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ジョージ・サートンは「『中世が暗黒なのではなく』、我々の中世に関する『知識が暗黒なのだ』」と言いました。
中世(4世紀末~15世紀半ば)ヨーロッパという時代区分は、近代になってから考え出されたもの。
啓蒙主義者は、古代ギリシャを理想とし、その古代とルネサンスを始まりとする栄光の近代の中間にある時代を「中世」と名づけました。
でも、ヨーロッパの素敵な街並みを見れば、中世暗黒説が、近代の見栄えを良くするための陰謀であることは明らか(笑)。
落語の達人 猫ムスメちゃんの記事。
https://note.com/namedtama/n/n1fcba1fd328e
これを書いた女性記者は落語を聴きながら違和感を覚えたそうだ。
「落語の中の女の人、ちょっと都合よすぎない??」
●見ず知らずの人と結婚することになるのに相手が武士だからハッピーエンドになったり(注:井戸の茶碗か?)
●娘が身売りして作ったお金を父親が気前よくあげてしまったり(注:文七元結ぶんしちもっといか?)
という筋立てに出会った時、違和感を感じ 〝素直に楽しめなかった〟そうな。
しかし女流噺家の林家某なにがしも同じ思いを抱いているという。
そして「ジェンダーの観点から見ると今の風潮には合わないなっていう話は実は結構あります」と、古典の改作に挑んでいるそうだ。
猫ムスメちゃんはちゃんとわかっています。
彼女たちの知識が暗黒だって(笑)。
ここで、オイラが補足説明を。
ホイッグ史観 : 現在の価値観を基準に、過去の事象を評価し、判断を加えること。
我々は現代に生き、自分の時代の規準でものごとを判断しています。
したがって、研究対象を偏った仕方で眺めてしまう危険性が常にあるということ。
ホイッグ史観の恐ろしいところは、過去から歴史の一部分を切り取って、取り出し、ある名称を付けて分析して満足してしまうこと。
まるで、猫ムスメちゃんが、記事で紹介してくれたフェミニズムの人でしょう。
視野が狭いと、ホイッグ史観に取り込まれてしまいます。
予め持っていた先入観を固定させないための歯止めとなるのが、公正な観察者。
つまり、自分の限界や視野の狭さを自覚することです。
https://note.com/gashin_syoutan/n/ncd758899527f
賢人とは、自らが暗黙のうちに前提している偏見を取り払うことができる人のこと。つまり、ホイッグ史観の恐ろしさを知っている人。
賢人 猫ムスメちゃんのご紹介でした。