自閉症育児奮闘記 ~新見市小旅行編~
岡山県新見市への旅の理由
岡山県は愛媛県、香川県の瀬戸内海を挟んで向かいの県だし岡山市までだと1時間半ぐらいで行ける距離で身近に感じる県でもあります。
ただ、新見市は岡山市から1時間程度、山道を中心とした高速道路を走ってたどり着く盆地にあります。途中休憩も入れると車で愛媛県東予地域からだと3時間程度は見ておいた方がよい場所です。
そんな愛媛県人からすればへんぴな場所に行く理由は長女の受験だからです。
今回自閉症の次男も一緒に行きましたが、それまでにもオープンキャンパスに2回程(妻が1回、私が1回、どちらも長女の同行で)行っていて新見市は我々にとってなじみの市になっていました。
ただ、今回は受験が朝10時から始まるので、9時に着くように自宅を6時に出発していくには娘の受験のコンディション的にハードだと判断して前泊することにしたのです。
一般的にはそれでおしまい・・のお話なのですが、次男も一緒に家族で行くとなると「自閉症育児奮闘記」になるわけです。
日記的な内容になります。
同じ境遇(自閉症育児中)の方が旅行で新見市を検討するのであればちょっぴり役に立つかも・・といったレベルの記事ですのであしからず。
視覚支援の準備(スケジュールの可視化)
私の仕事がスーパーマーケットで、ちょうど受験の日と地元のお祭り(稼ぎ時)が重なっていた為、1日目は半日仕事をしてからの出発になります。
午後から出発し、その際に次男の通う放課後等デイに迎えに行ってそのまま小旅行に突入プラン、次男のプチパニックが目に浮かびます(;^_^A
視覚支援が有効な典型的な自閉っ子の次男に、今回もスケジュールの可視化をしました。
事前にわかっているスケジュールはその場所の写真を使いました。
例えば寄るサービスエリアは決めていなかったので(何となくは決めていましたが)サービスエリアのイラストを使用しました。
宿泊するホテルは予約していたのでホテルの外観、ホテルの室内の写真を使いました。
晩御飯を食べるところも事前に調べて、その暖簾の写真を使いました。
今回、良かった点はホテルの朝食がバイキングでなかったため、和定食の写真を使ったのですが、ほとんど写真そのままのメニューが出てきたので混乱がありませんでした。
翌日の観光予定の洞窟の写真はわかりづらかったせいか、効果が少なかったです。
小さなポイントですが、スケジュールの「にいみし」の写真とタイトルの次男がポーズを取っている写真が同一場所の写真です。このあたりを自閉っ子は見逃さないケースが多いんですよね。
いざ新見市へ
1日目は私も仕事に追われながら急いで自宅に戻り、準備もほどほどで出発しました。(帰宅して40分ぐらい)
次男を通所している放課後等デイに迎えに行って、上記のスケジュールを再度チェックさせながら高速道路に乗り込みます。
休憩、おやつ(私の遅めの昼食)を兼ねて瀬戸大橋を渡るタイミングの与島サービスエリアに。
瀬戸大橋を渡ってお出かけをする際にはよく寄るSAなので、次男も初めてではない雰囲気でした。
ただ、キッチンカーや出店が多くて賑わっていて人混みが苦手な次男は少し走り回っていました。
長めの休憩をいれて、再度目的地へ向かいます。
以降は休憩を入れずホテルまで直行。 グーグルマップで検索して2時間30分だったので休憩入れて約3時間で到着。
まあまあ予定通りでした。
学校の場所を再度確認して、ホテルで小休憩。
(この時にアメニティの確認や、浴室、大浴場の確認。大浴場は狭くて入ったら内側から鍵をかけるタイプだったので常に誰かが使用していて利用出来ませんでした)
晩ごはん
薄暗くなり始めたのと、ホテルでは朝食しかつけていなかったので晩ごはんに出発です。
とはいえ、駅前のホテルなので車で移動することなく近場で飲食店がある程度揃っていました。
事前に下調べして居酒屋にしました。
(ホテルから歩いて3分程度)
19時前だったのでお客さんも1人しか入っていなくて、座敷に我々だけが入れました。おかげで次男が大きい声を出したり、歩いても迷惑になりにくい状態で助かりました。
事前のスケジュールの絵カードの写真の場所だったので入る時はすんなりと入れたのですが、揚げ物屋さんだったのと、最初に近い客だったので油が温まっていなかったのか?(これはあくまで予測ですが(;^_^A) 最初の料理が出てくるのに時間がかかって次男は歩き回ったり、声を出したりで
「鍵!鍵!」(車に戻って返りましょう、の意味)
と言葉を出していました(-_-;)
串揚げのお店だったので、揚げ物を美味しくいただけました。
受験だったのでカツ・・というゲン担ぎにもなったかも(後付けですが)
お店は「関候」。
決して悪いお店ではないのですが、次男がコーラをペットボトルのまま欲しがったのを受け入れてもらえませんでした(涙)
「コップに移すようになってますので」
といった事で、次男もプチイラでした。
アルバイトの学生さんの方が次男への配慮があったように感じました。
あくまでも一見さんの意見ですので。
そもそも次男の様な声を出したり、歩き回ったりしているのを受け入れるなんて望んではいけないのですが。
宿泊
ホテルは和室に私と妻と次男、洋室の個室に長女の割り振りにしていました。近場のホテルで和室(3人が泊まれる部屋)があるホテルが無かったので必然的にこのホテルになりましたが次男にはよかったです。
川沿いで窓からの風景も風情があるし、無駄な物が置かれていないのでタブレットを見て落ち着いて過ごせました。
(とはいえ、寝るとなると 鍵! 鍵! と、家に帰りたそうでしたが )
お風呂はユニットバス(トイレと同一部屋の狭い風呂)に挑戦!中2の男子なので身体も大きいので湯舟内で身体を洗うという不慣れなことをさせるのはハードルが高かったのですが(これはスケジュール、視覚化していませんでした)シャワーで洗い流して湯舟に浸かるといったことを省くことで乗り切れました。まだ温かい時期だったので助かった感じです。
就寝時間は布団に早く入った割には遅くなりましたがようやく寝てくれました。
ちょっと長くなってきたので記事を分けます。(次回へ続く)