札幌記念予想
コース概要
札幌 芝2,000m 1角に入るところで少しペースが上がるが、入ってからはほぼ淡々とペースを刻むような形になり、直線が短いため、3角からロングスパートをかける。また、洋芝であることから他の中央競馬場に比べて少し時計がかかる。以上のことから、他の2,000に比べて要求されるスタミナは多く、上がりで勝負する馬よりも好位から抜け出せる馬か、早めに進出してペースを刻める馬が非常に有利。
有利な馬
・(逃げ)、先行馬
・内枠が微有利(大外は明確に不利)
相性の良い調教師、ジョッキー
・堀調教師、友道調教師、角居調教師
・ルメールJ、福永J
レース概要
年々参戦する馬のレベルが上ってきて、レート的にもG1にしてもいいのではないかと思えるくらいのレース。今年も粒ぞろいの優秀な馬たちが参戦している。ラップとしては、コース概要の記載にもれず、向こう正面からはほぼ淡々とそこそこのペースを刻んでいくスタミナ勝負となるレースである。
縦軸が、1ハロンごとのラップタイム、横軸がスタートしてからの距離である。実線の折れ線が10年平均で、それをみても12秒弱のラップを刻むような展開になることが多い。
縦軸が、1ハロン平均タイムで、横軸がRPCI(レースにおける上がり3Fの比率:RPCIが大きければ大きいほど、最後の直線での瞬発力勝負であったことがわかる)
ここからわかることラップ分析のグラフからもわかる通り、RPCIも48~52と持続勝負、1ハロン平均タイムでいうと、11.8~12.2 あたりとそこまで高速ラップを刻むわけではないような形となっている。今回のポイントとして開幕2週目になることから四角で囲った領域の右下、つまりいつもより平均タイムが上がり、上がりも早くなるとみている。特に右下の領域で好走できている馬は適正が高いといえる。
全頭短評
ステイフーリッシュ 評価:A(能力:B、状態:B、展開:A)
過去5戦のレースラップ散布図、赤点が入着、水色の点が掲示板、黒点が掲示板外となっている。
好位からそこそこの末脚で、近5走は掲示板を外していない。休み明けだが、追い切りでも状態は問題ない。坂井Jは久しぶりの騎乗だが、問題なく積極的にロングスパート追ってくれると考えられる。また、枠も最内で逃げ馬のサトノセシルまたは、ウインキートスの番手につけることができるので、プラスに働くと思われる。
サトノセシル 評価:B(能力:C、状態:B、展開:B)
前走クイーンSの格上挑戦でも入着、しかも今までと異なり、中団からの差しで能力だけではなく、自在性もみせたレースであった。追いきりでは少し手綱を引くなど前進気勢が強く、距離延長がどうなるかということろはあるが、2,000自体は経験があるし、そこは問題なくみえる。どちらかというと、逃げ馬なのにルメールJというところで、ルメールJ自体があまり逃げで勝つのが好きではなく、控えがちなところをみると枠順的にはハナを切りやすいが、トーラスジェミニの番手につける可能性も大いにある。控えても競馬ができるので、そこは大きなマイナスにはならなく、ペースもこの馬の好走パターンに合致しているので、今回も格上挑戦ではあるが、掲示板なら全然問題なく確保できそう。
マイネルウィルトス 評価:C(能力:C、状態:A、展開:C)
前走は前が詰まっての8着なので、度外視してもいいが、やはりこの馬の好走パターンは時計がかかるコンディションだと思われる。追いきりでも不良馬場で問題なくタイムを出せていることから状態は問題ないが、開幕2週で良馬場というトラックバイアスはこの馬にとっては向かい風か。団野Jへの乗り替わりもここは秋に向けての叩きにみえる。
ラヴズオンリーユー 評価:A(能力:A、状態:A、展開:A)
海外での好走も含めてここでは能力最上位で特に不利を受けなければここでも勝ち負けは間違いない。前年は負けることも多少あったが、状態もまず問題なく、好位につけてくれる川田Jならば、惨敗はないだろう。レースペースもこの馬にとっては全く問題ない範囲だろう。
トーラスジェミニ 評価:C(能力:C、状態:C、展開:B)
ラップ散布図をみて分かる通り、上がりがかかるほうが好走できる。洋芝適正は問題なくあるが、やはり末脚が物足りない。状態も前走以下にみえるので、横山Jのテン乗りということを考えても能力上位の馬ばかりのこのレースでの好走は難しいだろう。
