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「SOS」で思い浮かべる曲といえば?

縁起

2025年3月29・30日に東京都三鷹市のSCOOLにて、演劇公演「巷のSOS」を実施します。
「どんな公演?」に短く答えるとだいたい以下のようになります。

福岡市南区で誕生した〈がらくた宝物殿〉が、福岡市南区で誕生した〈スムっと〉〈みかんプロジェクト〉という2つの団体を招いて東京都三鷹市で行う公演。
各団体が「SOS」をテーマに短編を上演し、全体をがらくた宝物殿が包括してひとつの出し物にも仕立てます。福岡生まれの演劇のバラエティを、東京で手軽に味わいませんか?

知らん団体が知らん団体とコラボしている演劇公演……得体が知れなさが異常値を弾いています。こうなってしまったら、いくら「怪しい者じゃないんです」と言ったところで怪しさが増すばかり。喋れば喋るほど皆さんにひかれてしまうのではないかという気すらしてきます。

団体や演目の内容はこちらでも紹介しているのですが、それをどんな人たちがやっているのかは依然として謎に包まれています。だれも隠してはないのに。
さらに、私自身も〈スムっと〉や〈みかんプロジェクト〉について、団体や作品については知っていても、中にいる人がどんな好みや考えを持っているのかについては明るくないところもあります。

公演につきまとう得体の知れなさを晴らす一策として、参加メンバーに素朴な質問を投げ、その答えをがらくた宝物殿のnoteにまとめてみようと思い立ちました。知らん人の個人的なこときいてもな、と思うかもしれませんが、同じ質問にいろんな人が答えているというのはそれだけでちょっとおもしろい、と私は感じています。おいしいお店とか楽しい曲とかおもしろい映画とか商品レビューとか、多少知らない人のコメントでも気になることありませんか? そういうことを尋ねていきます。

回答に親近感持っていただいたり呆れていただいたり、自由な姿勢で読んでいただけたらうれしいです。

それでは第一弾!

質問 「『SOS』ときいて特に強く思い浮かぶ曲は?」

公演では、各団体が「SOS」をテーマに短編を上演します。
公演をすることが決まったタイミングで、オンラインで3団体が集まる会議を開き、テーマについて話し合って「SOS」に落ち着きました。

必要な救いは個人的なものでも、周囲に声を発するために(個人的な)問題は急速に社会に接続されてしまう(=あっというまに社会の問題に飛躍してしまう)……「SOS」にはそういう面もあるんじゃないかということを、私は会議を経て考えるようになりました。それがよいときもあれば厄介なときもありそうです。

個人的なものであり、かつあっという間にみんなのものに飛躍するもののひとつに「歌」や「音楽」があります。直接的にも間接的にも「SOS」的なことを歌った曲もたくさんあるようです。皆さんはどんな曲が思い浮かびますか?
「巷のSOS」参加メンバーにきいてみました!

回答

がらくた宝物殿

はいよろこんで/こっちのけんと
「・・・ーーー・・・」のモールス信号
歌詞全体の「ギリギリ」感も相まって現代社会のSOSが漂っています。

河野

スーパーマンのテーマ
本当はピンク・レディのS・O・Sですが、芸がないなと思い、助ける側の曲を選びました。

横川

ピンクレディのUFO
すみません。英語3文字の曲ってあったよな…と思い、検索をかける前に思い浮かんだのがこっちでした。SOSもちゃんとありました。良かった。UFOのイントロが流れてきたのでこっちの勝ちでした。

まち

BUMP OF CHICKENの『メーデー』
タイトルそのままでちょっと恥ずかしいのですが…。この曲が入っているCDをよく聴いていたので記憶に残っています。

ノキ

The oral cigarettesの「嫌い」
大事な人が自分のために亡くなった、という曲。歌詞はほとんど「嫌い」って言葉だけど、裏には「私を置いていなくならないで」とSOSが込められてると感じます。

筒井(客演)

Message In A Bottle /the Police
「(ボトルメッセージで)SOSを発信しよう 誰かが拾ってくれないだろうか」と繰り返すサビが印象的な曲です。
孤独を抱えた人がボトルメッセージを海に流すんですが、ある朝、浜を歩いていたら大量のボトルメッセージが打ち上げられているのを目撃するという衝撃的な場面が後半の歌詞に出てきます。
最初に印象的だと書いたサビは、簡単なフレーズの繰り返しで、コンサートではきっと大合唱。その光景は大量のボトルメッセージとリンクします。先日のSTING来日公演には行けませんでしたがきっとそうだったでしょう?

Gianometti

スムっと

虎/ハンバート・ハンバート
もうだめだと思う時に聞くともうだめだからいいやと思える曲だから

首藤

みかんプロジェクト

アリスSOSのOP
SOSを連呼しているから。毎回観ていた幼少期の思い出。

もりゆら

BUMP OF CHICKEN「メーデー」
がらくたの稽古に立ち会っていると、セリフをきっかけになぜかこの曲を思い出してしまう

ういろう

集まった回答は以上です。皆さんの思い出も思わず介入してしまう曲はありましたか? 私はこんな曲を思い浮かべるよ、というのがあったらぜひ教えてください。

がらくた宝物殿、半分が謝罪や前置きから入っている……。ありきたりでも、苦し紛れでも、君の口から出た答えはすばらしい答えだよベイビー。と、私の心の中の花輪くんは言っています。ピラミッドパワーで自信満々に答えたまえ、とも。丸尾くんは「ズバリ、答えが被った人が気まずいでしょう!」と言っています。皆さんの心の中の藤木はなんて言っていますか? 野口さんは? たまちゃんは?

