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会議室よりも自然を感じる場所の方がクリエイティビティが高まるわけ

こんにちは、合宿人(がっしゅくじん)です。

合宿といえば、場所はどこでも好きなところへ行けばいいのですが、自然を感じられる場所をおすすめしています。山でも森でも海でも島でも。
みなさんが旅行に出かける際も、何かしら自然を感じられる場所に行かれることが多いと思います。
なんとなく気持ちが良く、リフレッシュができるからという感覚的なものでもあると思います。
そこで今回は、
合宿を自然の中で行うと、なぜアイデアが生まれやすくなるのか、なぜチームの結束が強まるのか?学術的な観点も交え掘り下げていきます。

自然が人間の創造力を高めるという学術的研究

まず、自然がどのようにクリエイティビティを高めるのかについて、学術的な研究について調べてみました。
近年、自然環境が人間の認知能力や精神的な健康に与える影響に関する研究が増えてきているとのことです。
その中でも、アメリカの心理学者リチャード・ルーヴ (Richard Louv) の著書『ナチュア・デフィシット・ディスオーダー(自然欠乏症)』では、自然から遠ざかることによって人間の創造性や集中力が低下することを指摘しています。
ルーヴによると、自然環境に触れることで人間の脳はリフレッシュされ、ストレスが減少し、結果的に創造力が向上するとされています。

また、スタンフォード大学の研究では、自然の中で散歩をすると創造的な思考が増加することが確認されています。
この研究によると、自然環境は認知的負荷を軽減し、自由な発想を促す「心のスペース」を作り出すのに役立つということです。
この「心のスペース」が、アイデアを生み出す際に非常に重要な役割を果たします。

また、「景色を眺めてぼーっとする」のも有効です。
神経科学者のマーカス・ライヒル(Marcus Raichle)らの研究によると、
脳には「何もしていない」時に活性化する領域である、デフォルト・モード・ネットワーク(Default Mode Network: DMN)というものがあります。このDMNは、自己反省や空想、創造的な思考に関連しています。
自然を感じる環境では、タスクをテキパキと進めていく「実行モード」の脳の働きが抑えられ、DMNが活性化されやすくなります。
これにより、過去の記憶や未来のビジョンと結びつけながら新しいアイデアを生み出しやすくなるとされています。

つまり、自然は我々に精神的な余裕を与え、考えを整理し、そこから新たな発想を生み出す土壌を整えると言えますね。

非日常な環境で日常の延長の思考を超える

日常のオフィスやリモートの環境では、普段の業務や関係性の延長で思考しがちです。同じデスクに座り、視界に入る景色もいつも同じという環境では、どうしても既存の関係性に引っ張られた思考やコミュニケーションになりがちです。
これでは、想像力を制限し、常に同じ枠の中でしか物事を考えられない原因にもなります。

一方、森の中や山の上、海の前や湖のほとりなど、「非日常の環境」へ場所を移すと、オフィスでのそれとはまったく異なります。
日常の縛りから解放され、広大な自然の風景を目にすると、普段とは違う中長期的な視点で物事を考えやすくなります。
これにより、普段の業務に追われる中では見落としていた課題やアイデアが新たに見えてくるのです。

コントロールできない自然の不確実性をみんなで体験する

自然といっても全てが気持ちの良くゆったりしたものとは限りません。自然環境には人間がコントロールできない「不確実性」の要素が多くあります。突然の天候の変化や予想外のアクシデントも含まれますが、これらは一見するとリスクである一方で、これら不確実なものとみんなで向き合うことは、組織としての強い連帯感を生むことにもつながります。

例えば、急な雨によって予定していたアクティビティを変更しなければならないような場面では、チームとして柔軟に対応する力が試されます。
計画が変更になることで参加者全員が共に状況を乗り越える経験を持つことになり、この「即興で適応する力」こそが、クリエイティブな発想を生む基盤となります。
自然の中で、計画通りに進まない体験を共有することは、チームの一体感を育むのに非常に効果的です。

予定通りでなくても何とかするという力は、ビジネスにおいても大事です
ね。

同じ船に乗る仲間として「最高の体験」を共創する

自然の中で行う合宿のもう一つの重要なポイントは、「同じ船に乗る仲間」としての一体感を育むことです。自然の中での合宿は、単に業務上の会議を行う場所を変えるだけではありません。
同じ空気を感じ、同じ景色を眺め、共に挑戦し、困難を乗り越えることで、チームは一体感を持ちます。

たとえば、焚き火を囲みながらお互いのビジョンや考えをシェアする時間は、普段のオフィスでは味わえない特別なものです。そこでは、普段の役職や立場を超えて、一人の人間として話すことができます。そのような環境で培われた信頼関係は、その後の仕事においても苦難な局面を迎えた時などに強力な拠り所となります。

合宿人では、誰かが企画した合宿に乗っかるだけでなく、参加する全員が「最高の体験を一緒に創る」と意識することをとても大事にしています。
自然という予測不能な舞台の中で、自分たち自身で意味のある体験を作り出そうという意識は、チームの結束力を高め、クリエイティビティを最大化させます。

まとめ:自然は「人間本来の状態」を取り戻す場所

自然の中での合宿は、私たちのクリエイティビティを引き出し、チームの結束力を強化するための最高の環境となります。
学術的な視点からも、自然環境は人間の認知能力や創造力を高める効果があることが証明されています。
そして、日常とは異なる非日常的な環境に身を置くことで、普段は考えないような中長期的な視点で物事を捉えることができ、深い対話から仲間達との新たな関係性を育むことができます。

自然にはコントロールできない不確実性が含まれており、それを一緒に乗り越える経験は、チーム全体の連帯感を深めるために非常に有効となります。また、同じ船に乗る仲間としての一体感を育み、「最高の体験」を共に創り上げるという意識が、組織のモメンタムとカルチャーを生み出します。

自然は、私たちに「人間本来の状態」を思い出させてくれる。そんな感覚ですね。その中で仲間と共に過ごし、挑戦し、新たなアイデアを生み出す体験は、組織にとっても、そして個人にとっても、大きな成長を促すことになるでしょう。

最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
合宿や組織課題にまつわる相談がありましたら、お気軽に問い合わせください。


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