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ストレイテナー The Ordinary Road Tour @東京・豊洲PIT
ついにこのツアーもセミファイナルとなった。
昨年11月からスタートし、あっという間の出来事のようだ。
東京・豊洲PITはキャパも大きく、本公演でも3000人規模と大きい。
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ライブハウスの規模が大きいため、整理番号が呼ばれるペースも早い。
それでも開始15分前で整理番号すべてが呼ばれたわけではなかったようだ。そんなワタシは800番台後半、改めて考えると番号早いのでは。と思いながら、ロッカーに荷物を入れてからの入場。
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入場すると、フロアに入る前に花束が置かれていた。左からテナモバスタッフ、ユニバーサルミュージック、ロックアンセム、back number、秦基博、木村カエラと並び、なんと豪華なのだ。ストレイテナーが他のアーティストとの交流があり、そして愛されている証拠だ。
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フロアに入ると、1000番台を過ぎたところでも各段差の柵のところ以外がまだ余裕があった。前回、SCANDALを観に来たときは整理番号が後ろから数える方が早かったのだが、今回は客の入りの様子の一部始終を観ることができた。
最初はフロアの2段目の柵の数列後ろに待機していたのだが、「あれ、意外と前方空いている…?」ということで前方ブロックの上手側に移動。移動後、ふと後ろを振り向くと…なんと定点カメラがある。そして、ドラム付近にも移動式の小型カメラもある。と、いうことは収録なのか。これが映像化されるのか、とこの会場の観客たちは気づいているのだ。これは気合いが入ってしまうではないか…というところで本編が開始した。
本公演は今までの会場のセトリのいいとこ取りのようなセットリストだったと感じている。大きな箱であるのに、SEに対する手拍子の揃いよう。彼らの登場で起きる大きな喝采。彼らの存在の大きさを改めて感じさせられた。
収録が入っている東京公演の2曲目はさよならだけがおしえてくれただった。それを持ってきたか!となると、ファイナルはどうなるんだというソワソワのもと、この曲を推しているワタシとしてはどんな形であれ映像化されることに歓喜である。
今までの公演では1曲が終わるか、もしくはDAY TO DAYの間奏あたりで挨拶していたのしか見てこなかったのに、今回は新たな「俺たち、ストレイテナーって言います!」の挨拶パターンが現れた。彼らの気合いの入りようが感じられる。
工場夜景のとBRILLIANT DREAMERの曲の間を切らずに繋ぐ演奏が非常に好きだ。ツアー前半では2曲目に現れていたBRILLIANT DREAMERがこのタイミングで演奏される。全ツアーのなかでこれまでにセットリストを変えてくるからこそストレイテナーは魅力的だ。そして、このツアーでのSAD AND BEAUTIFUL WORLDが映像化されることが決まった。感動。
↓ MC
収録がはいっていても、いつものストレイナーのMCであることには変わりなかった。
今日の話題となったのは、Vo./Gt.ホリエアツシ(以下、ホリエさん)について。ホリエさんの独特の間を刻みながらMCが開始した。その微妙な間が空くと会場内でも「なんや、この間は…」という感じのちょっとした笑いが起きていた。
この日の豊洲PITにてBa.日向秀和(以下、ひなっち)が見たホリエさんの服装は「プロサッカー選手の休日のような服装」だったらしい。そんなホリエさんは現地に来る前に自宅でラーメンを作って、Instagramにあげていたことをいじる。ホリエさんより「つけ麺はカルチャーだった。つけ麺は認めないという人がいた」との話題振りが入ると、ひなっちから「ああ、いたねぇ…」と発言した次に出てきた人物名は、向井秀徳。ZAZEN BOYSのメンバーであったひなっちは、20年前の向井秀徳から「日向…お前なに食べとん?そんなん食いもんじゃなか!」と言われ、「どうもすいませんでした!」って返したそうだ。そうだ、ひと昔前まではつけ麺はカルチャーではなく、外道のような扱いをされた時代もあったもんだ。ひなっちから向井秀徳のワードが出てくるとは、感動である。
そんなホリエさんのInstagramは、ひなっちいわく「概念とカルチャーのやつでしょ」と。(詳しくは、ホリエさんのInstgramをご覧ください)
そんなカルチャーと概念の話。
ストレイナーとは、何なのか。メンバーから出た答えは「ストレイナーはカルチャーだ」と。ホリエさんから、ストレイナーはいろんな音楽をしているとからとの理由も話された。
ファンの身としては、本当にストレイナーはカルチャーだと思う。ストレイナーの音楽、それはカテゴライズされることは無くて"ストレイナーの音楽"である。彼らの音楽は振り幅が大きく、雨の明日のようなバラードからSkeletonize!のようなダンサブルで熱量の高い音楽も作れてしまう。(最新アルバムの全曲だけでも幅広いのだ)ゆえに、ストレイテナーとはカルチャーなのだ。
本編後半が開始。
このバラード3曲をこの流れで聴くことも残り少なくなった。パレイドリア開始後に前方エリアで観客が倒れた様子。ホリエさんが発見し、演奏を中断。「大丈夫?いける?」と気にかけるホリエさん。「もう1回、はじめからやろう」との声から再びパレイドリアを演奏。こんなに大きな箱でも舞台上から様子を見て演奏を止めてくれるストレイテナーには感謝である。
