【競馬】フェブラリーS(GⅠ)振り返り【2021】
本日、今年初のGⅠであるフェブラリーSが東京競馬場で行われ、カフェファラオ(騎手:C.ルメール)が見事1番人気にこたえてGⅠ初制覇を果たしました。おめでとうございます!
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フェブラリーS(GⅠ)コース&傾向データhttps://note.com/gata_keiba/n/n44a109e8bf85
フェブラリーS(GⅠ)有力馬考察
https://note.com/gata_keiba/n/n169d792f0669
1着:③カフェファラオ(騎手:C.ルメール)
2着:⑩エアスピネル(騎手:鮫島 克駿)
3着:⑦ワンダーリーデル(騎手:横山 典弘)
さて、今回は反省もかねてレースの振り返りをしていきたいと思います。
Twiiterのほうで予想印を公開していたのですが、こんな感じ。(下図参照)
本命3頭と☆がすべて飛んで、紐として考慮していた△だけで決着してしまいました。。(カフェファラオが信用しきれなかった。ちなみに買い目は絞れなかったので、最終的な買い目は本命3頭のワイドBでした)
エアスピネルはデータ傾向の分析で好走傾向馬として浮上した馬なので、馬券に絡んでくれたことは素直にうれしいです!
振り返りは「本命3頭」と、「馬券内3頭」の計6頭を対象としていきます。
◎ ⑯レッドルゼル(騎手:川田 将雅)
ステップレースの根岸S(GⅡ)を制覇し臨んだ本レース。
距離不安、レース間隔の不安があるなか、大外という最悪な枠。
スタートは抜群。3コーナーあたりで内目に持っていき道中10番手あたりの中団後方で追走という形になりました。
距離ロスを軽減するためにも内目を通りたいので、大外枠スタートながら良いポジションにつけることができました。
道中は淀みのないペースで、1000m通過は58.5というミドルペース。
【前4F 46.5 (12.5 - 10.8 - 11.4 - 11.8 - 12.0)】
直線では真ん中で少し前が詰まるも、真ん中外目の空いた進路を抜け出して伸びていきましたが、4着と敗れました。
敗因としては2つあると思います。
まずはやはり初の1600mという距離不安を意識した競馬をしようとしたなかでの大外枠を引いてしまったということ。
距離不安もあるなかで末脚一気にかけるこの馬にとっては、大外枠という最悪な枠で、ある程度内につけたいとはいえスタートで脚を使うわけにはいきません。かといって最後方ではまず厳しいです。
そして、もう一つは淀みのないペースになってしまったレース展開。
ハイペースで前がつぶれる展開が理想でした。
差しを届かせるには内目を通って早めに動かないといけませんでした。
スタートが抜群に出たとはいえ、道中のポジションを上げるのも難しく、あの位置取りが精いっぱい。
今回は初の1600mという距離不安、大外枠というこの馬にとっては最悪な枠と思われたなかで、精いっぱいの競馬を見せてくれて4着という結果は素晴らしいと思いますし、やはり能力が高い馬だな、と再認識させられました。
1600mという距離はやはりちょっと長いな、という印象はありますが、ある程度の目途は立てることができる内容だったのではないかと思います。
今後はこの距離路線で少し使ってみて、来年の本レースを目指していくということができるのではないでしょうか。
○ ⑥アルクトス(騎手:田辺 裕信)
ステップレースの根岸S(GⅡ)をたたいて臨むという詰まった間隔での大舞台。陣営としてはずぶいところがあるので、たたいたほうが良いとの判断で敢行したローテーション。
スタートは普通。スタートしてから揉まれたくないのか、外に外に持っていく形。先行して押し切るのがこの馬のスタイル。揉まれることが極端に苦手な馬というわけでもない中、3枠を引いてこういう競馬をするのは少々不可解。
3コーナーを迎えるころには大外につける形になりました。
道中は5番手あたりの好位ですが大外を回るという微妙な位置取りでの追走。4コーナーを回るあたりで動いていく早仕掛け。
切れる脚をもっているわけではないので、早仕掛けは良さそう。
道中はわざわざ大外に持っていったなか、直線では真ん中に寄っていく形で内に動いていきました。
しかし直線の坂でだんだんと手ごたえがなくなってくるなか、さらには内から進路を求めて潜り込んできたエアスピネルと接触する形になり、気持ちが切れてしまったのか失速。9着という残念な結果となりました。
あまりにも急に手ごたえがなくなったため、敗因がわかりにくいのですが、考えられる点としては上記で述べた通り、わざわざ大外を回しすぎたのと、前走でたたいたことが裏目に出た可能性も。
わざわざ59kgの斤量を背負ってまでレースをこなしたうえに間隔が詰まって臨むことによる見えない疲れが出ていた可能性が高いと思われます。
この馬のスタイルを考慮すると馬場もレース展開も問題なかったように見えます。
そして調教、パドック、返し馬では悪くは見えず、返し馬ではむしろ馬の状態は良さそうに見えただけに、今回の惨敗は非常に残念でした。
▲ ⑨サンライズノヴァ(騎手:松若 風馬)
前走の中京競馬場で行われたチャンピオンズCでは惨敗してしまいましたが、言わずと知れた東京巧者。巻き返しを図ると同時に初のGⅠ制覇と気合が入る4年連続出走となる本レース。
