部活のニュースにちなんで
こんなニュースがありました。
前回部活について自分が感じたことを綴らせてもらったので、個人的に感じたことを書かせてもらおうかと思い立ちました。
ニュースがあった1週間後に。(笑)
なんでよかった読んでください。
このニュースを最初に見た時に謎に思った点
最初にこのニュースを見た時、読者の方でなんで?と思った方もいらっしゃるかと思いますが、「なんでスポーツ庁なのか?」ということです。
学校教育は文部科学省の管轄ですので、文科省ではないのかと思った方もいらっしゃるのではないでしょうか。
僕もそうでした。
ただ要望書には内田良さんなどが関わっていらっしゃったので「何も知らない方々がとりあえず動いてみた」ということではないのかなと思いました。どういった根拠でスポーツ庁に要望書を出したのかを調べてみました。
すると要望書の序盤に要望を出した意図、そしてなぜスポーツ庁に出したのかがわかる箇所がありました。
以下要望書からの引用です。
簡単にまとめてしまえば「ガイドライン作ったのにちゃんと守れてない学校あるで~」ということで、スポーツ庁に出した根拠はここにあるかなと。
ただ、これも「なぜスポーツ庁?」という疑問が違う意味で登場するのですが、もちろん部活は運動だけではありません。吹奏楽部や美術部といった文科系の部活も当然あります。
なら文化庁にも出さないとだめでは?と思ったのですが、「部活動強制」という点において、文化庁のガイドラインには「強制であるべきではない」という言及があるが、スポーツ庁のガイドラインにはその言及がないとのことです。
運動部活動の在り方に関する総合的なガイドライン
文化部活動の在り方に関する総合的なガイドライン
なかなか最初のニュースを見ただけでは、「なぜスポーツ庁なのか」という疑問を解消するのは難しいですよね。
ちなみに、要望書を出した団体がどのような”温度感”であったのか、youtubeのアーカイブをみればわかるところがあります。1時間ほどあるのでなかなか全部いっぺんに見るのは難しいかと思いますが、専門家の方も出ているので考え方が理解できます。この動画を見ると、いかに部活の問題が色んな領域に関わっているかがわかります。この後も私見も含めて、お伝えします。
私見
「強制加入」という視点で見た時、私が赴任した学校は原則として「強制加入」という認識でした。ただその実態もまちまちで、強制加入だけど外部との活動との両立がOKな部活があったりしたので、生徒が嫌々入っていた印象はありません。たまにそういう子を見ていても楽しそうに生き生きと活動している様子が目に見えました。
先生たちと話しても、「強制加入」ということが問題という話はした覚えがありません。むしろ部活の話をかなりしていました。部活がきっかけで色んな先生とコミュニケーションが取れたりしました。
部活と生徒指導は自転車の前輪と後輪のようなものと仰る先生もいました。特段、おかしいなと思うことはありませんでした。
ただ前の記事にも書きましたが、部活が原因で生徒同士のトラブルがあり、登校を渋る生徒がいたのも事実です。まあ、部活動はそういうリスクも重々あるかと思います。
人間関係を築くのが苦手で、あまり部活にも行きたがらない子もいたので、そういった子を見ていると確かに「入らない」という選択肢もあればなーと思うことはありました。
ですので子ども選択権、何より人権を守るという意味では「強制加入」を許さないのは賛成です。
ただこれまで書いてきたことは、基本的に「生徒視点」の部活の見方です。
「教員視点」の部活の見方というのがあまり考慮されていないように感じます。
私の場合、顧問の拒否はできませんでした。もう赴任する前から、部活が決まるからです。その点苦しい思いをしました。
部活に行かないと、生徒たちが活動できない・試合に行けない等々、迷惑がかかるから自分の時間を削って部活に行く。
逆に行かないと「若いのに全然部活に来ない先生」とレッテルを張られる。
見えないものに恐れながら働いていたのかなと、今になって思います。苦しかったなー、よく頑張ったなーと思います。https://note.com/gashiyamazones/n/nd85d794be804
学校の先生が校務と並行して部活の顧問をやっていくのは、これまでは当たり前でしたが今となっては普通ではないように思います。
なので教師を退いた今、僕でよければ全然外部指導員やりたいなと思ってます!(笑)サッカーなら審判資格持っていて市大会なら吹けるので。(笑)
前の記事でも少し触れましたが、保護者アンケートで部活に対して求めることは様々で対極的な意見も併存しています。
今まさに、部活の在り方を問われていると思います。
少なくともこれまでうまくいっていた、という認識は捨てるべきだと思います。
そして最終的には部活という形のものは、なくなってもいいと思っています。学校で運動や文化的活動をやらなくてはいけない理由があるとは思えません。
その意味でコロナ禍はピンチであるとともにチャンスであるように思っていたのですが、、、僕が期待していた変化は起こりませんでした。
それが教員から身を引いた理由のひとつでもあります。「どうせ変わらないだろ」そういう気持ちを持ちながら仕事をするのは受け入れられませんでした。
以上、ニュースについてでした。
何かコメントあればどんどんお書きください。
よろしくお願いいたします。