「そんな個性豊かな3年4組のみんなが大好きですよ」と戸川先生はおっしゃっています。

それでは、次回の投稿も、そして公演もよかったらご覧ください。
また会う日まで!

「巷のSOS」公演情報

「巷のSOS」メインビジュアル

がらくた宝物殿 劇の陳列 Vol.1 「巷のSOS」

「巷」には、世間という意味の他に「分かれ道」「おおぜいが出入りしてなにかが起こる所」という意味があるそうです。
であれば、私たちは同時にたくさんの巷にいることになります。

数多の巷があまりに入り組んでいるせいで、見知った日常にいながら時に私たちは「遭難」してしまうのかもしれません。
しかし、誰かが助けを求めて誰かが助かるとしたら、それもまた巷でのこと。
というわけで「巷の SOS」という新たな巷。

この新たな巷が、危機的状況を引き起こすか、あるいは何かの救いになれるかわかりませんが、集うところから始めてみます。皆さんにも加わってもらえたら大変うれしいです。

同郷・福岡で誕生しながらも別の巷を行く3つの団体が、それぞれ SOS の劇を創作します。コメディと会話と詭弁で SOS を独自に攻略していく試み。
各演目、近い所 遠い所など比べて楽しんでいただくのも楽しいと思います。

【参加団体】

●がらくた宝物殿
器用さのないやり取りから、せつなさや愛らしさを掬い上げています。見る人が無理なく巻き込まれることのできる出し物を志しています。

●スムっと
2022 年 5 月結成。現在は東京と福岡を拠点に活動している。軽妙な会話の向こうに人のリアリティを描き出す作品を得意とする。

●みかんプロジェクト
第一回福岡学生演劇祭の審査員特別賞受賞をきっかけに活動を開始。毎日のちょっとした“ひっかかり”をヒントにコメディをつくりたい団体。

【日程】

2025 年 3 月 29 日(土) 13:00~ / 19:00~
2025 年 3 月 30 日(日) 11:00~ / 14:30~
(開場は各 30 分前 上演時間は 95 分を予定)

【会場】

SCOOL
〒181-0013 東京都三鷹市下連雀3-33-6 三京ユニオンビル5F

チケット

一般前売り:2,500 円
U30 前売り:2,000 円
応援前売り:4,000 円(特典ステッカー付)
*****
一般当日:3,000 円
U30 当日:2,500 円

購入はこちら

【上演演目】

スムっと 《狭間でゆれる》
【出演者】 山田杏奈 風来田幸人 よねとくゆりえ 首藤誠人
【作・演出】首藤誠人
助けてと思う瞬間。それは決まって狭間です。 助かって助けてと言うこともなければ助からずに助けてと言うこともない。 助かるか助からないかどっちつかずな状態の時にしか助けてとは思わない。 どっちつかずな状態って気持ち悪いですよね。 思春期。受験期間中。就職活動中。ミスに気づきミスを告げるまでの間。中間管理職。 十分に焼けていない鶏肉。十分に焼けていないホットケーキ。友達以上恋人未満。ゆめうつつ。お? 様々な狭間にいる人達が、狭間の中で揺れに揺れる様子をお届け致します。

みかんプロジェクト 《つまらない会社からの脱出》
【出演者】 日高彩伽 
(以下、がらくた宝物殿より) 河野澄香 楠諒彦 横川十帆 Gianometti
【作・演出】みかんプロジェクト
上京して社会人になり、がむしゃらに働いていたら、あっというまに中堅社員。私は、このままでいいのだろうか? ふと、たえられなくなった私は、この会社から今度こそ、絶対に、必ず、誰かに迷惑をかけたとしても、無責任に、円満退社じゃなくても、大好きな後輩が涙目で引き止めてくれたとしても、部長から大金を貢がれても、なんとかして、どんな手を使ってでも、それがたとえ大好きなおばあちゃんを悲しませたとしても、明日に向かって、希望を描き、明後日には気持ちが揺らいでいたとしても、再び立ち上がり、退職の挨拶のアポをとり、社長ともめにもめ、取っ組み合いの喧嘩になり、河原で大の字に倒れ込み、社長と熱い友情を交わしたとしても、騙されるなと自分に呼びかけ、勇気を振り絞り、このあいまいな毎日から、脱出することを、決めた。

がらくた宝物殿 《風下》
【出演者】 河野澄香 楠諒彦 まち 横川十帆 * 筒井天音
【作・演出】Gianometti
皆さんは無風のステージでの死闘を見物に来ています。ただ、刺激にすっかり慣れてしまった皆さんは今度の死闘をあまり楽しめないかもしれません。 退屈のあまりについてしまったため息は風になり、どこかへ吹いていきます。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
風に乗って遠く彼方から、助けを求める知らないだれかの声がやってくる。 一度聞こえてしまうと、その声は日に日に強く心を突き刺した。 SOSを聞きつけ救助する組織〈新しいニュー・メサイア〉の一員・都府楼は、風下にある家に磔になった大橋を救い出す。 遠くのSOSを聞き分ける〈観測隊〉の大橋と、現場にいち早く飛び込む〈救助隊〉の都府楼。最強バディの誕生により世界は今までにない速さで救われていく。

【クレジット】

宣伝美術:河野澄香
イラスト:楽自在普斎
映像記録:みかんプロジェクト
制作:Gianometti
構成:がらくた宝物殿
主催:がらくた宝物殿
共催:スムっと、みかんプロジェクト
助成:公益財団法人東京都歴史文化財団 アーツカウンシル東京【東京ライブ・ステージ応援助成】


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