見出し画像

地域リアル店舗の逆襲・ポイント還元あれこれ


Eコマース(ネットショッピング)で衰退する地方のリアル店舗

お買い物ってどこでしていますか?
食品に限らず、雑貨品、家電、服飾正品含めて、リアル店舗でお買い物をする時間が取れなかったり、スマホやPC、タブレットで簡単にお買い物ができるインターネットショッピングを少なからず利用される方が多いのではないでしょうか?
自宅まで届く、品揃えが無限にあり、欲しい物が見つかる、決済が簡単、等インターネットショッピングの利便性もさることながら、Amazonプライムデーや楽天お買い物マラソン、ペイペイ祭りなどリアル店舗で購入するよりお買い得であることもEコマを利用する大きな理由になっています。
その結果、地方の販売店で購入する人が減り、地域経済が循環せず、都市圏や場合によっては海外に地域の消費が放出されている現状です。

新居浜市のあかがねポイントの事例

私の住んでいる愛媛県新居浜市ではチーカと言われるQRコード決済システムを導入し(あかがねポイントという名前です)地元の販売店、サービス提供店舗、飲食店などキャッシュレスで決済が出来るようになりました。

導入当初は市内でしか使えないあかがねポイントに対して、市民の反応がよかったとは言えませんが、ポイント還元率がとにかくすごいんです。
普段は決済金額の1%還元ですが、物入りの時期の3月、10月、12月に30%還元を(時期は2023年の場合、金額上限があります)しています。
とてつもない還元率によって、一気に市民にあかがねポイントが浸透し、地元の販売店の売り上げが好調のようなんです。
市内のドラッグストア、家電量販店、ガソリンスタンドでも使えるため、30%還元のタイミングだと行列ができるほどです。
あかがねポイントは地元の文化的イベントに参加したり、ボランティアをしても付与される事があり、市民にどんどん慣れ親しまれるようになりました。


愛媛県のみきゃんアプリ

そして愛媛県のQR決済みきゃんアプリが、松山市中心で、交通機関中心の決済サービスだったのですが、県内のドラッグストアや生協の店舗でも使えるようになり、還元率も20%(購入金額上限が1か月30万円と幅が大きい)の還元期間を設定しました。
今後のみきゃんアプリの伸長に期待大です。


コロナ禍での販売店への補助金

ちょっとここで、コロナ禍を思い出していただきたいのですが、(現在も一部その煽りを受けている業種はあると思いますが)新型コロナウィルスの感染予防の観点から外出を自粛し、販売店の利用が極端に減り、その販売店を支える為に地域では補助金を助成する、プレミアム商品券を発行するなどして経済の停滞に歯止めをかけようとしていました。
あかがねポイントの還元金額やみきゃんアプリの還元金額の出どころについてはわかりませんが、コロナ禍の店舗に直接補助金を配る方法や金券を行政から各家庭に郵送するより、地域経済の循環を考えると効果があるのでは?と思っています。


ローカル経済システムの逆襲

便利だから使っていたと思っていたインターネットショッピングですが、しっかりとお得感が感じられるポイント還元などを打ち出していけば地域の経済も循環します。
都市圏や海外のEコマースに遅れをとっていた部分を、まずは行政の力も借りながら経済循環の仕組みを作っていきたいですよね。
ポイント還元ありきでは持続可能なローカル経済の循環とはいえないので、今後はリアル店舗を利用し続けてもらえるものを打ち出していく必要があります。
とはいえ今回のあかがねポイント、みきゃんアプリのポイント還元によって少なくとも恩恵を受けた販売店は期待をいだいたのではないでしょうか?
消費者の動きを見る限りでは戦い方の糸口が見えたような気がしました。

いいなと思ったら応援しよう!