
ストレイテナー The Ordinary Road Tour @大阪なんばHatch
名古屋に続き、大阪公演の日となった。
なんばHatchは行きなれたライブハウス。ここほどアクセスが良くて規模が大きい箱をワタシは知らない。
拠点を関東に移してはじめてのなんばHatchであったため、なんとなく不思議な感覚だった。今までなら実家からひょいっと行けた距離だったのに、なんと遠くなったことだろうか。
今回はライブハウスに行く前に寄り道をしてから行くことにした。
それは、FM802主催の「音食キッチン」である。大阪のラジオ局のFM802が主催となりアーティストとのコラボフードを提供するイベントだ。
アーティストのレシピが堪能できるレストラン!🍴
— 音食キッチン 2025 (@onsyokukitchen) January 31, 2025
大阪来てな!キャンペーン『#音食キッチン』
📅1/31(金)~2/28(金)
🕚11:00〜22:00(L.O.21:30)
📍心斎橋BIGSTEP 7階
皆様のお越しをお待ちしております✨
メニューなど詳しくはこちら
⏩https://t.co/1MJf3y805V pic.twitter.com/NUrTXd8tcl

お昼にはストレイテナーファンが集まったようでかなり混んでいたようだ。ワタシがいったときにはピークが引き、座席もまばらに空いている様子。チケットを3300円分購入の上で入場するため、関東にいるワタシはこの日限りで使い切ることを考えた。ゆえに、一気にオーダーをして爆食いすることとなったのだ。

ストレイテナーファンのお目当てはこちら。「豚バラの大葉巻き串と博多風酢ダレキャベツ」だったのですが、ワタシが行ったときには売り切れ。ファンたちによって食い尽くされたようです。テナー勢、強し。

会場に入るころには整理番号の呼び込みが始まっていた。
今回は800番台のため、ゆっくりとお手洗いなどを済ませると会場には音楽仲間があちらこちらに現れていた。なんだろうか、関西勢を見ると感動しちゃうのだ。「大阪や~~~」て実感するワタシであった。
整理番号の呼び込みのテンポは速く、荷物をロッカーに入れて開場20分後にはフロアに入ることができた。下手の後方でゆったりと見ることにした。
大阪公演はSOLD OUTにはなっておらず、当日券も販売があった。といっても、フロアは結構いっぱいになっていた。前方エリアの出入り口扉あたりには人が溜まってしまいスタッフが閉めるのに大変そうだった。

