
Nothing's Caved In Stone SPECIAL ONE-MAN LIVE "BEGINNING 2025" feat.『Sands of Time』@Zepp Divercity Tokyo
今回はNothing's Caved In Stoneのライブレポートを記す。
彼らにとって年に1度、非常に大切なライブであるBEGINNING。
今年もこのライブがやってきた。2025年はここ、Zepp Divercity Tokyoでの開催となり全国各地から東京に集結。

本公演の注目すべき点は2nd Album『Sands of Time』の全曲が再現されること。このアルバムは2010年にリリースされたオリジナルアルバム。約15年が経った今、再現されるというのは非常にアツい。
ワタシがこのバンドを知ったのは2018年。知った直後のライブは武道館、ということでビギナーであったが迷わず武道館に行ったのは懐かしい想い出である。
ゆえに、このアルバムが出た頃の彼らは知らない。おそらく、あの時代を知るファンにとっては非常にアツいものを感じたのではなかろうかと察する。
昨年、日比谷野外音楽堂にてライブが開催された。しかし、ワタシはあいにく台風による新幹線の運休に阻まれたことで観ることができなかった。今回はそのリベンジも含めてライブハウスに向かったのだ。

Zepp Divercity Tokyoでは先行物販が14:30から開始。彼らのグッズは特にアパレル(Tシャツ等)が魅力的。今回もBEGINNING仕様の新しいグッズが販売された。ライブに来ていた音楽仲間が口をそろえて言っていたのは「物販に並ぶ人が思った以上に多い」とのこと。あやうく、マッキーが売り切れるのかと思ったがそうでもなくて安心。この公演は今日限りだからこそのファンはこぞって購入しているのだろうか、それにしても素晴らしいことだ。

ファンがざわついたハイマッキー、これは誰が提案したのだろうか。非常に気になるところではある。そして、今回のライブ開催を記念した懐中時計&"Sands of Time Tシャツ"の受注販売がスタート。
今回の物販では懐中時計の実物が展示されていたが…
とりあえず伝えたいんだ、非常にかっこいい。懐中時計が好きなワタシとしてはたまらなく良い代物。(ということで、購入します)

Zepp Divercity Tokyoはドリンク代の電子マネー対応が可能。ワタシが訪れたライブハウスで唯一だろうか、檸檬堂のはちみつ味があるのは。いつもソフトドリンクだが、この会場だけはどうしてもコレを飲んでしまう。入り口入って花束も置かれていた。イシバシ楽器からの花束もあり、なんと仲が良いんだ。(癒着でもしているんじゃ…!!!)


