取った途端に自動音声が流れてくるアノ電話の正体
皆さんこん〇〇は。
独立系 FP 事務所、ガーデン・イールズのふじおかです。
今日この1日も24時間しかない中、記事をお読みになって頂き本当に有り難うございます。
掛かって来たのに? なぜか自動音声
さて今回のテーマ。
皆さんはご経験ありませんか? 連絡帳に登録の無い番号から着信があり、応答してみると無機質な機械音声で、例えば光熱費の調査だというガイダンスが即座に流れ始める… といった具合の電話。
最近は、知らない番号から掛かってきた電話には取り敢えず出ないことにしている方も、少なくはないようですね。
かくいう筆者も、プライベートの番号に掛かってきた時の基本スタンスは同じで、その直後、怪しい電話だったのかそうでないのか、すぐその番号を検索で確認しているビビリです笑。
このテの電話については、実際もうあからさまに不審な業者が仕掛けている場合もあるのが近頃の実態で、迷惑をこうむっている側からはアラートが出ていたりもします。
オートコールシステム(ACS)
では何故業者は、こういった電話を無差別に、そして恐らくは圧倒的に大量な架電数で展開することが出来るのでしょうか。
ハイ、答えは簡単です。
飛び込み営業電話のフル自動化を、販促ソリューションとして提供しているシステム屋さんがいるからです。
お金を出して彼らのシステムを買えば(導入すれば)、どんな会社でもこの環境を手に入れることが出来る訳です。
この販促ツール、一般的には オートコールシステム(ACS)という名称で通っています。
気になる方は少し検索して見て頂ければすぐに分かりますが、大抵は
人を使うより安上がりで
人にやらせるより安定したクオリティで
人がやるのとは桁違いの勢いで
営業電話を掛け倒せまっせ! と、うたっています。
何故 FP がこのテーマで話をするのか
オートコールシステムがどうこうだなんて話、IT に詳しいイメージなど皆無のファイナンシャル・プランナーが始めるのは妙だと思われるかもしれません。
このコラムで私が伝えたいことはとてもシンプルでして、それはつまり、こんなやり方で向こうから近寄ってくるような話は、あなたのお財布が潤う、良い持ちかけである可能性は皆無なので、もう100%相手にしなくて大丈夫なんですよ、ということです。
表面上は関電の件よろしく、お硬めなアンケートや調査を装っている場合などが多いでしょうが、それは電話を取ったあなたが彼らにとってのカモであるか、或いはその後改めての電話や、取り組み方次第ではカモとなり得るか、といった観点での スクリーニング を掛けているだけです。
あくまで個人の偏見に基づく話
ACS を活用しているかに限らず、こういった絨毯爆撃的な新規営業に対する費用の投入を惜しまない会社と言うのは、自分たちの利益は追求しても、顧客の利益は努力目標(二の次)のような位置づけになっていることが多い印象を受けます(確率の話です)。
当然、社訓やヤバイ朝礼などで明瞭にそううたっている訳では無く笑、トップ以下全員、実態としてそういうマインドで仕事をすることがすっかり板についてしまっているということです。
ですからこの類の接触を受けた時は、自分にとって有益な話であるかどうかを見極める傾聴など全く不要、一律即お断りで問題無し… というのが筆者の考えです。
私が稼ぎを得ている不動産業界でも、性質的には ACS と同様と言える手法でお客さまを探す業者が一定数、見られます。
例えば直近で相続により不動産を得た個人のリストを調達して、その方たち全員に「空家を売りませんか?」といった内容の DM を送る… といった具合です。
もう少し身近に感じて頂けそうなところですと、やや毛色は違いますが、郵便受けに入っている「あなたの〇〇マンションをお探しのお客さまがおられます! ご自宅を売りませんか?」と書かれたチラシ。
これは多く、“〇〇マンション” の部分を投函するマンション名に書き換え、近隣全てのマンションに撒いて回っています(確率の話です)。
不動産屋さんは “おうちの売却” という仕事が欲しくて仕方がない訳で、豆々しく印刷の内容を変えているという点はご苦労さまですが、“ウソ” をまぶすというのは、モラル的にどうなんだと… 。
下世話な表現で申し訳無いのですが、“釣り針の垂らし方” からして既に雑である業者に何かを頼んだところで、その後の仕事ぶりもやはり、たかが知れているのだ… と、理解して下さい。
さらに矛先を変えて老婆心
営業活動の難航に頭を抱えている経営者の方、オートコールシステムに集客改善の魅力を感じた営業担当の方。
悪いことは言いません、ACS は止めておいた方が良いですよ。
ここで筆者が取り上げるまでも無く、ACS には既に、悪徳業者の勧誘手段というイメージが定着し始めています。
オートコールシステムの自動架電は、発信者番号を通知した上で行われます。
今の世の中、非通知の電話に出てくれるような人はそうそういませんから。
番号を通知しているということは、先にもやんわりと記述しましたが、つまりは こういった形 ですぐリスト化されてしまうということです。
自身のモノ・サービスに自信があり、評判を得て長く商売をされたいとお考えなのであれば、今の ACS に興味を持ってはいけません。
オートコールシステム自体は、その活用範囲が営業の分野に留まらない、可能性のあるツールであることは間違いありません。
ACS をサービスとして提供する側が、あまりお行儀の悪い使い方は出来ないようポリシーを強化したり、またそれが守られているか、確認目的のランダム監視(抜き打ち調査)などに合意することを必須にしたりしない限り、現状を打破してゆくことは難しいように感じます。
X(旧 Twitter)ではさらに踏み込んだ話や、時にはクセの強い持論を書き殴っていることもありますので笑、プロフィールページのリンクよりチェック&フォローをお願いします。
それではまた、次回の記事でお会いしましょう。