そんな3曲の次に繰り出されたのは走る岩。このツアーのセットリストの16曲目は叫ぶ星、泳ぐ鳥、走る岩の3曲が選ばれている。なぜだ、と思っていたのだが今更ながらに気づいた。17曲目のCOME and GOの最後に出てくる歌詞にちなんでいるのかと。その流れに気づいたのはツアー終盤、という。もしや、みんな気づいていたのだろうか。
夜を走る岩
雨を泳ぐ鳥
愛を叫ぶ星
Come and go, come and go
Toneless Twilightでは照明演出が抜群に映えていた。曲中で照明によるモノクロの世界になる。あの瞬間はどこか違う世界にいる、時が止まっているような空間であった。そんな空間に奏でられる音楽のエモさ。
打って変わって、Skeletonize!を披露。ストレイテナーのライブでこんな演出を使われたステージを観たことがあっただろうか、なんと特効(=特殊効果)のジェットスモークとレーザー光線を多用。スモークにより、メンバーが見えなくなるくらいの派手さ。(すごすぎる…!)映像化される際には期待値が高まるのである。
ラスト3曲は畳みかけてきた。何度も言おう、映像化の期待値が高まる。Skeletonize!終わりに「特効やばい…!!」と脳内であたふたしているとFrom Noon Till Dawnが始まる。躍らしにかかっているではないか、これは躍らずにはいられない。
Melodic Stormが始まる前にホリエさんからの言葉。この曲はツアーで毎回やっているわけではない。ここ(豊洲)で、3000人がいる空間でやるんだ!と話し、「いける?」と観客に問いかける。曲が始まり、サビにいくと3000人が一斉にシンガロングする。圧巻のシンガロング、豊洲PITだから観ることができる景色。演者・観客が一緒に作り上げるものを実際に感じることができて感動。そうやってじんわりとその場の空間を味わっているとTRAINがきた。フロアが一気に熱を増し、前方エリアがもみくちゃになっていく。このライブの感じ、これからもストレイテナーのライブであり続けてほしいもの。
アンコール前のMCでは、まだ公開されていなかったストレイテナー主催 対バンイベント「BROKEN SCENE」の東京公演でのバンドが発表された。
東京公演はMAN WITH A MISSIONである。
その発表を聞いた時点で「ヒエッ…!」と言わざるを得なかった。レア中のレアな対バンではなかろうか。マンウィズは今年15周年イヤーとなり例年になく活動が忙しくなるであろうときに対バンを受けてくれたのだ。貴重なライブを目の当たりにする日が待ち遠しい。
そして、今日はあまり話さなかったGt.大山純(以下、OJ)にひなっちがスポットをあてる。「…なんも用意してねぇぞ〜??」「しかしまぁ、ツアーが終わりますね」と、OJがツアーが終わることをしみじみと話す。そして、ツアーが終わったら「俺は…めっちゃ寝る!」と宣言。そんな宣言を聞いたひなっちは「とか言って、深夜にXで投稿するんでしょ〜?」と振る。OJは観客に向けて「みんな何時が良い?」 と問い、フロアの各所から何時がいいのかを声をあげる。そして、OJは「自分で決めます!」「以上です」と自らまとめてしまう。
このライブでは、ホリエさんの口から「オリコン1位取りたい!」「Billboardで1位取りたい!」という言葉が出たが、その後に「でも、取れなくてもいいです。日本一のファンがいるから」との言葉。ありがとう、ストレイテナー。ありがとう、ホリエさん。日本一のファン、これからも誇りに思っていきたいと思った。そして、この日の夜中にOJが投稿した文章。
本当に感謝しかない、ストレイテナーのファンになってよかったと改めて感じた。
深夜のポスト
— 大山 純 (@OJ_Japan) February 15, 2025
ちょいと早めではございますが…
日本一のファンさんに愛されて
日本一のスタッフさんに恵まれてます
おやすみなさい。
名古屋では本編最後の曲であったTENDERが今回はアンコール1曲目に。本編ラスト3曲でわちゃわちゃしたフロアに爽やかな風が吹くような落ち着きをもたらす。そして、その流れからのUncertainにいく。この曲をライブの最後の曲として聴けるのも(おそらく)あと1回だろう。少しずつ時間が進み、新たな音楽シーンが生まれていくんだと思えば去っていく時間が寂しくも思ってしまう。でも、これからもずっとストレイテナーの音楽が一緒にあれば、寂しくないのかもしれないな。
01. リヒトミューレ
02. さよならだけがおしえてくれた
03. Silver Lining
04. Graffiti
05. FREEZING
06. 工場夜景
07. BRILLIANT DREAMER
08. Zero Generation
09. KINGMAKER
10. Super Magical Illusion
11. Exelion
12. SAD AND BEAUTIFUL WORLD
13. インビジブル
14. パレイドリア
15. 雨の明日
16. 走る岩
17. COME and GO
18. シーグラス
19. Toneless Twilight
20. Skeletonize!
21. From Noon Till Dawn
22. Melodic Storm
23. TRAIN
En)
01. TENDER
02. Uncertain
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