。
まあというか本作には「モスラ対ゴジラ」という大先輩がいて、それを比較するとやはり淡泊に見えてしまうのだな…。
実はモスラは「ゴジラキラー」というあだ名がつけられるほど、ゴジラを倒している経験が大いにあることでも有名だ。
なのでゴジラファンにとってモスラは「いい子ぶりやがって…」といううがった目でよくみられる。
あらすじ
そんな本作のあらすじは大体こんな感じだ。
90年代バブル全盛期にあった日本の観光会社は東南アジアの開発利権を手にして、得たインドネシアの孤島「インファント島」で、謎の巨大な卵をみつける。
それは地球の守護者であったモスラの卵、その卵をみつけたことで、モスラの天敵であったバトラが目覚める。
そして、最悪のタイミングで破壊神ゴジラも目覚めるのであった…。
あらすじはこんなもので、本作の見どころをざっくりとご紹介しましょう。
みどころ①経済大国だった90年代のニッポン
本作が製作されたのは1993年、まだまだバブル経済にいた日本である。
本作は今こそみるとかつてはそこにあった「経済大国ニッポン」の勢いのある姿がそこにあるのだ。
例えば、東南アジアの開発利権を握った日本の大企業が東南アジアの島でモスラの卵を使い、宣伝目的のために日本の持ち帰ろうとするという設定であるが、このあたりの人物描写が非常に90年代的である。
今現在この設定を日本企業がやる、となるとやはりピンとこないだろう。
来るとすればアメリカ・中国・インド・サウジアラビア…といった限られた国のがリアルであったりする。
まあ、かつての経済大国も落ちぶれたもんだ…トホホ。
また、主人公であるトレジャーハンターと上記の大企業の役員のヒロインは元夫婦であるという妙に生々しい設定もどこか90年代のトレンディドラマを彷彿とさせる。
しかもヒロインは、小林聡子だ。
この辺の設定はいかにも90年代ニッポンという感じで中々今見ると味わい深いものがある…。
こういった要素も歴史の長いゴジラシリーズを観るうえで必要な要素であったりする。
見どころ②ゴジラを食ってしまうほどの人気を得た、ダークヒーローバトラの存在感
本作を語るうえで忘れられないのはバトラの存在である、かつて古代文明コスモスが地球上に存在していたが、コスモスが地球文明を犯したことで地球の意思がうんだ防衛装置がバトラであるのだ。
モスラにとっては天敵ともいえる存在で、コスモスの守護者であったモスラを倒すために蘇る。
つまり、いい子ちゃんのモスラへのカウンターであるが、このデザインが非常にシブい。
幼虫形態でもとんがったデザインをしているが、この幼虫形態の時点でゴジラと水中戦を行い互角以上に渡り合えるという強さをしている。
地球意思であるバトラからすれば、自分勝手に破壊しまわるだけのゴジラもまた、人類同様に地球にとって脅威でしかないのだ。
早い話が、このバトラの存在…ゴジラを食ってしまうほどの存在感があった。
しかしそんなバトラも終盤ではゴジラにボコボコにされてしまう…バトラは最終的にゴジラを止めるために、天敵モスラと共闘するのだが…この和睦があっさりしてるのがいい。
このしつこさのなさは淡泊のように見えるが…まあ今考えればこれでよかったのかもしれない。
では、本作なぜ不人気なのだろうか…。
人間パートは絶望的なつまらなさ
まあ、速い話…本作つまらないのだ。
なんとご丁寧なことにかなり人間ドラマにこだわっている、トレジャーハンターの主人公と観光会社のヒロイン…実は二人は離婚しており間に子供がいるという設定なのだが…この設定がうまくしっくりこないのだ。
この手のトレンディドラマにはよくあった設定だが、こんなもんをみせられても???という感じだ。
冒頭のショボいインディ・ジョーンズのパロディも失笑してしまう。
こういったショボさも愛嬌なのだが、本作をみてつまらないと思うのも仕方ないだろう…。
なんというか人気がないのもよくわかってしまう。
まとめ
そんな本作、まあダメ映画なのだが…生まれて初めて観た映画ということであんまり批判してやらないでくれ…という微妙な気持ちが湧いてきたりする。
それにしても本当にこのころの日本は金がありましたねえ…それに比べて令和ジャパンときたら…はあ…
映画としては
50/100点