バイオスパーク 評価:B(能力:C、状態:B、展開:B)
前走はハイペースで差しも十分届く中、スタミナを活かしきって、前残りすることができた。今回はさらに能力上位に挑戦ということで、上積みがないと難しいが、勝てる可能性はまったくないわけではない。この馬で結果を出している池添Jが継続騎乗することもプラスポイント。
ペルシアンナイト 評価:C(能力:C、状態:A、展開:C)
この馬の好走パターンは瞬発力戦、つまりスローからの上がり勝負であることから、淡々とペースを刻んでいく今回だと厳しい。去年は2着だが、勝ち馬の後ろをついていく好走パターンでうまく外があいたのもハマった形なので再現性はあまり感じられない。横山Jのテン乗りなのもマイナスポイント。
ユーキャンスマイル 評価:C(能力:B、状態:B、展開:C)
去年は、中長距離しか使ってこず、かつ後ろからの競馬ばかりだと、2,000は少し短すぎる。能力的には好走もできるが、近走のレーススピードを考えると、追走に苦労しそう。
アイスバブル 評価:B(能力:C、状態:A、展開:C)
前走は外差しがきいたこともあるが、うまく突っ込んできて2着と大健闘。状態は前走のままかなりいいので、後ろからの競馬が刺さればワンチャンス。レースペース的には、前走とにたようなものなので、早めに仕掛けられれば勝ち負けもできる。
ディアマンミノル 評価:D(能力:D、状態:B、展開:C)
前走は、ハイペースから末脚をつかって4着までくることができた。目黒記念はドスローなので除外しても、やはり少し時計がかかったほうが好走できるタイプなので、締まったペースを刻み続ける今回のレースだと少し厳しいか。能力自体は通用するとは思うので、当日のトラックバイアスにも注意する必要があるか。土曜時点ではやや先行有利にみえる。
ウインキートス 評価:D(能力:C、状態:C、展開:C)
表も見る通り、スローからの上がり勝負しか経験していないので、ここでそこそこのラップを刻み続けるレースでベストパフォーマンスを発揮できるとは思えない。追いきりもあまりタイムもよくなく状態も悪そうなので、さすがに買えない。
ブラストワンピース 評価:B(能力:B、状態:A、展開:C)
馬の能力、実績、状態は申し分なし。前走も内の経済コースをうまくとおって3着とよく競馬ができていた。しかしながら、重賞で勝てない岩田Jであることと、8枠ということからロスがあるので、勝ちきるまでは難しいように思われる。
ソダシ 評価:A(能力:A、状態:A、展開:B)
前走は川田Jのステラリアに徹底マークされて、かかってしまって直線全く伸びずに8着と敗因がはっきりしている。距離が少し長そうなところもあったし、やはりマークされて内でかかってしまっていたのが良くなかった。今回は大外なので、外から被されることはないので、動きやすそう。2,000なら十分もつと思うので、好走に期待できる。
展開予想
スタート~1角まで
前年と同じようにトーラスジェミニがハナを切る形それに追走するのが、サトノセシル、ウインキートス、ソダシ。それらをみつつ競馬できるのが、ブラストワンピースとラヴズオンリーユー。
1角~3角まで
向こう正面まではそのままの隊列でレースをして3角からソダシが進出していくようにみえる。追走に苦労するウインキートスはここで少しポジションを下げるか。ラヴズもソダシをみつつ外に出てくるようにみえる。外では、早めに、ディアマンミノル、アイスバブルが進出してくる。(10. 9は逆になるかも)マイネルは内ラチで少し窮屈か。
最終直線~ゴール
最終直線入ると、トーラスをソダシがかわし、それについていくようにラヴズが進出してくるサトノもそれをみて外に出してついていくか。外では、ペルシアンナイト、バイオスパーク、アイスバブルあたりが追い出しをかける。ディアマンミノルが少し遅れてムチを入れて追い出すか。ユーキャンはそれにさらに遅れて外に出して勝負する。マイネルはサトノを見てウチから勝負をかける。
展開からみる最終印
◎ラヴズオンリーユー
○ソダシ
▲ブラストワンピース
☆サトノセシル
△ペルシアンナイト、ステイフーリッシュ、アイスバブル、バイオスパーク
買い目
馬連 流し:4-2, 12, 13(3点)
3連複:4-12, 13-1, 2, 12, 13(5点)