Gary Perlman

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国立劇場建替え・築地再開発の融合(5)

築地再開発:民主主義を守れ 総面積196,000㎡以上の莫大な規模の、かつ都心に最後に残る一等地、築地市場跡地の再開発プロジェクト。東京の景観を変えるほどの大きな再開発であり、一度施設が建ってしまえば、それは22世紀にも東京の中心地として残り、税金としてその資金を負担する都民にも重要な影響を与える事案でもある。だが所有者である東京都は、都民とはコミュニケーションを取らずに企画を進めているようにしか見えない。公表されている少ない情報から推測すると、築地ミッドタウンや築地ヒルズの

    • 国立劇場建替え・築地再開発の融合(4)

      築地再開発ビジョン:築地娯楽街   築地市場跡地の再開発の話をしてきたが、それは実際にどのような形にするのがいいのだろうか。日経新聞によると「都は募集に際し、ホテルや国際会議場、最低1万人規模を収容できる大規模集客施設を備えた「国際的な交流拠点」の整備などを条件に挙げた」とのこと。8月末が公募期限だったが、入札の内容や参加者等に関しては、東京都都市整備局は都民に対して「どの事業者が応募したかはお答えできない」という、相変わらずの態度だ。 しかし地面積19.6 万㎡以上の莫大

      • 国立劇場建替え・築地再開発の融合 (3)

        伝統芸能: 保存vs. 振興   国立劇場の存在意義は何だろうか。何百億円もの税金を使って劇場の立替えを計画する前に、先ず考えるべきことがあるはずだ。そもそも何故、国民の税金で芝居を上演しなければいけないのか。国立劇場のHPには、目的は「伝統芸能の保存及び振興を図ること」と書いてある。その二つの目的を考えたい。 まず「伝統芸能を保存する」こと。端的に言えば歌舞伎や文楽等、日本を代表する演劇を、芸として後世に残す、なくさないように行動する、という意味だと思われる。国立劇場では

        • 国立劇場建替え・築地再開発の融合 (2)

          半蔵門 vs. 築地:それぞれの特徴を考える 前回のNoteで書いた通り、現在、東京では二つの広大な公有地でそれぞれ再開発企画が進んでいる。 国が所有する半蔵門の地にある、老朽化した国立劇場の建替と、東京都が所有する築地市場跡地に建てられる、インバウンド向けの施設の建設。最終形についてはどちらのプロジェクトもまだ検討中のようだが、ここで国と都が協力し、個々の立地を効果的に使うため、国立劇場を築地に移転することを提案しています。ここで、二つの場所の特徴をそれぞれ考えよう。

          築地市場跡地に国立劇場を移転しよう!

          国立劇場建替え・築地再開発の融合 : 一石二鳥 国立競技場が十分な議論をされずに建て替えられ、その結果、国民(納税者)は年間20億円超の費用を負担することになる、とのニュースが2022年も終わらんとするところ各紙を賑わせたのをご記憶だろうか。オリンピックが終わった現在、その巨大な施設をどう使うか、どう維持するか等、政府や関係者が事前にきちんと分析したとはとても思えない現実が、国民に悲惨な結果を突き付けている。 今、日本国民はその過ちの二の舞いに直面していると言える。それが

          築地市場跡地に国立劇場を移転しよう!