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SAP型セレクトショップ

今回は転職活動も一旦はひと段落?ということなので
このnoteを始めたキッカケでもあるアパレルについて
また書いていこうと思います。


表題の通りですが、私が勤めていたお店はSPAをメインとしていました。
SPAとはご存じの方も多いかと思いますが記載しておきます。

基本的には「自給自足」という概念で卸を中心に直営展開していました。


当時は卸のみでの企画が主流となっていたのですが、そのまま直営店をだしても思うように売り上げは立たず、苦戦をしていました。
卸は全国大手チェーン店を中心に500社以上との取引があったのでそりゃー「どこにでもある商品」を直営で展開しても・・・・という感じでした。


そこから直営店限定企画なるものを作るようになり直営店への付加価値を作っていくことになるのですがこれがまぁー苦戦していきます。


MDの人にはよくわかるかと思いますが、マーケットとターゲットに合わせた企画は「本社主導ではなかなか作りあがらない」という現象が2~3年続きました。


その頃から
1,SPA企画を現場主体で行っていくこと
2,売れ筋の生産サイクルに合わないため仕入れ(セレクト)で補うこと
が行われるようになりいかにして機会ロスを減らしていくか、が課題となっていきました。


そもそも前提が「売れまくりになっている状況」となっているのでそこは別回で書こうと思います。


1,SPA企画を現場主体

振り返るとまったくうまくできないことが多く、ここで具現化する大変さを学んだように思います。
商品を見て「これ可愛い」とか「これいいじゃん!」と思えるために「可愛いとは何か、どれがどのようになっているのが可愛いのか」を問う日々が続きました。

これができるようになると絵型から素材と加工で商品が作れるようになり、コストと売価の詰め作業となっていく、、、、、
ここでは自社企画&製造の強みがあったので自社企画の商品はおのずとメインをはれる商材を作りこむことに注力していき、MDやVMDへ繋がっていく流れができ始めました。
一般的なお店なら当然でしたが、赤字からの黒字転換していくタイミングではそれ自体がセンセーショナルな印象でした。


当時の会社は自社企画は「自店舗分でのロット消化」が鉄則だったので特にSKUなどは苦労しました。
卸もしたら?と他部署からは色々言われていましたが当時のディレクターは頑なに拒んでいました。振り返ればその選択が直営店の付加価値を上げていくものだったと今は理解できますが、当時の作り手側としてはロット問題&コスト圧縮するなら卸ありじゃん?というのが声として大きかったです。


そんなこんなでSPA企画は本社の企画者とワンツーマンでカテゴリー別での製造となり大きな粗利を確保できるようになっていきました。


2,売れ筋の生産サイクルに合わないため仕入れ(セレクト)で補うこと


こちらは仕入れについてです。
そもそもなのですが、直営店出店のときからなのですが、セレクトも前提として店舗展開をしていました。
国内のブランドからインポートもブランドまで商品構成でいうと10~15%程度ですがチマチマやっていました。


SPAでの生産した商品はプレスの一押しもあることから売れ筋の率は高く、機会ロスも大変多くでてきました。
そこで類似商品の仕入れに乗り出していくことからスタートとなり、都内の展示会はほとんどまわりながら、地方の会社には絶えずメールで絵型のやり取りととにかく「(売れ筋を)集めろ」とのことなので四苦八苦でした。


そんな中、売れ筋ラインを仕入れに頼るとどうしてもプレスとずれてくるので店頭でも「似たような売れ筋ライン」では太刀打ちができなくなっていきました。販売側としてはピンときていなかったのですが、そのころにはすべで「ブランドとして認識され始めていた」ことを理解するのに追いついていなかった現状がありました。

当たり前のことといえば当たり前のことなのですが、「うちなんて・・・」という考えも強かったので成長企業にいるというのはそういうのも含めて面白さを感じていました。


そのことから少しづつOEMへ切り替えていきました。
OEMも一応載せておきます。


最初は今思えばなんとも雑なやり方でしたがまずはネーム替えからスタートしました。
とにかくバイイングしてはOEM準備、バイイング→OEM準備、ばいいいんg→Oem、、、
と、ネームを送り続ける日々。。

そこからロットを組んでの別注仕様でのOEM生産へと流れていき、自社生産とOEM生産のフローが出来上がってくる頃には、MDもより複雑な投入計画となっていき売り場がスカスカになることも減っていき、より安定的に売り上げの拡大に成功していったという流れとなってきました。


今では一般的になってきましたOEM生産なども、ユーザーにはなかなかわからない部分もあるかと思いますが、とにかくよく売れました。
今では「アウトレット店専用商品」や「プライベートブランド(PB)」なども主流となってきましたのでより理解しやすい環境になってきたかと思います。


デザイナーの意思とは別に商業的な生産が主流の昨今ですが、皆様もビジネスなラインナップもコレクションなラインナップもしっかりとみていきましょうー

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