大幅な遅れもなく開演。
リヒトミューレもあと何回聴けるんだろうか。このツアーが終われば聴けなくなる曲もあると思えば、残りの公演で聴けるのも感慨深いものである。
と、しみじみ思っていたらなんと2曲目にさよならだけがおしえてくれたが披露された。やっと回収できた、この曲をこのツアーで聴きたかったんだ。この2曲目の枠って非常に重要だと考えており、今までのセットリストではBRILLIANT DREAMER、群像劇、Alternative Dancerなどが登場していた。群像劇、さよならだけがおしえてくれたの楽曲らは1曲目のリヒトミューレとの雰囲気がマッチしており非常に好みである。ライブとしては盛り上がりに欠けるのかもしれないが、情緒あふれる選曲が好きであった。そのなかでもさよならだけがおしえてくれたはツアー複数公演を観に行っても出会えなかった楽曲。だからこそ、感動が増す。ガッツポーズが出てしまう。
と、思えば原色も来るじゃないか。なんだ、このワタシ好みの選曲は!!胸が高まるばかりの序盤が過ぎ、Stiltが登場。米子公演ぶりに出会えたこの曲。この曲のはじめのギターがどこか懐かしさを感じるようなかっこよさ。この曲の終わりが音の余韻なしだからこそ、Zero Generationまでの間のちょっと静かになる空間がたまらない。ここまで静と動を使い分けて来るんだから、だからストレイテナーは最高だ。
このツアーで聴けていなかったYetiは始まった瞬間、自分の今までの記憶をフル動員してこの曲をこのツアーで聴いたのかを検索していた。やっぱり聴いてなかったんだと確信に変わった時、ここで聴けるのか~!と叫んでしまうくらい嬉しかった。この曲もStiltと同様で懐かしさがあり、また悲しげな曲調が魅力的である。
シンペイちゃんの4カウントが鳴ってSuper Magical Illusionが来る。なんというこのジェットコースターのような静と動の振り幅の大きさなんだ。ライブVer.になると「初めからそこに在るかのように~♪」(Cメロ?)の前に音楽のみで8小節ほど演奏されるとこがあるが、この部分がたまらなく好きである。この空白があることで、メロディに入るまでのボルテージを段階的に上げていく。この小節のあいだにワタシは天を仰ぎ、彼らの音楽となんばHatchの箱の良さに酔いしれた。
↓ MC
前半が終わるとシンペイちゃんが「俺たちが日本のロックバンド、ストレイテナーだ!」と口火を切る。本当に、素晴らしいバンドだと思うんだよ。安定感もかっこよさもずば抜けています。ファンをさせてもらってありがとうです。
さて、今回もバディ系とペーパー系のお話がでた。結論をいうと、ストレイテナーはバディ系の3人とペーパー兼バディ系が1人(=OJ)でやっているとのこと。いや、何の話だという方に以下のように解説をさせていただく。
彼らいわく、バンドマンの中には体や感覚で覚えてアウトプットするのが「バディ系(ボディがなまっている」で、 譜面読んでアウトプットするのが「ペーパー系」と称する。その定義をもって、彼らの中では一番理想のアウトプット方法はペーパーからのバディでアウトプットをすることらしい。
この話を背景に、今回登場したシンデレラソングのひなっちソロではホリエさんが「狂った感じので」との要望があったらしい。それに応えてひなっちが演奏すると見事採用されちゃった(されちゃった、というのが重要)との制作秘話があった。
さあ、後半戦が始まる。
色々と話したいのは山々であるが、色んな記憶をかっさらっていったのがYES,SIRの登場だ。Skeletonize!終わりにOJがギターを置いた瞬間、その周辺の観客から悲鳴が起きた。なんだなんだとみてみると、OJがギターではなくブルースハープを持っていたのだ。(肉眼で確認できる距離ではなかったので察した)「あっ、来るぞ!」と思ったら、OJは小学校の先生みたいな口調で「皆にケガしてもらいたくありません!」「こっち(前に来る)ではなくてこっち(上に上に)ね」という呼びかけに「はーーーーい!」とファンは返事したら…
「返事はハイじゃないでしょうが!」
と、一言からのブルースハープ。ひえぇぇ・・・・(震え)というOJの独壇場のような場面に面食らうワタシであった。本ツアー終わりかけのときにセットリストに盛り込んでくる曲なのでしょうか!もう、そういうことをしてしまうからストレイテナーのツアーは何公演も行きたくなるんだ。会場一同が戸惑いと歓喜に混ざったYES,SIRであった。
本編最後はDISCOGRAPHYで締める。なんばHatchとこの曲の相性が非常に良いと感じているのは私だけだろうか。このライブハウスが良い感じにダンスフロアに変わる、この様変わりが本当にお見事。照明演出も相まって、この日もしっかりダンスフロアに化していた。
アンコール前のMCではツアーが終わってしまうことを寂しがるホリエさん。「ツアー終わるの寂しいな、ヒンッ…(悲しい顔)」と悲しい顔をすると、ひなっちも真似をする。本当にこの人たちは仲が良い。
関西での彼らのステージは京都MUSEの延期に延期をしていた周年イベント" Talk about LIVEHOUSE "にて登場する。それまではしばらくお預けだ。
「OJが頑張ってもらわないと」という一声から始まったアンコールはNo Cut。なんと、やっと回収できたじゃないか。この曲、たまらなく好きなんだ。ひなっち、OJがユニゾンのリズムでイントロを弾く。アイコンタクトをして、次第に自分たちの立ち位置に戻る。
ありもしないようなこと
でもそれは現実で
紛れもなく 訪れた奇跡で
山も海も空も飛び越えて
会いに行きたい
この歌詞が非常に胸に刺さる。このライブを観ていること自体、本当は奇跡なのかもしれない。彼らがこうやってバンドとして活動してくれて、あまたのバンドからワタシはストレイテナーを好きになった。色んな点が重なり、そして線となったからこそ今がある。そう思うと、この歌詞の通りでワタシもか彼らに会いに行きたいと思ってしまうばかりだ。
最後はUncertainで締める。
ツアーで歌い続けられたこの曲もあと何回聴くことができるだろうか。
Remember what I told yo to forget
その不器用な笑顔で
包み込んで隠した痛みを
僕に分けてほしい
このツアーを通して、自分自身も人生の転機を迎えた。
そんなワタシにとって、この歌詞は救いの手を差し伸べられたかのようであった。
大阪の地、なんばHatch。それはワタシにとって特別な場所。
ワタシがストレイテナーをはじめてみたのはここだった。
あの時、スクリーンごしに映る彼らのシルエットは今も忘れない。
あのとき、まだ20代前半で仕事をし始めたくらいの頃であった。
そんなワタシもいつの間にか30代手前まで来た。拠点が変わりながらも、再びこの場所で観ることとなったストレイテナー。
自分の環境が変わっても、ストレイテナーは変わらず音楽を続けてくれている。自分の居場所がそこにあって、彼らの音楽を通して自分の人生が流れていく。
この流動が激しい音楽の世界で、こうやってあり続けてもらえることに感謝をして残り2公演を楽しみたいと思う限りで会った。
The Ordinary Road Tour
— ストレイテナー (@straightenerjp) February 9, 2025
大阪 なんばHatch
ありがとうございました!
photo by @pyama_17
▼ Next Live
2/15(土) 東京 豊洲PIT
Thank you sold out!!#ストレイテナー pic.twitter.com/h0CSV4G4Yy
01. リヒトミューレ
02. さよならだけがおしえたくれた
03. Silver Lining
04. 原色
05. タイムリープ
06. 工場夜景
07. Stilt
08. Zero Generation
09. Yeti
10. Super Magical Illusion
11. Exelion
12. シンデレラソング
13. インビジブル
14. パレイドリア
15. 雨の明日
16. 泳ぐ鳥
17. COME and GO
18. シーグラス
19. Toneless Twilight
20. Skeletonize!
21. YES,SIR
22. REMINDER
23. DISCOGRAPHY
en)
01. No Cut
02. Uncertain