Silver Sunを背負うファンや今回のグッズに身を纏うファンでフロアが埋め尽くされているなか、今回の公演では映像収録が入っていることがアナウンスされたうえで本編が始まった。
SEが鳴ると同時にバンド名「Nothing's Caved In Stone」と大きく書かれた幕が下からせりあがってくる。この演出、誰が考えたんだ。お見事だと毎回感動してしまうのだ。かっこよすぎないかい。
そして、4人が登場。1曲目は Blaze of Colorから。幕がせり上がり切ったあとに始まるこの曲のかっこよさ。「俺らが、Nothing's Caved In Stoneだ!」と言わんばかりの存在感とともに、曲の入りにおける静けさの中にDr.大喜多 崇規(以下、オニイ)のバスドラムの音がフロア一面に駆け巡る。このバンドではオニイのドラムが非常に好きなため、少し段差のあるところからその姿が確認できた。バスドラムの音に合わせてピンスポットが当たる。曲自体はテンポが速いわけではないのに、ずっしりとした安定感とともに出される彼らのエネルギーを感じた。
Bright Night以降に照射されるレーザービーム。この光がここまで似合うバンドがあろうか。光る先を追うように天を仰ぐ、これが音楽を浴びているってことなのでは。そして、You're in Motionでフロアはヒートアップ。Gt.生形真一(以下、ウブさん)のイントロのギターが入るやいなやフロアの歓声がすごい。イントロクイズ並みの反応、すばやい。
Chaotic Imaginationから順番に『Sands of Time』の再現が始まる。こうやってこのアルバムの曲をライブで見ると昔の楽曲たちは非常にカリスマ性というのか、フレッシュな尖り方をした曲が散見されているような気がした。そして、今のライブシーンでも現役で歌われる楽曲も多い。そう思うと、このバンドのセットリストでは新旧の楽曲なんて関係ないのかもしれない。それだけ彼らの音楽がファンに刺さり続けていくものなんだろう。
Cold ReasonはBa.日向秀和(以下、ひなっち)のベースラインが大好きだ。メロディの下を支えながらもカッコいいフレーズを繰り返す。ベースの音を意識して耳を傾けてしまう。そして、アルバム名でもあるSands of Time。彼らの楽曲は英語詞が多いから気づきにくいけども、この曲以外にもリスナーである我らに対して力づけてくれる曲も多い。それは歌詞を見ていると英語が苦手なワタシでも何となく理解できる。自分なりの歩き方で歩んでいけばいいんだと伝えてくれる、なんともメッセージ性の強い曲だろう。
Mementoは印象強い。(ちなみに、ライブファンズ調べによるとこの曲が演奏されたのは10年前だそう)この曲は歌詞がないので各パートの音が鮮明に聴こえる。息をのんで聴くとはこういことだろうか、いい感じの緊張感とともに流れるようにすすむMementoの音楽。とても良い楽曲であった。
Sunday Morning Escapeは直近のセットリストでも入っているのだが、私にとっては実質初めてライブで聴けることになったので歓喜である。
Rendamanではひなっちが弾き始めまでニコニコしながら踊る姿が見られた。そう、Rendamanの注目ポイントでもある。Vo./Gt.村松拓(以下、拓ちゃん)の歌に追いかけてウブさんがコーラスを入れるところも好きだ。Slow Downも同じく10年前に演奏されて以来のパフォーマンスであった。この曲は入りの音数は少なく拓ちゃんの声が映える。そして、間奏はオニイのステージでしかない。この打撃音の襲来、それに合わせたピンスポット。その後もオニイが目立つところが多く、今回聴けてよかった。
もう1曲聴きたかったのはPalm。この曲はSands of Timeとともにウブさんが書いた楽曲。その背景を知り、この2曲だけは映像やストーリーがあるような曲に感じている。歌詞も主人公がいて、その主人公の目で見た世界を表現して書き綴ったような感覚だろうか。Palmは特に哀しみを感じるような曲で、夜に聴くとじんわり沁みてくる楽曲だ。その曲をライブで聴けただけで感動モノである。
↓ MC
『Sands of Time』が終わった時点で全体の2/3ほどが終了。その時点で自己紹介をして、「グッバイって言ったけど終わりじゃないよ」と拓ちゃんが話し始めた。いや、もうほぼ終盤に入っているんだけども。どういうことだ。
拓ちゃんからこの頃のライブに来ていた人はどれくらいいるのかとフロアに対して質問があった。フロアそこまで多くの手は挙がらなかったんじゃないかと思う。しかし、すごいことなんだ。それだけこのバンドが大きくなって新たにファンになった人が増えたってことだ。続けてきてくれたことにファンの一人として感謝しかない。
そして、MCは本当に短かった。拓ちゃんから「今のナッシングスも最高だから」という言葉で始まる後半(いや、終盤)は最新アルバムあたりからの選曲で組んできた。Challengersの拓ちゃんのギターソロはいつ見てもカッコいい。ちょっとステップ踏めそうなAメロからずっしりと構えるサビ。サビに入るときにオニイがスティックをクロスさせて振り落とす姿にグッとくる。(たびたび登場するオニイの動きなので何度も刺さっているところである) Out of Controlが始まるとウブさんのキュイーーーーンとピックスクラッチが聴こえると「きたきたきた…!」とソワソワしてしまう。「踊ろうぜ!!」の拓ちゃんの言葉でフロアはダンスフロアに化す。最後のDear Futureの入りではフロアでのシンガロング。演者、観客ともに一体となってDear Futureを作っていく。本編最後の楽曲として、非常にアツいものを感じた。
情報が記載されている紙面に書かれたバンド名を「ナッシングスカーブドインストーン(発音良く)」と拓ちゃんが繰り返して読んでふざけながらも「こっちを読むんじゃない」と裏面に書かれた内容をアナウンスした。それが、今年のHand In Handツアー発表だ。
拓ちゃんが順番に読もうとしたものの「これ、全部読んだら1年かかる」ということでツアー概要のみアナウンスされた。そして、対バン相手については最前エリアはちらっと見えたみたいで「内緒ね、内緒ね」という拓ちゃんの声かけがあったものの最高の対バン相手を呼ぶとのことであった。
終演後、発表された内容が以下のとおり。各方面のファンがざわつくツアー内容である。まだ対バン相手が発表されていない公演もあるため、今後も注視したいところだ。個人的には同郷のAge Factoryを見たいところではある。がしかし、これはおそらく大抵の会場が荒れ狂う模様。ダイバー続出なのではなかろうか、それだけアツいライブをするに違いない。

アンコールはYOUTH CityとIsolationを披露。
オニイのドラム始まりってところから、「あぁ!!」ってなってしまうYOUTH City。おそらく、オニイのドラムが好きなんだろうと再確認してしまう瞬間だった。それからのメンバーが集合して始まるIsolation。絶対これで締めるだろうと分かってても歓喜してしまう。前方フロアではダイバーも出たようで、怪我なく終えられたと信じている。この曲が持つエネルギーは尋常じゃない。演者・観客ともにこの曲が終わると「やりきった!」と思えるように幕が下りたのだ。
ちなみにオニイのInstagramにて、なぜかIsolationでメンバーからの激しい暴言が飛び交ったとの報告が挙がっているが、どんな暴言が飛び交ったんだろうか…と思ってしまう。
「SPECIAL ONE-MAN LIVE
— Nothing's Carved In Stone (@NCIS_BANDS) February 24, 2025
"BEGINNING 2025" feat.『Sands of Time』」
2025.2.24(月)Zepp DiverCity(TOKYO)
ありがとうございました!!
"Hand In Hand Tour 2025”でまたお会いしましょう!!
Photo by @ryotalaw #ナッシングス pic.twitter.com/A2H2Ne8hve
01. Blaze of Color
02. Bright Night
03. You're in Motion
04. Chaotic Imagination
05. Cold Reason
06. Sands of Time
07. Around the Clock
08. Memento
09. Sunday Morning Escape
10. Rendaman
11. Slow Down
12. The Swim
13. Pendulum
14. Palm
15. Beginning
16. Challengers
17. Freedom
18. Out of Control
19. Dear Future
en)
01. YOUTH City
02. Isolation
