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オープンキャンパスと入試

受験コミュニティ

そもそも大学進学や大手企業就職が人生のアドバンテージではなくなってきつつある中(既に来ていると言われる方も多いですが)、娘の高校でも大学受験の話題が尽きません。
PTA役員をしている関係上、就職に有利な大学、合格する為にしておくこと(勉強法だけでなく、受験方法や繋がっておいた方が良いコミュニティ)を老婆心から色々と教えてくれます。
高校2年になってから特にこの話が多くなってきました。

属するコミュニティで進学先も決まる

当然のことですが、一緒に行動している仲間や、属しているコミュニティで進学先や就職先が決まる事が多いです。
良く聞く話だとは思いますが、自分が居心地が良すぎる(努力をあまりしなくてもそれなりのポジションでいられる)コミュニティに所属し続けていると成長が止まるだけでなく、退化してしまうと言われています。
そのような話だけでなく、受験コミュニティでは(今回は特に親の立場で)熱心な親同士が繋がる事で、学校との関係もより強固になり、そのコミュニティに所属している方が受験が有利に働いたりするわけです。

オープンキャンパスは複数回行け

娘の第一志望でもある大学のオープンキャンパスに行ってきました。
(娘と私の2人で遠征です(笑))
保育課程のある4年制大学を希望している長女の第一志望でもあるので、しっかりと聞いてこよう・・と思いながら門をくぐりました。
約350席ある講堂がほぼ満席になっていて、約100名ぐらいの受験予定者が参加していると見受けられました(発表ではなく私の見渡した肌感です 保護者や家族と合わせて約300人程度)
学長の話(学校設立趣意や、理念など)、学部紹介、受験要綱、在校生の話と多岐にわたる事前の説明のあと、希望学科に分かれて模擬講義を体験しました。
オーキャンってこんなことになってるのね・・・と感心したものでした。
実は受験コミュニティの中でオーキャン(オープンキャンパス)は第一志望の大学は複数回行くべきだと言われていました。
片道2時間半は決して近くはありませんが、昨年に続いて2回目のオーキャン参加です。
先生方にはやたらとオーキャン2回目をアピールしてきました(笑)
受験コミュニティの方曰くは、
「少子化で大学も学生確保に奔走している。
滑り止めや受験慣れの為に受験に来る受験生ではなく、合格通知を出せば来てくれる学生を欲している。
だからこそ、あなたの学校が第一志望なんですよ。という気概を見せたら勝ちなんだよ」
と教えられました。
もちろん、受験者の学力は必要です。
ただ、定員割れしてしまっては、予算の学費を確保することができません。
合格しても、入学してくれない学生だとわかっていれば、代わりに不合格になった学生を合格させておけばよかった・・と思うのが実情でしょう。
ここまで露骨ではないにせよ、同じ大学に複数回オーキャンに行くというのは効果がありそうです。

親のコミュニティでの違和感と本音

そんな受験コミュニティですが、親がもっと子供の受験、進学に本気にならないと子どもが合格できない・・であったり、就職に有利な進学が出来ない・・といったことを聞きますし、言われます。
その考えは尊重できますし、ありがたいアドバイスだと思っています。
ただ、私個人の意見は違います。

行きたい学校に行くために努力をすることは素晴らしい事です。
そのプロセスは賞賛に値するでしょう。
ただ、残念な結果になりその学校に行けなかったとしても良いのです。
頑張ったけれど届かなかった。
やれるだけのことはやった。
後悔はある。
悔しい。
そのような感情をしっかりと自分で受け止め、受け入れることが合格した学校で学ぶ以上の学びを得られると思っています。
(不合格になってほしいなどと思っているわけではありません)
社会に出れば、順風満帆な人生とは限らない。
その準備段階の今、失敗や挫折をする経験は何者にも代えがたいと思います。
ちなみに長男は大学受験で思うような成果が出ず、高卒で社会人になりました。
様々な挫折や後悔を味わいながら、長男にしかできない人生を生きてくれていると感じています。
受験コミュニティの方や先生方からは、大学受験での挫折や、就職の際の失敗は、『したほうがよい経験』には当たらない・・と言われました。
もちろん、全力で力を尽くして親も支えることは必要でしょう。
ただ、挫折や失敗をした経験に価値がないかといえば、そんなことはないと思います。

ニーチェの言葉

こんな言葉を思い出しました。
ドイツの詩人ニーチェの言葉です。
『永劫回帰』

現在生きている時間は亡くなった後、生まれ変わりで新しい人生が始まるのではなく、再度現在生きている人生と同じことが繰り返され、永劫に続いていく・・といった思想です。
この言葉を知り、感銘を受けたのは田坂広志さんの著書『未来を拓く君たちへ』を読んだからでした。

大きな失敗や挫折を経験した時、この永劫回帰の言葉を思い出します。
以前の人生の中で、この大きな挫折を経験した時、どのように切り抜けたのだろうか?と自分に問いかけるのです。
そして、顧みるだけでなく、現在の私の人生だけでなく、永劫に回帰する次の人生でも全く同じことが起こるのであれば、この挫折や失敗をどのように受け止め、克服していく事が後の人生に光を灯すのか?と考えて前進することが出来るのです。

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