スタートは普通。道中は末脚一気といういつも通りのスタイルを取るように最後方からの追走。内で詰まるのを避けるため、外のポジションを選択。
道中は脚をためたいこの馬にとっては淀みのない嫌なペース。
4コーナーのあたりでジョッキーが鞭を入れて直線を迎え、大外からの末脚一気を試みますが、脚をためれていないのが厳しく、いつも通りの伸びがなく11着と惨敗。
敗因としては馬場と展開が向かなかった。これにつきます。といっても、この馬は末脚一気というスタイルのせいで常にこれですが……
今日みたいなタイムの出やすい馬場と、脚をためにくい淀みのないペースは最悪です。
道中は最後方外を選択しましたが、今日のレース展開では差し・追い込み勢であれば内を通って早めに動かないといけなかったため、あくまで結果的にですが最悪な位置取りとなりました。
年齢を重ねてきている分、少しずぶいところも見えるので、馬体重ももう少し絞れたほうが良さそう。
今後も同じように展開次第なところもありますが、馬体重の増減と調教で反応面に注意を払いたいところですね。調教のタイムはあまり気にしないでいいと思いますが、とにかく反応を気にしたほうが良さそうです。
△ ③カフェファラオ(騎手:C.ルメール)
前走はGⅠ挑戦となったチャンピオンズCで6着と、3歳馬ながら健闘して臨む本レース。前走からの巻き返しと、得意の東京1600mという舞台でどういうパフォーマンスをみせてくれるのかという期待がかかる1戦となります。
揉まれたり砂をかぶったりするのが苦手とされているなか、内枠を引いてしまったことで不安視されていました。
スタートは普通。いきっぷりが良く、外につけるか内につけるか、ルメール騎手が非常に気を使いながら、空いた内につけて3コーナーへ向かいます。
道中は3番手をポツンと追走。1番人気にしてはマークが一切ないというのは何とも微妙な展開ですが、楽に最高の位置取りとなりました。
道中、ルメール騎手が最高の位置取りをしたことで、ロスなく、何のストレスもないまま直線を迎えます。
直線では3番手内から少し外に出して、楽な手ごたえで先頭に立ってそのまま押し切り、猛然と追い込んでくるエアスピネルを3/4馬身退けて見事GⅠ初制覇となりました。これで東京1600mは3戦3勝。
もともと持ってる能力は高い馬で、好相性の東京1600m。
レース展開にはさほど左右されずに走れる馬で、あとはどれだけこの馬が気分よく・リズムよく走らせることができるか、というなかで、ルメール騎手がさすがというべき騎乗。
改めてルメール騎手の上手さを痛感させられましたね。
ただ、他の先行馬が一切絡んでこなかったのと、かぶせてくる馬もいなかったため、どうぞ勝ってくださいと言わんばかりに楽に位置取りを確保できたということも。
正直揉まれたときにどうなるか、という不安はありますが、この馬の持ってる能力が高く、普通に走ることができればこうも強いということが改めてわかることができるレースだったと思います。
△ ⑩エアスピネル(騎手:鮫島 克駿)
ダートGⅠ初挑戦となった前走のチャンピオンズCでは、後方からの追い込み勢が不利な展開だったということもあり、伸びていくも7着と敗れました。本レースはダート転向5戦目となり、3着と好走した武蔵野S(GⅢ)と同舞台ということで、巻き返しに期待したい1戦となります。
スタートは良。スッと内に持っていき、道中は中団後方の内を追走。道中はロスなく運んで直線へと向かいます。
直線では内に進路を取っていた分、少し詰まってしまうも、わずかに空いた外に抜け出すと、瞬発力を活かして猛然と追いこみます。
上り最速となる末脚で追い込むも、最後のもうひと伸びがなく、前を行っていた勝ち馬と3/4馬身差で惜しくも2着となりました。
淀みのないペースで脚がたまりにくいなか、ロスなく内を運んだことで、最後の直線でしっかりと脚を伸ばすことができました。
タイムの出やすい今回の馬場がこの馬とマッチし、鮫島克騎手の好騎乗も光るレースでした。
やはりこの馬は後方一気というよりは中団につけて最後まで良い脚を使うスタイルが合いそうと感じたレースでした。
△ ⑦ワンダーリーデル(騎手:横山 典弘)
前走の根岸S(GⅡ)では最内枠ながら直線では大外一気の上り最速の末脚で勝ち馬にクビ差の2着という、年齢を感じさせない素晴らしいパフォーマンスを披露してくれました。
本レースはこれで3年連続となり、昨年は4着と好走しています。
スタートは良。道中はスタートが良かったこともあり、いつもと違って少し前に出ていきます。
砂に入って内につけて3コーナーでは中団からの追走。
道中をロスなく完璧に運び、直線を迎えます。
内の空いた進路に反応し、勝ち馬に並びかけようと動いて伸びていきますが、勝ち馬のほうが手ごたえ良く離されてしまい、3着となりました。
いつもと違って先行して運んでいきましたが、今日の馬場と展開を考えると好判断。さらにしっかりとロスなく内を運んだのも完璧。
今日の馬場をしっかりと読んだ横山典騎手の好騎乗ぶりが光るレースで、いつもと違い先行しながらも最後までしっかりと脚を使ったこの馬の力が見事にマッチした完璧なレース運びでした。
8歳と高齢ながら、年齢を感じさせないパフォーマンスを披露しており、後方からの鬼脚もいいですが、今日のように先行しても粘れる力もあります。
この年齢でも一線級で活躍して素晴らしいですね。