見出し画像

【採用コンサルタントが教える】幸せな就職先の探し方

私ごとですが、大学生の姪っ子がそろそろ就職活動に入るそうです。

そこで、今日は、採用のコンサルタントの私が求職者の視点から「幸せな就職」について考えてみようと思います。姪っ子を意識して書いたため、やや厳しい内容になっている気がしますが、逆に「身内にだったらこう言ってあげたい」という本音の投稿になりました。ご参考になればと思います。

あなたはどんな会社で働きたいですか?

「給料が高い会社」「休みが多い会社」「福利厚生が充実している会社」「有名な会社」など求める条件は色々あると思います。
もちろん、どれも大切な要素です。

しかし、本当に「幸せな」働き方を実現するためには条件だけで就職先を決めてしまうのは危険です。私くらいの年齢(50代)になると、誰もがうらやむような職場の、誰もがうらやむようなポジションで働く人が出てきます。しかし、そのような一見成功者のように見える人が、実はやりがいを感じずに転職を考えて私に相談してきたりしている事実もあることを知っておいてほしいと思うのです。

そこで、一旦「働く」という本質的な部分に目を向けてみましょう。その上で、私がこれまで企業に勤める社会人として、そして、その後起業して人事コンサルタントとして多くの企業を見てきた経験から、「幸せな就職先の見つけ方」について考察してみます。


幸せな働き方を実現するための「3つの視点」

そもそも会社とは何か?

皆さんは、会社、あるいは経営とは何かを考えたことはありますか?

会社とは、人・モノ(商品)・金・時間・情報という経営資源を有効活用して、顧客に満足や感動をお届けし、利益を上げる組織です。

そして、簡単に言うと、利益とは売上から経費を差し引いたものです。
つまり、会社に貢献するとは、「売上アップ」か「コストダウン」に繋がる行動をとることです。

ですから極端に言えば、「自分が幸せになりたい」「夢を叶えたい」「成長したい」という目的「だけ」で会社に入ってもらっては困るというのが、経営者の本音かもしれません。

もちろん、個人の成長や幸せを否定するわけではありません。

それなりのリスクを背負って起業し、自分の好きな道を歩むという選択肢もあります。

しかし、会社という組織の中でやりがいを持って働く前提においては、その成果が評価されて給料が決められる以上、会社の目指すものと個人の目指すものが一致している必要があります。

自分の夢や成長が、会社の売上アップやコストダウン、すなわち利益の向上にどのように繋がっているのか?
この点を意識することが、豊かで幸せな働き方への第一歩となります。

この大前提を押さえた上で、
幸せな働き方について3つの視点から考えてみましょう。


視点1:経営理念に共感できるか

会社の理念は、その会社の業務を進める上での価値観を示したものです。
一般的に、ビジョン・ミッション・バリューで表されることが多いでしょう。

  • ビジョン:会社がどのような社会、あるいは、その社会を実現するに足る会社を目指しているのか、その理想像を示したもの

  • ミッション:ビジョン実現のために、商品やサービスを通じて社会に提供していることや本質的な価値を示したもの

  • バリュー:ミッション(業務)を遂行していく上で大事にしてほしい価値観、考え方や行動、言動など

これらの要素から、会社が何を目指し、何を大切にして仕事をしているのかを読み解くことができます。

あなたが入社を考えている会社に、ビジョン・ミッション・バリューという形で明確に定義された言葉がなくても、これに類するものがあれば、それを参照してください。

自分の価値観と会社の理念が合致していれば、仕事にやりがいを感じ、モチベーションを高く保つことができる可能性が高いと言えるでしょう。

ほとんどの場合、経営理念は会社のホームページや採用サイトなどで確認することができます。
私の経験では、人を大切にし、離職率の低い会社や組織は、理念をしっかり言語化して公表した上で採用活動を行い、その理念が社内に浸透していることがほとんどです。

もし不明点があれば、会社説明会や面接の機会に積極的に質問してみると良いでしょう。理念が浸透している会社であれば、採用担当者は嬉しそうに理念の重要性を語ってくれることでしょう。


視点2:求められるスキル習得を楽しめるか

価値観が合う会社に入社できれば、仕事へのモチベーションは高く保ちやすいでしょう。しかし、価値観が合うだけでは、給料をたくさんもらえるとは限りません。会社がどのような仕事や成果を求めているのかをしっかり確認する必要があります。

また、その仕事に必要なスキルを習得するプロセスを楽しめるかどうかも重要なポイントです。

特に、新卒の学生さんであれば、学校で学んだことが直接仕事に役立つとは限りません。むしろ、「学生時代に学んだことはほとんど役に立たないかもしれない」くらいの気持ちでいた方が良いでしょう。

中途採用の場合でも、よほど高度な専門家でない限り、その会社のやり方や環境、文化に適合できるまで、しばらく時間を要するでしょう。

今の社会の変化は非常に速くなっています。ですから、「何かができる」とか「何かを知っている」ということが強みになる「賞味期限」は、数年と思っておいた方が良いでしょう。

AIの登場により、この流れはさらに加速しています。

また、あなたの成長や会社でのポジションの変化に応じて求められてくる業務内容は変わってきます。最初は言われた作業だけをやっていればよかったものの、だんだんと後輩の指導や一定の範囲の責任者としての役割を担うことになるでしょう。それを出来ない、したくないと言うことであれば、給料を上げることができなくなってしまうのです。

私たちは、社会や会社の変化を観察しながら、それに対応するように学び、成長し続けなければならないのです。そして、その学びを楽しめないと、精神的にとても辛くなってしまうのは想像に難くありません。


視点3:その仕事が自分の夢や目標と繋がるか

就職活動や転職活動をする際には、改めて自分の夢や目標について考えてみましょう。夢や目標があれば、それに向かって努力することができます。一方で、夢や目標がないと、生活のために我慢して働くことになりがちです。

自分の夢や目標の実現が、これから入る会社での経験や成長とリンクしているか考えてみてください。自分の夢に繋がるのであれば、自分の努力や成長と勤める会社への貢献が自然とリンクしてくるはずです。

「夢がない」という人は、自分の思うかっこいい人生や、あるいは逆にかっこ悪い人生を思い浮かべてみてください。

かっこ悪い自分ではなく、かっこいい自分でいられる道を選べばいいのです。これから人生の岐路に立ったときも同様です。

「かっこいい」姿は人それぞれです。そして、かっこよさとは自分の価値観そのものです。ですから、 かっこいい自分でいるということは、自分の価値観に従うということなのです。

もちろん、時には自分の身を守るために、自分の価値観とは違う選択をせざるを得ないこともあるでしょう。(もちろん私にもありました。)

しかし、その悔しさは新たな成長を生み、 自分らしく生きるための力となります。

私たちは、「どうせ」成長しなければならない存在 なのです。

その会社の価値観(経営理念や評価制度)の中で、その会社の求めるスキル獲得に向けた成長の方向性を自分が楽しめるかどうかを確認しておくことは、幸せな就職活動ではとても重要なポイントです。

自分の価値観に合った人やものに囲まれて働き、それが評価されていくこと。それこそが、 幸せな働き方ではないでしょうか?


まとめ

今回は、幸せな就職先の見つけ方についてお話しました。

幸せな働き方に「正解」はありません。
あなたが自分の価値観に沿って決めていいのです。

ぜひ、今回の内容を参考に、自分にとって本当に幸せな働き方を実現してください。そして、社会に貢献する喜びを存分に味わってください。

前向きにひかり輝く人生を切り拓くあなたを心から応援しています!

いいなと思ったら応援しよう!